超薄型4Kも2015年発売
【CES】シャープ、“8K相当”テレビを'15年後半発売 − Android搭載の新4K AQUOSや超薄型4Kテレビも
シャープは、2015 International CESのプレスカンファレンスで、“8K相当”の解像度を実現した液晶テレビを2015年後半に北米で発売すると発表した。プレゼンテーションでは「Beyond 4K」テレビと表現していた。
■4Kパネルで8K相当の解像度を実現
同社では、「クアトロン プロ」技術を用い、2Kパネルで4K相当の解像度を実現したテレビ “AQUOSクアトロン プロ” XL10/20ラインを日本で投入しているが、今回の “8K相当” 液晶テレビも基本的には同じ技術を用いている。サブピクセルの制御を細かく行うことで、水平方向の解像度を上げると共に、垂直方向の輝度ピークを2倍にし、擬似的な解像度を高めるというものだ。
本来、垂直方向の輝度レベルを制御して視野角を高めるMPD(マルチピクセルドライブ)技術を、解像度向上に振り向けたものだが、会場に置かれた試作機では画面周辺の輝度がそれほど落ちていなかった。視野角については「課題と認識しており鋭意開発中」(同社)という。
画面全体のサブピクセルの数は約6,600万で、これは通常の4Kディスプレイの約2,400万に比べて非常に多い。また、ディスプレイの色再現性能やコントラスト比も高いレベルにあるという。
なお、この8K相当テレビ試作機の画面サイズは80インチ。「サイズについては最終の詰めを行っているが、基本的にはこのサイズで商品化を検討している」(同社)。価格についても、基本的には4Kパネルを使っていることもあり、「リーズナブルな価格でお届けしたい」(同)としている。
■厚さ9mmの超薄型4Kテレビを2015年商品化
また同社は、超薄型の4K液晶テレビを、同じく北米市場において2015年に発売することも発表した。試作機の画面サイズは70インチで、最薄部の厚さは9mm程度。「バックライトや偏光板など、光学系を見直して薄型化を実現した。ただし薄型化を進めると強度の問題などもあり、最終的な厚さはこれから決定する」(同社)という。
なお、電源部やチューナー部などは、ディスプレイ背面下の、T字型に盛り上がっているところに収納。以前の超薄型テレビは電源やチューナーを別筐体とするものもあったが、本試作機はディスプレイ部に一体化していることも注目したい。
■3ラインが揃った2015年の4K AQUOS
4K解像度のAQUOSも、3ラインが新たに発表した。
エントリークラスのUB30ラインは43/50/55/65インチの4サイズを用意。狭ベゼルであることがデザイン上の特徴で、HDMI 2.0/HDCP 2.2にも対応。HEVC/VP9デコーダーも備え、4Kストリーミングのデコードも行える。
ミドルクラスのUE30ラインは、60/70/80インチの3サイズを揃え、北米では2015年の晩春に発売予定。注目はAndroid TVをプラットフォームに採用したことで、これをベースに、シャープ独自のスマート機能「SmartCentral 4.0」を採用した。
UE30ラインはまた、倍速技術「AquoMotion 480」やAquoDimmingなどの高画質化技術を搭載。またクアッドコアプロセッサーやHEVC/VP9デコーダーの搭載、HDMI 2.0/HDCP 2.2への対応などはUB30ラインと同様だ。さらにデザイン面の特徴として、70/80インチモデルはスタンドの場所を筐体の端と中央の2箇所から選ぶことができる。
画質にこだわるユーザーのためのフラグシップモデルが「UH30」ラインだ。70/80インチの2サイズ展開で、こちらも発売は2015年晩春としている。THX 4K認定を取得し、色再現性についても「SPECTROS」リッチカラー技術を搭載した。倍速技術は「AquoMotion 960」。タッチパッド操作のリモコンも付属する。また、HDMI 2.0/HDCP 2.2へももちろん対応している。
スマート機能では、UE30ラインと同様にAndroid TVプラットフォームを採用。SmartCentral 4.0を搭載する。デザイン面では、ベゼルとスタンドにシルバーを採用した点がほかのラインとの大きな違い。スタンドの位置変更にも対応する。
■MEMS-IGZOやフリーフォーム液晶もアピール
プレゼンでは、液晶テレビのみならず、シャープのもつ多彩なディスプレイ技術が紹介された。シャープ(株)米州マーケティング統轄 兼 シャープ・エレクトロニクス・コーポレーション社長の大澤敏志氏は、「次世代のディスプレイを定義するブレークスルーを紹介する」と述べ、2015年の4Kテレビラインナップだけでなく、MEMS-IGZOタブレットやフリーフォームディスプレイの重要性を紹介。フリーフォームディスプレイについては「産業を変える技術。モバイルやウェアラブルデバイスなど、様々な応用が見込めるとコメントした。
さらにSHARP LABORATORIES OF AMERICAのプレジデント&CEOであるLarry Meixner氏は、「NEED、DESIGN、TECHNOLOGYの3点から新しいディスプレイが生まれる」と語り、シャープが液晶テレビの核心の中心にいるとアピール。「研究の手を休めることなく開発している」と強調した。
Larry氏は、その後登壇したクアルコム子会社のPIXTRONIX社 社長のGreg Heinzinger氏とともに、MEMS-IGZOディスプレイの特徴を紹介。シャープの持つIGZO-TFT技術やディスプレイ生産能力と、PIXTRONIXのMEMSシャッターディスプレイ技術、基礎的技術を融合したものがMEMS-IGZOディスプレイだと説明し、その低消費電力性能や明るさなどを「液晶が達成できない特徴」と説明した。
■4Kパネルで8K相当の解像度を実現
同社では、「クアトロン プロ」技術を用い、2Kパネルで4K相当の解像度を実現したテレビ “AQUOSクアトロン プロ” XL10/20ラインを日本で投入しているが、今回の “8K相当” 液晶テレビも基本的には同じ技術を用いている。サブピクセルの制御を細かく行うことで、水平方向の解像度を上げると共に、垂直方向の輝度ピークを2倍にし、擬似的な解像度を高めるというものだ。
本来、垂直方向の輝度レベルを制御して視野角を高めるMPD(マルチピクセルドライブ)技術を、解像度向上に振り向けたものだが、会場に置かれた試作機では画面周辺の輝度がそれほど落ちていなかった。視野角については「課題と認識しており鋭意開発中」(同社)という。
画面全体のサブピクセルの数は約6,600万で、これは通常の4Kディスプレイの約2,400万に比べて非常に多い。また、ディスプレイの色再現性能やコントラスト比も高いレベルにあるという。
なお、この8K相当テレビ試作機の画面サイズは80インチ。「サイズについては最終の詰めを行っているが、基本的にはこのサイズで商品化を検討している」(同社)。価格についても、基本的には4Kパネルを使っていることもあり、「リーズナブルな価格でお届けしたい」(同)としている。
■厚さ9mmの超薄型4Kテレビを2015年商品化
また同社は、超薄型の4K液晶テレビを、同じく北米市場において2015年に発売することも発表した。試作機の画面サイズは70インチで、最薄部の厚さは9mm程度。「バックライトや偏光板など、光学系を見直して薄型化を実現した。ただし薄型化を進めると強度の問題などもあり、最終的な厚さはこれから決定する」(同社)という。
なお、電源部やチューナー部などは、ディスプレイ背面下の、T字型に盛り上がっているところに収納。以前の超薄型テレビは電源やチューナーを別筐体とするものもあったが、本試作機はディスプレイ部に一体化していることも注目したい。
■3ラインが揃った2015年の4K AQUOS
4K解像度のAQUOSも、3ラインが新たに発表した。
エントリークラスのUB30ラインは43/50/55/65インチの4サイズを用意。狭ベゼルであることがデザイン上の特徴で、HDMI 2.0/HDCP 2.2にも対応。HEVC/VP9デコーダーも備え、4Kストリーミングのデコードも行える。
ミドルクラスのUE30ラインは、60/70/80インチの3サイズを揃え、北米では2015年の晩春に発売予定。注目はAndroid TVをプラットフォームに採用したことで、これをベースに、シャープ独自のスマート機能「SmartCentral 4.0」を採用した。
UE30ラインはまた、倍速技術「AquoMotion 480」やAquoDimmingなどの高画質化技術を搭載。またクアッドコアプロセッサーやHEVC/VP9デコーダーの搭載、HDMI 2.0/HDCP 2.2への対応などはUB30ラインと同様だ。さらにデザイン面の特徴として、70/80インチモデルはスタンドの場所を筐体の端と中央の2箇所から選ぶことができる。
画質にこだわるユーザーのためのフラグシップモデルが「UH30」ラインだ。70/80インチの2サイズ展開で、こちらも発売は2015年晩春としている。THX 4K認定を取得し、色再現性についても「SPECTROS」リッチカラー技術を搭載した。倍速技術は「AquoMotion 960」。タッチパッド操作のリモコンも付属する。また、HDMI 2.0/HDCP 2.2へももちろん対応している。
スマート機能では、UE30ラインと同様にAndroid TVプラットフォームを採用。SmartCentral 4.0を搭載する。デザイン面では、ベゼルとスタンドにシルバーを採用した点がほかのラインとの大きな違い。スタンドの位置変更にも対応する。
■MEMS-IGZOやフリーフォーム液晶もアピール
プレゼンでは、液晶テレビのみならず、シャープのもつ多彩なディスプレイ技術が紹介された。シャープ(株)米州マーケティング統轄 兼 シャープ・エレクトロニクス・コーポレーション社長の大澤敏志氏は、「次世代のディスプレイを定義するブレークスルーを紹介する」と述べ、2015年の4Kテレビラインナップだけでなく、MEMS-IGZOタブレットやフリーフォームディスプレイの重要性を紹介。フリーフォームディスプレイについては「産業を変える技術。モバイルやウェアラブルデバイスなど、様々な応用が見込めるとコメントした。
さらにSHARP LABORATORIES OF AMERICAのプレジデント&CEOであるLarry Meixner氏は、「NEED、DESIGN、TECHNOLOGYの3点から新しいディスプレイが生まれる」と語り、シャープが液晶テレビの核心の中心にいるとアピール。「研究の手を休めることなく開発している」と強調した。
Larry氏は、その後登壇したクアルコム子会社のPIXTRONIX社 社長のGreg Heinzinger氏とともに、MEMS-IGZOディスプレイの特徴を紹介。シャープの持つIGZO-TFT技術やディスプレイ生産能力と、PIXTRONIXのMEMSシャッターディスプレイ技術、基礎的技術を融合したものがMEMS-IGZOディスプレイだと説明し、その低消費電力性能や明るさなどを「液晶が達成できない特徴」と説明した。