dts Japan副社長がコメント
DTS、「DTS Headphone:X」搭載テレビ/PCを'15年に国内展開目指す
DTSは、通常の2chヘッドホン/イヤホンで最大11.1chのサラウンドが楽しめる技術「DTS Headphone:X」を、2015年内を目標にテレビ/PC製品向けに展開予定であることを明らかにした。フジヤエービックが開催するイベント「秋のヘッドフォン祭2014」にて、イベント2日目の26日(日)に会場を訪れたdts Japan 代表取締役副社長 仁戸田 一之氏が語った。
DTS Headphone:Xは、通常の2chイヤホン/ヘッドホンを使用して最大11.1chまでのサラウンドを再現できる技術。ユーザー側は、ヘッドホンから音が鳴っているのではなく、あたかも自分の周りに11.1chのスピーカーが置かれているかのように音を感じられることが特徴となる。
イベント会場を訪れた仁戸田氏は、「DTS Headphone:Xは“バーチャル”という単語があてはまらない技術。コンサートホールの音、映画館の音、収録音源そのままの音をヘッドホンで再生することをコンセプトに開発した」とアピール。なお本技術は、コンテンツの音声を11.1chまで拡張するわけではなく、あくまでも“2chヘッドホンを使って最大11.1chまでのコンテンツの自然な再現に対応する”というもの。例えば2chコンテンツを再生した場合は、音声自体はステレオのままだが、自分の目の前に2chスピーカーが設置されているように自然に聴こえる形となる。
今回がヘッドホン祭初出展となるDTSは、同社ブース内にDTS Headphone:Xが体験できるデモルームを展開。同社のホームシアター向け高品位サラウンドフォーマット「DTS Neo:X」と同じ11.1ch環境を構築し、実際にスピーカーを鳴らした本物の11.1chと、ヘッドホンを装着してのDTS Headphone:Xの11.1chを両方体験できるデモンストレーションを実施していた(詳細はこちら)。
なお、現在DTS Headphone:X再生を楽しむ環境としては、スマートフォン/タブレットを使用し、専用アプリ「Music Live Powered by DTS Headphone:X」で配信中の同技術対応コンテンツを、同アプリで再生することで可能だ。
ハードウェア単位でDTS Headphone:X対応機能を搭載したデバイスを使用した場合は、特にDTS Headphone:X用ではない普通のステレオ音声も、DTS Headphone:X再生できる。その場合、上述の通り自分の目の前に2chスピーカーが設置されているかのように聴こえるようになる。国内では未導入だが、中国のViVOブランドからは対応スマホが展開されている。なお、現状ではQualcommのスマホ向けプロセッサー「Snapdragon 800シリーズ」にDTS Headphone:X技術が組み込まれており、本プロセッサーを実装することで、DTS Headphone:X対応のスマホ/タブレット開発が容易に可能な環境が用意されている。
仁戸田氏は、「スマートフォン向けの展開は既にスタートしており、これからも強化していく。一方で、やはりテレビやPC製品へもDTS Headphone:Xを拡充していきたい。2015年にはアジアや欧州などの地域で、テレビおよびPC製品へ展開できるよう取り組んでいる」とコメント。実際にメーカー側との話が進行中で、日本でも、2015年内にDTS Headphone:X搭載のテレビおよびPC製品が登場する可能性があるとのことだった。
そのほかにも、「ゲームの音声はマルチchで収録されているため、DTS Headphone:X再生との親和性は高い」と、以前より技術開発を行っていたゲーム分野への展開も構想中(詳細はこちら)。さらに具体的な製品化は未定だが「ヘッドホンアンプメーカーからもお話を頂いている」とのことで、「もし実現すれば、DTS Headphone:X対応のヘッドホンアンプを使用することで、通常の音楽ファイルを普通の2chヘッドホン/イヤホンを使って高品位に再生できる環境が可能になる」と語った。
また、DTSでは現在、ヘッドホンメーカー向けのチューニングプログラムも提供している。これは、DTS Headphone:Xの再生に最適化した設計をヘッドホン側に行えるサポートプログラム。手持ちのヘッドホン/イヤホンで最大11.1ch再生を体験できることがDTS Headphone:Xの特徴だが、同技術に最適化したヘッドホン/イヤホンを使うことで、より高品位にDTS Headphone:X再生を楽しめるようになる。現在のところSkullcandyやパナソニックなどのブランドが同プラグラムに参加しており、国内でもパナソニック製のモデルが既に発売中。今後、そのほかのメーカーからも登場予定とのことだ。
ヘッドホン/イヤホンおよび再生機器側の対応強化も明らかになったことで、国内で楽しめるDTS Headphone:Xの今後により一層期待が掛かる。
(編集部:杉浦みな子)
DTS Headphone:Xは、通常の2chイヤホン/ヘッドホンを使用して最大11.1chまでのサラウンドを再現できる技術。ユーザー側は、ヘッドホンから音が鳴っているのではなく、あたかも自分の周りに11.1chのスピーカーが置かれているかのように音を感じられることが特徴となる。
イベント会場を訪れた仁戸田氏は、「DTS Headphone:Xは“バーチャル”という単語があてはまらない技術。コンサートホールの音、映画館の音、収録音源そのままの音をヘッドホンで再生することをコンセプトに開発した」とアピール。なお本技術は、コンテンツの音声を11.1chまで拡張するわけではなく、あくまでも“2chヘッドホンを使って最大11.1chまでのコンテンツの自然な再現に対応する”というもの。例えば2chコンテンツを再生した場合は、音声自体はステレオのままだが、自分の目の前に2chスピーカーが設置されているように自然に聴こえる形となる。
今回がヘッドホン祭初出展となるDTSは、同社ブース内にDTS Headphone:Xが体験できるデモルームを展開。同社のホームシアター向け高品位サラウンドフォーマット「DTS Neo:X」と同じ11.1ch環境を構築し、実際にスピーカーを鳴らした本物の11.1chと、ヘッドホンを装着してのDTS Headphone:Xの11.1chを両方体験できるデモンストレーションを実施していた(詳細はこちら)。
なお、現在DTS Headphone:X再生を楽しむ環境としては、スマートフォン/タブレットを使用し、専用アプリ「Music Live Powered by DTS Headphone:X」で配信中の同技術対応コンテンツを、同アプリで再生することで可能だ。
ハードウェア単位でDTS Headphone:X対応機能を搭載したデバイスを使用した場合は、特にDTS Headphone:X用ではない普通のステレオ音声も、DTS Headphone:X再生できる。その場合、上述の通り自分の目の前に2chスピーカーが設置されているかのように聴こえるようになる。国内では未導入だが、中国のViVOブランドからは対応スマホが展開されている。なお、現状ではQualcommのスマホ向けプロセッサー「Snapdragon 800シリーズ」にDTS Headphone:X技術が組み込まれており、本プロセッサーを実装することで、DTS Headphone:X対応のスマホ/タブレット開発が容易に可能な環境が用意されている。
仁戸田氏は、「スマートフォン向けの展開は既にスタートしており、これからも強化していく。一方で、やはりテレビやPC製品へもDTS Headphone:Xを拡充していきたい。2015年にはアジアや欧州などの地域で、テレビおよびPC製品へ展開できるよう取り組んでいる」とコメント。実際にメーカー側との話が進行中で、日本でも、2015年内にDTS Headphone:X搭載のテレビおよびPC製品が登場する可能性があるとのことだった。
そのほかにも、「ゲームの音声はマルチchで収録されているため、DTS Headphone:X再生との親和性は高い」と、以前より技術開発を行っていたゲーム分野への展開も構想中(詳細はこちら)。さらに具体的な製品化は未定だが「ヘッドホンアンプメーカーからもお話を頂いている」とのことで、「もし実現すれば、DTS Headphone:X対応のヘッドホンアンプを使用することで、通常の音楽ファイルを普通の2chヘッドホン/イヤホンを使って高品位に再生できる環境が可能になる」と語った。
また、DTSでは現在、ヘッドホンメーカー向けのチューニングプログラムも提供している。これは、DTS Headphone:Xの再生に最適化した設計をヘッドホン側に行えるサポートプログラム。手持ちのヘッドホン/イヤホンで最大11.1ch再生を体験できることがDTS Headphone:Xの特徴だが、同技術に最適化したヘッドホン/イヤホンを使うことで、より高品位にDTS Headphone:X再生を楽しめるようになる。現在のところSkullcandyやパナソニックなどのブランドが同プラグラムに参加しており、国内でもパナソニック製のモデルが既に発売中。今後、そのほかのメーカーからも登場予定とのことだ。
ヘッドホン/イヤホンおよび再生機器側の対応強化も明らかになったことで、国内で楽しめるDTS Headphone:Xの今後により一層期待が掛かる。
(編集部:杉浦みな子)