IFA2009レポート
ソニー・プレスカンファレンス − 「2010年の3D商品群投入」をストリンガー氏が宣言
IFA2009ブースのハイライトをソニー・ヨーロッパ社長の西田氏が紹介
続いて登壇したソニー・ヨーロッパ社プレジデントの西田不二夫氏より、IFA2009出展ブースのハイライトが紹介された。
はじめに西田氏は、ヨーロッパで2010年中のサービスインを予定している「BRAVIA Internet Video」から紹介を行った。
ヨーロッパでは英国のBBCが通称“Catch Up TV”と呼ばれる、テレビで放送を終えた番組を、見逃してしまったユーザーに向けてインターネット上で期間を区切ってストリーミング配信するサービスを開始したところ人気に火が付き、ヨーロッパ各国の大手メディアが採用したことから、オンラインのビデオコンテンツをPCで視聴するユーザースタイルが急速に普及しつつあるという。多くのコンテンツがフリーで、しかもコンテンツによってはハイビジョンクオリティでも楽しめることから、ヨーロッパでの新しいVODスタイルとして注目を浴びている。
「BRAVIA Internet Video」は同社の薄型テレビ“BRAVIA”シリーズ、およびBDプレーヤーやホームシアターシステムに搭載される新しい機能として、2010年以降に発売される新製品から順次搭載が予定されているという。インターネットへの接続機能と「BRAVIA Internet Video」の視聴機能を搭載する各モデルにて、同社独自のユーザーインターフェースである“クロスメディアバー”の操作性を活かして簡単にオンライン上でヨーロッパのテレビ局から提供される“Catch Up TV”のサービスが楽しめるようになる、というユーザーモデルが検討されているようだ。同サービス対応製品ではYouTubeなどのオンライン映像コンテンツを楽しむ機能も追加される予定だ。なお、同社は北米で既にBRAVIAと外付けアダプターの組み合わせによるIPTVサービス「BRAVIA Internet Video Link」をスタートさせているが、ヨーロッパで「BRAVIA Internet Video」を開始する際には機能をテレビ、またはプレーヤーにビルトインしたかたちで提供する考えを西田氏は示した。
またストリンガー氏から2010年の商品化が宣言された商品について、IFA2009では3Dコンテンツの表示に対応するフルHD液晶テレビを使ったデモが行われている。今回のイベントではフレームシーケンシャル方式とアクティブシャッター・グラスを使った3D映像のコンテンツデモを展開。デモ映像には映画『Cloudy with a Chance of Meatballs』のワンシーンや、サッカーの中継映像を3D化した素材や3Dゲームのプロモーションクリップが紹介されていた。
BDプレーヤーもヨーロッパ向けに展開が予定されている新製品を展示。「BDP-S760」「BDP-S560」はともにWiFi機能を内蔵しており、ワイヤレスでインターネットに接続できる機能を特徴としている。上位機種のS760には国内モデルの「CREAS」に相当する高画質回路が搭載されるほか、独自開発のアルゴリズムによるバーチャル・サラウンド・ヘッドホン機能を内蔵。通常のヘッドホンを接続して、BDやDVDに収録されているサラウンドコンテンツを楽しむことができる。また両機種ともにDLNA経由での静止画データの再生に対応している。
その他、BDプレーヤー搭載センターユニットを中心とした5.1chホームシアターシステム「BDV-Z7」も紹介。ドルビーTrueHDやDTS-HDのデコードに対応するほか、リアスピーカーのワイヤレス設置が可能。同社独自の5.1ch「S-Force PROフロントサラウンド」も採用されている。