ハイ・ファイ・ジャパン、モニターオーディオ「Platinum」シリーズ発表会を開催 − 国内発売は9/21
(株)ハイ・ファイ・ジャパンが取り扱う、英国のオーディオブランドMonitor Audioから新フラグシップスピーカー「Platinum」シリーズが発売される。同社は本日、都内において招待客限定の新製品発表会を開催した。
モニターオーディオ「Platinum」シリーズの国内発売に関するニュースは既報の通りだが、今回、9月21日に下記ラインナップが発売されることが明らかになった。
■Platinumシリーズ
・フロアスタンドスピーカー「PL300」/¥1,260,000(ペア・税込)
・ブックシェルフスピーカー「PL100」/¥567,000(ペア・税込)
・センタースピーカー「PL350C」/¥567,000(1本・税込)
・PL100専用スタンド/¥86,100(ペア・税込)
・PL350C専用スタンド/¥61,950(税込)
各モデルに共通して採用される「C-CAMリボントゥイーター」、カーボンファイバーをコアとした新素材「RDT(Rigid Diaphragm Technology)」採用の中高音域用コーン、前面バッフル、ベース、およびミッドレンジのハウジングに用いられている「ARC(Anti-Resonance Composite)材料」による鋳造パーツなどが大きな特徴だ。
ブックシェルフスピーカーの「PL100」は165mmRDTのバスミッドドライバーと、C-CAMリボントゥイーターを採用する2ウェイスピーカー。オプションで専用スタンドが用意されており、PL100のキャビネットに直接ボルトで締め付ける機構を採用。高い安定性能を実現している。
フロアスタンドスピーカーの「PL300」は、高さ約1.2mの3ウェイスピーカー。ドライバー構成は200mmのRDTバスドライバーを2本、100mmのRDTミッドレンジドライバーとC-CAMリボントゥイーターをそれぞれ1本ずつ搭載する。28Hzから100kHzまでの広い帯域幅を実現している。
センタースピーカーの「PL350C」はPL300と同じドライバー構成を採用する3ウェイタイプ。32Hzから100kHzまでの帯域幅を実現。2本脚の専用スタンドが用意されており、傾斜角度の微調整にも対応する。
本日の新製品発表会には、モニターオーディオ社よりテクニカル・ディレクターのDean S.Hartley氏、ナショナル・セールス・マネージャーのAlex Brady氏が来日し、Platinumシリーズの紹介を行った。近年の同社スピーカーシステムの開発を一手に担うHartley氏が「35年の歴史を持つモニターオーディオの新しいリファレンス・サウンド」と評価する、Platinumシリーズの詳細を順に紹介して行こう。
■ドライバーユニット
同社スピーカーは伝統的にメタル系振動板を採用する「C-CAMドーム・トゥイーター」を採用してきたが、Platinumシリーズでは新しく開発された「C-CAMリボントゥイーター」を採用している。本トゥイーターは、高いエネルギーを備えるNeFeBレア・アース・マグネットの強力な磁場に吊されたC-CAM合金の極薄サンドイッチ振動板を採用。質量がわずか18mgという軽量リボンダイアフラムの高速応答性能により、極度に低い相互変調と歪率を実現し、100kHzまでの可聴外周波数をカバーしている。
PL300とPL350Cに採用されるミッドレンジドライバーには、さらに直線性を最適化し、歪を減少させるため、アンダーハング・ボイスコイルデザインを採用。高エネルギーのNeFeBレア・アース・マグネットと50mmの大型ボイスコイルにより、安定感の高い再生能力を実現。ミッドレンジとバスレンジのつながりを高めるため、各ドライバーにはダイレクト・ドライブRDTコーンを採用する。
PL100、PL300、PL350Cの各機が採用するバスドライバーはロングスルー・ボイスコイルにより、ハイパワー入力時の大振幅を実現。20cmバスドライバーは大振幅時における安定性を保持するため、ダブル・スパイダーを採用。RDTコーンはボイスコイルにより直接駆動させる構造としており、ドライバーのレスポンス低下につながるダストキャップやコイルとのジョイント部も排した設計としている。
■クロスオーバー
全コンポーネントは同社技術スタッフによる繰り返しの試聴と評価により、高音質パーツの選択と、最も短い信号経路を実現している。コンデンサーはICW Clarity Capの特注品による金属被膜のポリプロピレンフィルムを採用し、剰余誘導効果を排している。内部配線は純銀パーツを採用。空芯コイルは平らな銅箔を採用し、入力信号に対して低い内部抵抗とし、底歪を実現している。
■キャビネットデザイン
全キャビネットには木製ベニヤのマルチラミネート(多重積層)構造を採用し、ひとつの断片シェルを形成。定在波の発生を防ぐとともに、高い剛性を確保している。またキャビネット内部の剛性を高めるための技術として、本シリーズより新しくピンホールを設けた仕切りを開発、搭載している。キャビネットの前面と背面パネルにはピンホールパネルを介して直結された鋼鉄ボルトを採用。無駄な共鳴を調整している。また内部減衰材料Bitumasticをキャビネット内部の全壁面に貼り付けている。
キャビネットのフィニッシュはエボニー(黒檀)とサントス・ローズウッドに11層のピアノラッカーコーティングを施している。今後ピアノブラックのフィニッシュモデルも予定されているという。前面バッフルにはベントレーの高級車やプライベートジェットなどのシートにも採用されている、Andrew Muirhead社によるストラススペイ革を用い、贅沢な外観を備えている。
■スピーカーターミナルとフィート
スピーカーターミナルにはWBT社の「Platinum Signature Terminal」を採用。高精度で機械加工されたパーツにプラチナメッキを施し、低い接触抵抗を実現。Yラグやバナナプラグによる接続にも対応する。PL300やPL100/PL350C専用スタンドには可調整のスパイクフィートを採用。高級な合金から機械加工されたパーツにアルマイト処理を施している。各フィートは鏡面仕上げにクロムメッキを施し、高張力鋼の弾丸スパイク形状を採用。フローリングの床設置時にもフィートデザインと統一させた滑り止めゴムパッドによる設置が可能となっている。
■Platinumは英国人のクラフトマンシップを表現したスピーカーだ
本日の新製品発表会では、新シリーズの開発でもリーダーシップを執ったDean S.Hartley氏がPlatinumの開発コンセプトを、ナショナル・セールス・マネージャーのAlex Brady氏がマーケティング戦略をそれぞれ語った。
Hartley氏はPlatinumの開発を始めるにあたって「モニターオーディオの伝統と資産を一度白紙に戻し、これまでにないことにチャレンジしたかった。サウンドについては、ナチュラルかつピュアで、余計な色付けのない方向での音をつくってきた」と語る。サウンドのクオリティと同時に、Platinumシリーズの開発において重視されたポイントが“洗練されたデザイン”。双方の高度な融合を実現することで、英国人のクラフトマンシップをスピーカーで表現することが、シリーズの重要なコンセプトだったという。
シリーズの各製品には、実に多くの新技術や新しいマテリアルが投入されている。その背景には「これまでのスピーカー開発の常識を覆し、先に価格を設定するのではなく、とりあえず良いものを創るために盛り込めるものはすべて盛り込んでから、価格を決めていくという手法を採用した」ことがあるとHartley氏は説明する。
モニターオーディオのスピーカーは、同社のイン・ハウスのデザインチームにより、音づくりから製品の外観デザインまで全てが自社設計により創られている。その現場には熟練した技師たちによる技術と、最新の設計アプリケーションによるオートメーション技術が高度に融合した環境が実現されているとHartley氏は語る。
Hartley氏からはまた、Platinumシリーズのラインナップとなるサブウーファー「PLW-15」も現在開発が進められていることが明らかにされた。本機の発売については、本年末頃が検討されているという。
今回のPlatinumシリーズは「まさにモニターオーディオの新しいリファレンス・サウンドを表現したスピーカー」であると語るBrady氏。今秋より欧州や日本をはじめ、北米、香港など各キーマーケットに投入を開始していく。新シリーズの船出を間近にBrady氏は「オーナーの皆様に優れたパフォーマンスと、本機を所有する高い満足感を感じていただくことができるだろう」と期待を込めてアピールした。
【問い合わせ先】
(株)ハイファイジャパン
TEL/03-3288-5231
(Phile-web編集部)
モニターオーディオ「Platinum」シリーズの国内発売に関するニュースは既報の通りだが、今回、9月21日に下記ラインナップが発売されることが明らかになった。
■Platinumシリーズ
・フロアスタンドスピーカー「PL300」/¥1,260,000(ペア・税込)
・ブックシェルフスピーカー「PL100」/¥567,000(ペア・税込)
・センタースピーカー「PL350C」/¥567,000(1本・税込)
・PL100専用スタンド/¥86,100(ペア・税込)
・PL350C専用スタンド/¥61,950(税込)
各モデルに共通して採用される「C-CAMリボントゥイーター」、カーボンファイバーをコアとした新素材「RDT(Rigid Diaphragm Technology)」採用の中高音域用コーン、前面バッフル、ベース、およびミッドレンジのハウジングに用いられている「ARC(Anti-Resonance Composite)材料」による鋳造パーツなどが大きな特徴だ。
ブックシェルフスピーカーの「PL100」は165mmRDTのバスミッドドライバーと、C-CAMリボントゥイーターを採用する2ウェイスピーカー。オプションで専用スタンドが用意されており、PL100のキャビネットに直接ボルトで締め付ける機構を採用。高い安定性能を実現している。
フロアスタンドスピーカーの「PL300」は、高さ約1.2mの3ウェイスピーカー。ドライバー構成は200mmのRDTバスドライバーを2本、100mmのRDTミッドレンジドライバーとC-CAMリボントゥイーターをそれぞれ1本ずつ搭載する。28Hzから100kHzまでの広い帯域幅を実現している。
センタースピーカーの「PL350C」はPL300と同じドライバー構成を採用する3ウェイタイプ。32Hzから100kHzまでの帯域幅を実現。2本脚の専用スタンドが用意されており、傾斜角度の微調整にも対応する。
本日の新製品発表会には、モニターオーディオ社よりテクニカル・ディレクターのDean S.Hartley氏、ナショナル・セールス・マネージャーのAlex Brady氏が来日し、Platinumシリーズの紹介を行った。近年の同社スピーカーシステムの開発を一手に担うHartley氏が「35年の歴史を持つモニターオーディオの新しいリファレンス・サウンド」と評価する、Platinumシリーズの詳細を順に紹介して行こう。
■ドライバーユニット
同社スピーカーは伝統的にメタル系振動板を採用する「C-CAMドーム・トゥイーター」を採用してきたが、Platinumシリーズでは新しく開発された「C-CAMリボントゥイーター」を採用している。本トゥイーターは、高いエネルギーを備えるNeFeBレア・アース・マグネットの強力な磁場に吊されたC-CAM合金の極薄サンドイッチ振動板を採用。質量がわずか18mgという軽量リボンダイアフラムの高速応答性能により、極度に低い相互変調と歪率を実現し、100kHzまでの可聴外周波数をカバーしている。
PL300とPL350Cに採用されるミッドレンジドライバーには、さらに直線性を最適化し、歪を減少させるため、アンダーハング・ボイスコイルデザインを採用。高エネルギーのNeFeBレア・アース・マグネットと50mmの大型ボイスコイルにより、安定感の高い再生能力を実現。ミッドレンジとバスレンジのつながりを高めるため、各ドライバーにはダイレクト・ドライブRDTコーンを採用する。
PL100、PL300、PL350Cの各機が採用するバスドライバーはロングスルー・ボイスコイルにより、ハイパワー入力時の大振幅を実現。20cmバスドライバーは大振幅時における安定性を保持するため、ダブル・スパイダーを採用。RDTコーンはボイスコイルにより直接駆動させる構造としており、ドライバーのレスポンス低下につながるダストキャップやコイルとのジョイント部も排した設計としている。
■クロスオーバー
全コンポーネントは同社技術スタッフによる繰り返しの試聴と評価により、高音質パーツの選択と、最も短い信号経路を実現している。コンデンサーはICW Clarity Capの特注品による金属被膜のポリプロピレンフィルムを採用し、剰余誘導効果を排している。内部配線は純銀パーツを採用。空芯コイルは平らな銅箔を採用し、入力信号に対して低い内部抵抗とし、底歪を実現している。
■キャビネットデザイン
全キャビネットには木製ベニヤのマルチラミネート(多重積層)構造を採用し、ひとつの断片シェルを形成。定在波の発生を防ぐとともに、高い剛性を確保している。またキャビネット内部の剛性を高めるための技術として、本シリーズより新しくピンホールを設けた仕切りを開発、搭載している。キャビネットの前面と背面パネルにはピンホールパネルを介して直結された鋼鉄ボルトを採用。無駄な共鳴を調整している。また内部減衰材料Bitumasticをキャビネット内部の全壁面に貼り付けている。
キャビネットのフィニッシュはエボニー(黒檀)とサントス・ローズウッドに11層のピアノラッカーコーティングを施している。今後ピアノブラックのフィニッシュモデルも予定されているという。前面バッフルにはベントレーの高級車やプライベートジェットなどのシートにも採用されている、Andrew Muirhead社によるストラススペイ革を用い、贅沢な外観を備えている。
■スピーカーターミナルとフィート
スピーカーターミナルにはWBT社の「Platinum Signature Terminal」を採用。高精度で機械加工されたパーツにプラチナメッキを施し、低い接触抵抗を実現。Yラグやバナナプラグによる接続にも対応する。PL300やPL100/PL350C専用スタンドには可調整のスパイクフィートを採用。高級な合金から機械加工されたパーツにアルマイト処理を施している。各フィートは鏡面仕上げにクロムメッキを施し、高張力鋼の弾丸スパイク形状を採用。フローリングの床設置時にもフィートデザインと統一させた滑り止めゴムパッドによる設置が可能となっている。
■Platinumは英国人のクラフトマンシップを表現したスピーカーだ
本日の新製品発表会では、新シリーズの開発でもリーダーシップを執ったDean S.Hartley氏がPlatinumの開発コンセプトを、ナショナル・セールス・マネージャーのAlex Brady氏がマーケティング戦略をそれぞれ語った。
シリーズの各製品には、実に多くの新技術や新しいマテリアルが投入されている。その背景には「これまでのスピーカー開発の常識を覆し、先に価格を設定するのではなく、とりあえず良いものを創るために盛り込めるものはすべて盛り込んでから、価格を決めていくという手法を採用した」ことがあるとHartley氏は説明する。
モニターオーディオのスピーカーは、同社のイン・ハウスのデザインチームにより、音づくりから製品の外観デザインまで全てが自社設計により創られている。その現場には熟練した技師たちによる技術と、最新の設計アプリケーションによるオートメーション技術が高度に融合した環境が実現されているとHartley氏は語る。
Hartley氏からはまた、Platinumシリーズのラインナップとなるサブウーファー「PLW-15」も現在開発が進められていることが明らかにされた。本機の発売については、本年末頃が検討されているという。
【問い合わせ先】
(株)ハイファイジャパン
TEL/03-3288-5231
(Phile-web編集部)
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トピック
- ブランドMONITOR AUDIO
- 型番PL300
- 発売日2007年9月21日
- 価格¥1,260,000(ペア・税込)
【SPEC】●再生周波数帯域:28Hz〜100kHz ●感度(1W@1M):90dB ●インピーダンス:4Ω ●ドライバー構成:200mmRDTバスドライバー×2、100mmRDTミッドレンジドライバー×1、C-CAMリボントゥイーター×1(3ウェイ) ●外形寸法:288W×1113H×368Dmm(スタンド含む) ●質量:46.5kg(スピーカー本体のみ)
- ブランドMONITOR AUDIO
- 型番PL100
- 発売日2007年9月21日
- 価格¥567,000(ペア・税込)
【SPEC】●再生周波数帯域:42Hz〜100kHz ●感度(1W@1M):88dB ●インピーダンス:4Ω ●ドライバー構成:165mmRDTバスミッドドライバー×1、C-CAMリボントゥイーター×1(2ウェイ) ●外形寸法:225W×370H×285Dmm ●質量:13kg
- ブランドMONITOR AUDIO
- 型番PL350C
- 発売日2007年9月21日
- 価格¥567,000(1本・税込)
【SPEC】●再生周波数帯域:32Hz〜100kHz ●感度(1W@1M):90dB ●インピーダンス:4Ω ●ドライバー構成:200mmRDTバスドライバー×2、100mmRDTミッドレンジドライバー×1、C-CAMリボントゥイーター×1(3ウェイ) ●外形寸法:800W×288H×368Dmm ●質量:37.8kg