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スマートフォンながらワンセグなどにも対応

KDDI、auのスマートフォン“IS series”を正式発表 -シャープ製Android機と東芝製Win機の2機種

公開日 2010/03/30 17:13 ファイル・ウェブ編集部
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■専用ISPサービス「IS NET」提供や割引キャンペーンも用意

KDDIと沖縄セルラー電話では、機体の発売と同時に「IS series」向けのISPサービス「IS NET」の提供を開始。料金は月額315円(税込)で、スマートフォンからインターネットに接続ができるようになる。

端末の利用にかかる料金は、基本料に相当するプランEシンプル+誰でも割の780円と上記「IS NET」の利用料315円を足した月額1,095円から。パケット料金は最大で月額5,985円。

そして、今回の発売にあたっては基本料とIS NET利用料の合計1,095円が最大2年間無料になる「ISデビュー割」キャンペーンを実施。6月から9月末までに端末を新規購入したユーザーを対象に割引を実施する。

月額料金および「ISデビュー割」の説明

■発表会にはGoogle副社長も登場

本日行われた発表会に出席したKDDIの高橋氏は「今までのスマートフォンは限られた人のものだったと思う。我々が大事にしていきたいのは、人と人とのつながり、シェアするということだ」とコメント。「単なるデバイスでなく、人と人とがつながれるような、誰でも扱える心地よいコミュニケーションツールにしたいと思っていた」と、ISシリーズのコンセプトを説明した。

KDDI 取締役執行役員常務 コンシューマ商品統括本部長の高橋誠氏

コンセプトについては「I(アイ=私)がIs(アイズ=私たち)に出会う場所」というコンセプトワードも紹介。製品のシリーズ名に込められた意味も紹介した。

また、高橋氏はソーシャルメディアひとりあたりのアカウント保有数が約4個であるというデータも紹介。パソコンでソーシャルメディアを利用する理由としては画面の見やすさや文字入力のしやすさが重要視されていること、携帯電話やスマートフォンで利用する際には携帯性の良さなどが重要視されていることなどを紹介した。

ソーシャルメディアではひとりあたり4個のアカウントを保有しているという

そして、今回発表した「IS01」はネットブックの画面の大きさや入力のしやすさ、スマートフォンの携帯性の良さの中間にあるものだと説明。両者の良さを併せ持つ「スマートブック」と名付けて商品提案を行っていくとした。

また、「IS02」については1台目需要を満たせるような端末であることを紹介。ワンセグやFeliCa対応などの従来の携帯電話端末の良さと、スマートフォンの良さを併せ持つものだと説明。またIS Seriesとして、FeliCaなどにも今後対応させていく予定があることを明かした。

そして高橋氏は「グローバルに通用するオープンなプラットフォームに、我々が10年間培ってきたものをうまくマッチングさせた端末をいち早く出していくのがauらしさなのかなと思う。そうした部分も追求していきたい」と今後の展望を述べた。

高橋氏に続いては、Google Inc. アジア太平洋販売営業担当副社長 ダニエル・アレグレ氏が登場。「GoogleとKDDIは4年間にわたってパートナーシップを築いてきた。Androidが提供するフリーオープンソースのモバイルコミュニティの一員としてKDDIを招き入れられたことを非常に光栄に思う」とあいさつ。「これは次世代の非常に画期的なデバイスだ」と新製品を評価した。

Google Inc. アジア太平洋販売営業担当副社長 ダニエル・アレグレ氏

また、端末についてアレグレ氏は「日本のお客様に喜んでいただけるような特徴を入れ込んだ」と、ワンセグや携帯電話のEメールなどに対応した点についてもコメント。「Androidの能力、技術をKDDIのおかげで発揮できるのを幸せに思っている」と語った。

そして「IS seriesの成功を祈っている。そして、さらに成長していくことを期待している」とコメントしてあいさつを締めくくった。


以下、質疑応答の模様をお届けする。

Q.IS01に関しては2台目需要をフォーカスしているが、コンシューマ市場における2台目市場の規模想定はどれくらいだと見ているのか。

A.市場の想定はかなり難しい。2台目需要ということで、それほど爆発的に大きくはないと思う。ただ、2台目需要ということにもこだわっているが、1台目としても使っていただけるものになっている。

Q.IS01はUIにこだわっているとのことだったが、開発におけるキャリアとメーカーの役割分担はどうなっているのか。また、auのキャリア内のスマートフォンへの水平展開はあり得るのか。

A.UIはオーシャンオブザベーションという会社にお願いして作っている。非常に心地よさを追求してもらって良い出来になっていると思う。ただ、まだまだ改善の余地もあると思うので、より良くしていきたい。

Q.販売チャネルについて聞きたい。auショップや量販チャネルではどのような形で訴求していくのか。iPhoneではアップルストアがサポートやブランディングの基幹となっているが、IS seriesではこういったような基幹店についてどのように考えているのか。

A.横展開はあると思う。メーカーの独自性との兼ね合いを考えながら横展開を考えていきたい。また、チャネルについてはauショップがAndroid Phoneを待ち望んでいる部分を強く感じている。大事に取り扱っていただけるのではないか。

Q.「Windows Marketplace for Mobile」と「au one Market」の住み分けについてどう考えているのか教えて欲しい。

A.両者はゼロサムの関係ではない。「au one Market」から「Windows Marketplace for Mobile」へのリンクが用意されているなど、両者は非常にシームレスに行き来できる。いい部分でのコラボレーションができるのではないかと思っている。「au one Market」だけのクローズドなもので終わろうという戦略を取るつもりは決してない。

Q.IS02ではWIndows Mobileを採用しているが、IS seriesでのOSの使い分けについてどう考えているのか。戦略を教えて欲しい。

A.IS seriesでは、2台目の新しい市場を開拓していく狙いや、1台目のメイン端末として使っていただけるスマートフォンを作っていくなど、いくつかの狙いがある。それに合わせたOSを順次入れていく。当面はAndroidを中心に考えている。

Q.Windows Mobile搭載機については、どういう市場を狙っているのか。

A.スマートフォン市場においては、OSについてはメーカーとの話し合いの中で色々なOSに対応していけばいいと思っている。あまり限定的にしていくつもりはない。

Q.通常の携帯電話との住み分けについて聞きたい。特に、1台目需要を狙ったものが今後出てきた際に、ユーザーセグメントなどの住み分けをどう捉えているのかを教えて欲しい。

A.iPhoneの登場以来、そうしたデバイスへの興味が高まってきている。日本のマーケットでもAndroid端末への期待度がやっと出てきたのかと思う。ただ、実売数量から考えると通常の携帯電話端末のほうがまだマジョリティだ。IS seriesも段階的に拡充していくが、市場の動向を見ながら自然に住み分けができていくのではないか。ユーザーのニーズにあったラインナップを考えていく。

Q.独自機能を入れるなどでオープンな端末をKDDI色に塗っていくと、OSがバージョンアップした際にキャッチアップが遅れていくと思うが、その点についてはどう考えているのか。

A.日本らしい機能をどんどん搭載していこうというものではない。最低限必要なモノを準備し、端末のバージョンアップを阻害しないスピードで進めていく。開発側からするとどうしても独自機能を広げたくなる部分も出てくるとは思うが、バランスが大切なので気をつけている。

Q.オープンな端末ということで、他キャリアや海外でもサービスができるようになると思うが、この点についてどう考えているのか。

A.海外へのアプリ展開は可能だと思う。Androidについては世界的なシェアも上がってきている。我々がお付き合いしているコンテンツプロバイダさんでも、マーケットや課金の仕組みなどが整っていけばグローバルな展開に興味を持っているようなところも多い。そういう方々へのサポート体制も整えていきたい。

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