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「SRS-X9」はアップデートでDSDにも対応

ソニー「SRS-X9/X7/X5」開発陣に訊く − ハイレゾ対応機を始め三者三様の音作り

公開日 2014/03/31 14:49 ファイル・ウェブ編集部
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■ハイレゾに対応したワンボックスシステムの最上位「SRS-X9」

ソニーのワイヤレススピーカーのフラグシップである「SRS-X9」は、“ハイレゾ対応”が話題を呼んだモデルだ。4月のアップデートでは、DSD音源の再生(PCM変換)への対応も実現する。

SRS-X9は4月のアップデートでハイレゾ再生にも対応

本機のハイレゾ対応をおさらいしておこう。対応スペックは最大192kHz/24bit。ハイレゾに対応するのは、USB-B端子との接続によるパソコンからの再生、USB-A端子を介したUSBメモリー再生、Windows用ソフト「Media Go」のミュージックサーバー機能によるLAN経由(Wi-Fi接続時を含む)での再生となる。

また、4月上旬のアップデートによりDSDの再生にも対応する。DSDはパソコンとのUSB接続に加え、DLNA、USBメモリーからも再生可能だ。なお、リニアPCMに変換しての再生となる。その他ハイレゾ以外についても、AAC、aptXコーデックにも対応したBluetooth再生、3.5mmステレオミニ端子によるアナログ入力再生も可能だ。

このSRS-X9は、ハイレゾ再生を可能とした最上位モデルらしく、DSPに頼らずに各ユニットの作り込みによってサウンドを仕上げていったとのこと。スピーカーユニットは19mmハイレゾ対応スーパートゥイーターを4基、50mm磁性流体サスペンション構造ユニットを2基、サブウーファーを1基搭載。さらにパッシブラジエーターを2基搭載している。

SRS-X9のユニット正面(左)と背面(右)

これらユニットを駆動させるために、8基のパワーアンプを搭載。サブウーファーには2ch分のパワーアンプを割り当てている。もちろんDSPも搭載しているのだが、イコライジングに用いるのではなく、これら7基のユニットを最適に駆動するための複雑なクロスオーバー処理に活用している。

デジタル部には8ch分のパワーアンプが搭載されている

4基のスーパートゥイーターのうち、2基は天面に取り付けられている。これにより広いスイートスポットを可能として、カジュアルにハイレゾを楽しめることを狙ったのだという。このトゥイーター、ただ上向きに装備しただけでは、位相のズレが発生して特定の箇所でピークディップが発生してしまう。そのため、前述のDSPで各ユニットに特殊なアッテネーターをかけている。よってアナログでは不可能な位相特性を実現でき、どの位置からでも快適にハイレゾを聴けるようになったのだ。

上向きに取り付けられたトゥイーターが、スイートスポットを広げてくれる

SRS-X7やSRS-X5と共に、やはりパッシブラジエーターにも様々な工夫が施されている。SRS-X9は磁性流体スピーカーなどピュアオーディオ・クオリティのユニットを搭載していることもあり、中高域のリニアリティーが非常に良い。結果、サブウーファーとパッシブラジエーターを追従させるのに苦労したのだという。結果的には、パッシブラジエーターのエッジ部にクイック形状の溝を入れることで、スピード感のある音を実現した。

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