メーカー別シェアなども明らかに
BCNがデジタル家電市場を分析 − TVは大型モデルが孤軍奮闘/レコーダーやデジカメも単価下落は止まる
■「価格の安さがあまり意味を持たない状況になってきた」
タブレットは堅調に市場が拡大傾向にあるが、アップルのシェアが66.4%と圧倒的な状況で、「残りの3割を26社で争うという過酷な市場」だと解説。
スマートフォンは、新製品がほとんどなかった4月と5月にも好調さを維持。キャリア別シェアはドコモが51.2%、auが27.7%、ソフトバンクガ20.1%だった。また、端末メーカー別シェアではアップルが27.5%とトップで、ソニーモバイルコミュニケーションズが21.7%で続く。「アップルが圧倒的だが、Xperiaブランドがかなり認知されている」とした。
そしてデジタル家電全体の状況について同社では「強まる単価下げ止まりの傾向、勝負は価格で決まらない」と解説。大型化・高速化・3D化など本質機能でテレビが価格を戻していること、ミラーレス一眼に代表されるプレミアムカメラの台頭と周辺市場の拡大が起こっていることなどから、「デジタル家電デフレ克服の萌芽」が見られるとコメント。
そしてテレビや電子ブックリーダー、カメラやスマホ、タブレットなど、専用機と汎用機が入り乱れる状況に突入したと説明。勝ち残りに必要なのは価格競争力でなく「わくわく競争力」だとし、「価格の安さがあまり意味を持たないようになってきた。いかに新しい体験を提供できるかが今後注目される部分になってくるのではないか」と述べた。
また、東証一部上場企業の夏季賞与データなども紹介しながら、消費者意識にも言及。内閣府による消費者意識指数から「購買マインドは上向いてきている」とし、「モノがあって、そこに理由があれば買ってもらえる下地はあると思う。基本的な消費マインドは冷えていない」と分析した。