配信画質は720pまで、マルチデバイス対応
月定額1,480円の動画配信サービス「Hulu」日本でも開始 − PC/スマホ/PS3などでも視聴可能
米国の動画配信サービス「Hulu」が、本日より日本でのサービスを開始した(関連ニュース)。同サービスが米国外に展開されるのは日本が初めてとなる。
Huluは米国内で人気の動画配信サービスで、ディズニーなど大手コンテンツメーカーの映画やテレビドラマが視聴できる。
米国では有料/無料バージョンを両方用意しているが、国内では月額1,480円(税込)の有料サービスとなり、定額で配信中の全コンテンツが見放題となる。決済はクレジットカードのみ対応。PCの専用サイトからユーザー登録を行えばすぐに利用することができる。
PC/スマートフォン/タブレット端末/BDレコーダーやPS3などのテレビ接続機器、といった複数のデバイスと同一アカウントで連携するシームレスな動画視聴スタイルをサービスのポイントとしており、例えば自宅のPCで途中まで視聴した動画の続きを、外出時にスマートフォンで視聴するといった使い方ができる。
現在対応しているデバイスは、Mac/PCのほか、インターネット対応テレビではパナソニック“VIERA”、スマホなどのモバイルデバイスではiPod touch/iPhone/iPadや、富士通/HTC/NEC/パナソニック/Samsung/シャープ/ソニーエリクソンの各Androidスマートフォンにも対応する。
また今後は、9月中旬発売となるパナソニックのBDレコーダー“DIGA”「DMR-BZT910」と連携する予定となっているほか、ソニーの液晶テレビ“BRAVIA”やBDレコーダー、PS3、各種Androidタブレットなどとも連携する予定となっている。BDレコーダーなどの連携機器には、ユーザー登録アプリケーションをプリインストールしておく仕様を想定しているという。
なお、日本でのサービス開始に併せ、CBS、NBC、ユニバーサル、ソニーピクチャーズ、20世紀フォックス、ディズニー、ワーナーなどとライセンス契約を締結。配信作品は、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』『アルマゲドン』や、ドラマ『24』『デスパレートな妻たち』など様々なコンテンツを用意しているが、現在の配信数については「数千本の海外ドラマと数百本の人気ハリウッド作品」と発表。さらに今後は、日本を含めたアジアのドラマや映画コンテンツも追加して拡大していくという。
配信動画の画質は「MPEG-4 AVC/H.264」で、ビットレートは提供されるコンテンツによって異なるが、最大720pまで。視聴するデバイスに併せて最適なビットレートを自動選択して表示するが、PCで視聴する場合は手動でビットレートを変更することもできる。音声は作品によって5.1chサラウンドに対応するものとしないものがある。字幕や言語選択も設定を変えることができる。なお、米国版サービスでは広告スペースが設けられているが、国内版には広告は入らない。
なお、日本でのサービス開始に併せて1ヶ月間の無料トライアルキャンペーンを行っている。また、国内展開においてはNTTドコモとマーケティングパートナーシップを締結したといい、詳細については後日ドコモから発表されるという。
本日、Huluでは日本でのサービス開始に併せて記者発表会を開催。同社CEO ジェイソン・カイラー氏が登壇し、初の海外進出となる日本での展開についてスピーチを行った。
■常に自分たちに“もしも”を問いかけてきたHulu − 初の海外進出に日本を選んだ3つの理由
「常に私たちは自分自身に“もしも”を問いかけてきた」と語るカイラー氏。「ウォルト・ディズニーは自身の子どもたちを公園で遊ばせながら、“もしも、大人も子どもも、もっと楽しい体験ができたなら”と考えた。その問いかけから、あのディズニーランドが生まれた。こういったパワフルな問いかけをすると、素晴らしいものが出来上がる。だから私たちも、常に自分自身に“もしも”を問いかけてきた。つまり、“もしも、テレビ番組や映画を見たり探したり発見したりする方法を、もっとよりよくできたら?”ということだ」。
Huluは、2007年に2つの大手スタジオ、nbcユニバーサルとニューズ・コーポレーションの出資でスタート。独立した経営陣で、北京でエンジニアリングチームを作り、2008年にサービスを開始した。2009年にはTIME誌でのベスト50イノベーションサービスの4位にランクイン。そして2010年に動画配信サービス「Hulu+」を開始した。
コンテンツパートナーは全部で260社以上を持ち、特に大きいのはNBC/ニューズ/ディズニーの3社。これらが、『ハウス』『GLEE』『グレイズ・アナトミー』『デスパレートな妻たち』などといったプレミアムコンテンツを提供している。株主は、同3社に加えプロビデンス・エクイティ・パートナーズ。また、2011年3月時点で784の広告主がHuluに広告を出稿している。2011年内には5億ドル近くの収入になる見込みだという。
カイラー氏は、「“Huluは次にどうするんだ?”と人からよく聞かれる。そこで今回、初の海外進出に踏み切った」と説明。日本を選んだ理由として、「第一に日本の消費者がこういうサービスを求めていると感じたから。第二に世界の中でも市場規模がある国で、第三にインターネット環境が成熟した国であるから」と3つのポイントを述べた。今後、日本映画やドラマのコンテンツも取り扱うにあたり、コンテンツパートナーとの契約も着実に進行しているという。
また、無料プランを用意する米国とは違い、月額定額制のみを採用したことについては、「日本のマーケットで様々なコンシューマーの声を調査した結果、色々なデバイスで見放題というのが魅力的だと考えたので、PCでしか視聴できない無料プランではなく、マルチデバイス対応の有料プランを採用した。また、料金設定は広告枠のある米国の有料版より若干高いが、ユーザーのよりよい視聴環境のために広告を入れないことを優先したためだ」と説明した。
最後にカイラー氏は、「こうして日本でHuluのサービスをユーザーに届けられることが嬉しい。今回の日本展開は、ハードメーカー、コンテンツ企業、モバイルキャリアなど、様々な企業のバックアップがあって実現したこと。全てに感謝したい。ありがとうございます」と述べた。
■「無限大の楽しさを感じた。日本作品が追加されるのも楽しみ」− モデル・森泉さんも登場
続いて会場には、海外生活中に米国でHuluを楽しんでいたというモデル・森泉さんが登場。Huluの日本法人であるフールー・ジャパンのプロダクト マネージメント部部長・田邊泰之氏の解説を交えながら、森さんが日本版Huluを体験するデモが行われた。
森さんは「スマホとかで、仕事の間に見れたりするのが良いですね。ドラマなんかは見忘れちゃう話とかもあるので、そういうのをあとから見れるのが嬉しい。また、米国版だと広告が入りますが、これは入らないので画面が見やすくて良いですね」とコメント。さらに、「1,480円で見放題は凄い。安いですね」と、料金を聞いて驚きの表情を見せた。森さんは最後に、「Huluには無限大の楽しさを感じます。日本の映画が追加されるのも楽しみに待ってます」と結んだ。
Huluは米国内で人気の動画配信サービスで、ディズニーなど大手コンテンツメーカーの映画やテレビドラマが視聴できる。
米国では有料/無料バージョンを両方用意しているが、国内では月額1,480円(税込)の有料サービスとなり、定額で配信中の全コンテンツが見放題となる。決済はクレジットカードのみ対応。PCの専用サイトからユーザー登録を行えばすぐに利用することができる。
PC/スマートフォン/タブレット端末/BDレコーダーやPS3などのテレビ接続機器、といった複数のデバイスと同一アカウントで連携するシームレスな動画視聴スタイルをサービスのポイントとしており、例えば自宅のPCで途中まで視聴した動画の続きを、外出時にスマートフォンで視聴するといった使い方ができる。
現在対応しているデバイスは、Mac/PCのほか、インターネット対応テレビではパナソニック“VIERA”、スマホなどのモバイルデバイスではiPod touch/iPhone/iPadや、富士通/HTC/NEC/パナソニック/Samsung/シャープ/ソニーエリクソンの各Androidスマートフォンにも対応する。
また今後は、9月中旬発売となるパナソニックのBDレコーダー“DIGA”「DMR-BZT910」と連携する予定となっているほか、ソニーの液晶テレビ“BRAVIA”やBDレコーダー、PS3、各種Androidタブレットなどとも連携する予定となっている。BDレコーダーなどの連携機器には、ユーザー登録アプリケーションをプリインストールしておく仕様を想定しているという。
なお、日本でのサービス開始に併せ、CBS、NBC、ユニバーサル、ソニーピクチャーズ、20世紀フォックス、ディズニー、ワーナーなどとライセンス契約を締結。配信作品は、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』『アルマゲドン』や、ドラマ『24』『デスパレートな妻たち』など様々なコンテンツを用意しているが、現在の配信数については「数千本の海外ドラマと数百本の人気ハリウッド作品」と発表。さらに今後は、日本を含めたアジアのドラマや映画コンテンツも追加して拡大していくという。
配信動画の画質は「MPEG-4 AVC/H.264」で、ビットレートは提供されるコンテンツによって異なるが、最大720pまで。視聴するデバイスに併せて最適なビットレートを自動選択して表示するが、PCで視聴する場合は手動でビットレートを変更することもできる。音声は作品によって5.1chサラウンドに対応するものとしないものがある。字幕や言語選択も設定を変えることができる。なお、米国版サービスでは広告スペースが設けられているが、国内版には広告は入らない。
なお、日本でのサービス開始に併せて1ヶ月間の無料トライアルキャンペーンを行っている。また、国内展開においてはNTTドコモとマーケティングパートナーシップを締結したといい、詳細については後日ドコモから発表されるという。
本日、Huluでは日本でのサービス開始に併せて記者発表会を開催。同社CEO ジェイソン・カイラー氏が登壇し、初の海外進出となる日本での展開についてスピーチを行った。
■常に自分たちに“もしも”を問いかけてきたHulu − 初の海外進出に日本を選んだ3つの理由
「常に私たちは自分自身に“もしも”を問いかけてきた」と語るカイラー氏。「ウォルト・ディズニーは自身の子どもたちを公園で遊ばせながら、“もしも、大人も子どもも、もっと楽しい体験ができたなら”と考えた。その問いかけから、あのディズニーランドが生まれた。こういったパワフルな問いかけをすると、素晴らしいものが出来上がる。だから私たちも、常に自分自身に“もしも”を問いかけてきた。つまり、“もしも、テレビ番組や映画を見たり探したり発見したりする方法を、もっとよりよくできたら?”ということだ」。
Huluは、2007年に2つの大手スタジオ、nbcユニバーサルとニューズ・コーポレーションの出資でスタート。独立した経営陣で、北京でエンジニアリングチームを作り、2008年にサービスを開始した。2009年にはTIME誌でのベスト50イノベーションサービスの4位にランクイン。そして2010年に動画配信サービス「Hulu+」を開始した。
コンテンツパートナーは全部で260社以上を持ち、特に大きいのはNBC/ニューズ/ディズニーの3社。これらが、『ハウス』『GLEE』『グレイズ・アナトミー』『デスパレートな妻たち』などといったプレミアムコンテンツを提供している。株主は、同3社に加えプロビデンス・エクイティ・パートナーズ。また、2011年3月時点で784の広告主がHuluに広告を出稿している。2011年内には5億ドル近くの収入になる見込みだという。
カイラー氏は、「“Huluは次にどうするんだ?”と人からよく聞かれる。そこで今回、初の海外進出に踏み切った」と説明。日本を選んだ理由として、「第一に日本の消費者がこういうサービスを求めていると感じたから。第二に世界の中でも市場規模がある国で、第三にインターネット環境が成熟した国であるから」と3つのポイントを述べた。今後、日本映画やドラマのコンテンツも取り扱うにあたり、コンテンツパートナーとの契約も着実に進行しているという。
また、無料プランを用意する米国とは違い、月額定額制のみを採用したことについては、「日本のマーケットで様々なコンシューマーの声を調査した結果、色々なデバイスで見放題というのが魅力的だと考えたので、PCでしか視聴できない無料プランではなく、マルチデバイス対応の有料プランを採用した。また、料金設定は広告枠のある米国の有料版より若干高いが、ユーザーのよりよい視聴環境のために広告を入れないことを優先したためだ」と説明した。
最後にカイラー氏は、「こうして日本でHuluのサービスをユーザーに届けられることが嬉しい。今回の日本展開は、ハードメーカー、コンテンツ企業、モバイルキャリアなど、様々な企業のバックアップがあって実現したこと。全てに感謝したい。ありがとうございます」と述べた。
■「無限大の楽しさを感じた。日本作品が追加されるのも楽しみ」− モデル・森泉さんも登場
続いて会場には、海外生活中に米国でHuluを楽しんでいたというモデル・森泉さんが登場。Huluの日本法人であるフールー・ジャパンのプロダクト マネージメント部部長・田邊泰之氏の解説を交えながら、森さんが日本版Huluを体験するデモが行われた。
森さんは「スマホとかで、仕事の間に見れたりするのが良いですね。ドラマなんかは見忘れちゃう話とかもあるので、そういうのをあとから見れるのが嬉しい。また、米国版だと広告が入りますが、これは入らないので画面が見やすくて良いですね」とコメント。さらに、「1,480円で見放題は凄い。安いですね」と、料金を聞いて驚きの表情を見せた。森さんは最後に、「Huluには無限大の楽しさを感じます。日本の映画が追加されるのも楽しみに待ってます」と結んだ。