HOME > ニュース > 【CEATEC】日立、3Dテレビ年度内投入は「予定通り進行中」 − 裸眼3D技術も多数出展

iVDR対応NASも

【CEATEC】日立、3Dテレビ年度内投入は「予定通り進行中」 − 裸眼3D技術も多数出展

公開日 2010/10/05 21:14 ファイル・ウェブ編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
日立コンシューマエレクトロニクスでは、かねてから2010年度内の3Dテレビ投入をアナウンスしていたが、その言葉を裏付けるように、3D対応の液晶テレビがCEATECの日立ブースに参考出展されていた。

展示されている製品は1,920×1,080のフルHD 3D表示に対応。搭載されているパネルはIPS系のものではないという。同社説明員によると、参考出展されているテレビは、他社の3Dテレビと性能面で差がないとのことだが、「今後、画像処理などで独自の特徴を盛り込み発売したい」という。

参考出展された日立の3Dテレビ

3Dテレビの概要

気になる発売時期については、「2010年度内の発売という予定通り進んでいる」(同社説明員)とのこと。正式発表を期待して待ちたい。

そのほか同社ブースでは、独自開発の「スリムブロック型」LEDバックライトシステムを搭載した“Wooo”ZP05シリーズを大々的にアピール。エッジライトと直下型のメリットを併せ持ち、高画質化できるという同バックライトの実力を、デモを交えながら訴求していた。

“Wooo”ZP05シリーズ

「スリムブロック型」LEDバックライトシステムのメリットを訴求

また、現行モデルのXP05/HP05シリーズについては、豊富な録画機能に加え、ネットワーク機能の充実ぶりもアピール。Wooonetのデモなどが来場者の注目を集めていた。

Woooの現行モデルも多数展示

Wooonetなど多彩なネットワーク機能をアピール

■裸眼3D技術を多数展示

さて、日立ブースでは、参考出展を含め、様々な最新技術が紹介されている。いま話題の裸眼3Dディスプレイについても、複数の方式をまとめて見ることができる。

一つは「フルパララックス立体ディスプレイ」。昨年のCEATECでも紹介されていたもので、メガネ無しで、360度どこからでも立体映像が見られるのが特徴。今年は、システム内部のプロジェクターの数を増やし、解像度をさらに向上させた。現時点ではまだ本体に厚みが必要だが、今後、光源をレーザー光にすれば焦点距離を大幅に短くでき、薄型化が図れるという。

「フルパララックス立体ディスプレイ」

360度どこからでも立体映像が見られる

DFD(Depth Fused 3D)方式の3D TFT ディスプレイも展示。12インチで800×600ピクセルのものと、9インチで800×480ピクセルのものを展示した。同方式は、奥と手前に2枚の液晶を配置。遠近に対応した輝度比に変換した映像を表示することで、連続的な奥行き感が得られるというもの。両眼視差の交点と、画像のピント調節点が一致するため、疲労感が少ないことも特徴となる。

DFD(Depth Fused 3D)方式の3D TFT ディスプレイ

もう一つ展示されていたのは、視差バリア方式の3D液晶。日立ディスプレイズが4月に発表したもので、映像表示パネルだけでなく視差バリアにもIPSを採用しているのが特徴。また液晶駆動用の電極構造も工夫し、片方の目に映像が見えている時にも、もう一方の目に映像がごく薄く見えるようにしたという。これによりクロストークを低減し、3D視聴時の疲労感を軽減できる。展示されていたのは4.2インチと3.1インチの2サイズ。

4.2インチの視差バリア方式3D液晶

そのほか、3D以外のディスプレイの技術展示も多数見ることができた。IPS方式をベースに、6.6インチという画面サイズで1,600×1,200ピクセルを実現したディスプレイは、主に電子書籍リーダーでの使用を想定。画素密度は302ppiに達する。また、昨日発表されたばかりの、光利用効率が液晶の10倍という「MEMSシャッター方式ディスプレイ」(関連ニュース)も見ることできる。

6.6インチ、1,600×1,200ピクセルの超高精細IPSパネル

MEMSシャッター方式ディスプレイ

■iVDRのさらなる進化が見えてきた

日立の録画テレビ“Wooo”は、iVDRへの録画やダビングに対応している。このiVDRをさらに進化させる展示も見る事ができた。

一つはiVDR-Sスロットを備えたNASで、アイ・オー・データ機器と日立が開発を行っている。参考出展だが、決してコンセプトモデルというわけではなく、商品化に向けて協議を行っているという。

iVDR-Sスロットを備えたNASを参考出展

この製品では、HDD部にiVDR-Sを使用。記録メディアをリムーバブル化することで、容量の柔軟な拡張が行えるほか、ライブラリー化も容易になる。

また、このNASはDLNA/DTCP-IPにも対応。スカパー!HDチューナーと接続して録画したり、対応する録画テレビから、ネットワークを経由してムーブすることなども可能となっている。さらに本機はDLNAのサーバー(DMS)としても使用でき、NAS内の録画番組を、2ストリーム同時に配信することも可能となっている。

1TBのiVDR-Sも登場

iVDRのPCアダプターも参考出展

さらにiVDR-Sカセットでは、現行の500GB、250GBモデルに加え、1TBのものも参考出展されていた。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE