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1000を越すエントリー製品の中から金賞に輝くモデルは?

【AVレビュー編集部】VGP2010 注目製品レビュー(10)SONY「VPL-VW85」

公開日 2009/10/14 19:23 AVレビュー編集部
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ビジュアルグランプリ2010の開催に先立ち、有力候補と目される製品群をピックアップする「VGP2010 注目製品レビュー」。10回目に紹介するのは、ホームシアター部門・液晶プロジェクター(反射型)カテゴリーの注目製品SONY「VPL-VW85」だ。

「VPL-VW85」は今月25日に発売される最新モデル。昨年発売されたVPL-VW80の後継機にあたり、現行BRAVIAプロジェクターシリーズの中では、VPL-VW200に次ぐクラスに位置する。

SONY「VPL-VW85」 ¥630,000

前モデルVW80からの主な進化点は3つある。1つは、倍になった高コントラスト比。1つは、進化したアイリス機構。1つは、シネマモードの拡充・調整範囲の拡大だ。

VW85のコントラスト比は、120,000対1(アイリスアクティブ時)で、VW80の60,000対1と比べ2倍のコントラスト比を実現。光学フィルターの見直しと光学補償板における光漏れを低減することで、コントラストの向上に結びつけている。

アイリスは「アドバンストアイリス3」に進化。従来のアイリスでは、アイリスを使うことで黒レベルを下げることはできたが、それに引っ張られ、白ピークまで低下し本来のソースにあった映像の「輝き」が失われていた。今回アイリス絞りをより最適化させることで、白ピークの輝度を保ったまま、暗部を締めることができるよう改良されている。

そして最も注目すべきは、シネマモードの拡充だ。従来用意されていた「シネマ(ソニーのマスモニ・BVMの画調に近づけた画作り)」に加え、フィルムガンマ・フィルム色域を導入しフィルム映画館を再現する「シネマ1」、DCIスペックに類似させたガンマ・色域・色温度でデジタルシネマ映画館を再現する「シネマ2」が追加されている。モードを選ぶだけで、フィルム、デジタルシネマ、BVMという3つの画作りが楽しめるようになった。

実際の画質を一目見ても、VW80に比べ格段に黒が締まり、ハイライト部の輝きや人物・建物の立体感など、一段とリアルに描かれているのがお分かり頂けるはずだ。

型番は前モデルから「5」しか変わっていないものの、内容は大幅に進化したVW85。実力たるや、ハイエンドに位置するVW200の存在を脅かしかねないポテンシャルを秘めていると言っても過言ではない。

暗部表現に遅れを取っていた感があるソニープロジェクターだが、VW85は、ビクタープロジェクターの牙城を突き崩す台風の目となるのだろうか。VGP審査会でも舌戦が予想される、注目の製品であることは間違いないだろう。

【SPEC】●パネル:倍速駆動0.61型SXRD ●光源用ランプ:200W 高圧水銀ランプ ●レンズ:1.6倍ズームレンズ(電動)f18.5〜29.6mm/F2.50〜3.40 ●投射サイズ:40〜300型 ●輝度:最大800ルーメン ●コントラスト比:最大120,000対1 ●映像入力:コンポジット映像×1、S映像×1、コンポーネント×1、D-sub 15ピン×1、HDMI×2、TRIGGER端子×2、REMOTE端子×1 ●ファンノイズ:約20dB ●消費電力:最大320W(スタンバイモード時:約8W、エコモード時:約0.5W) ●外形寸法:470W×179.2H×482.4Dmm ●質量:約12kg

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