DTS:Xについても言及
米DTSのCEOが語る今後の戦略。「VRとHeadphone:Xで究極のイマーシブを実現する」
■DTS:X収録BDが「ある時期が来たら爆発的にタイトル数が増える」
本誌読者が特に気になるのは、BDソフトにおけるDTS:Xの今後の展開ではないだろうか。2015年には北米で4作品のBDが発売されたが、2016年は「昨年よりは確実に多くのタイトルが発売されます」とのことだ。
現時点でのタイトル数が少ないのでは、という懸念について、その声は把握しているとカーシュナー氏。「今後、主要スタジオからのDTS:X収録BDはどんどん増えていくでしょう。ただ、エコシステムを確立するためには、ハードウェアメーカー/コンテンツホルダー共に複数のパートナーが必要になり、時間もかかります。特に初期段階においては遅すぎるのではというレベルで、忍耐が必要です。ただ、この点についてもDVDにおけるDTS、BDにおけるDTS-HDマスターオーディオで経験済みで、あるポイントに到達するとスピードが各段に速くなります。現時点でDTS-HDマスターオーディオがシェアの9割を占めていることが何よりの証左です」と説明していた。
日本でも6月に『クリムゾンピーク』が初のDTS:X収録BDとして予定されているが、以降の展開はどうなのだろうか。黒川氏は「日本においても、昨年の北米以上の本数が、2016年には発売される予定です。詳細はお話できませんが、複数のスタジオからもリリースタイミングについて相談を受けています」と答えた。
ローンチ当初から、20におよぶブランドのAVレシーバーや関連機器からDTS:Xサポートが得られたことも紹介。新技術としてここまでのサポートが得られるのは稀だという。昨年3月にはシネマ向け「DTS:X」を発表。当初はハリウッド映画で1〜2作品が採用されるという見通しだったが、現時点までにアメリカと中国の12作品で採用されたという。「ハリウッドのサポートは予想以上に早かったです」(カーシュナー氏)。
DTS:X対応の映画館も、米・中国・韓・仏などで展開。現在では世界で25館超を数える。今後は日本も含めたアジアへの展開強化を狙っているとのこと。
■DTS:Xはストリーミングでも導入可能。各社からのアプローチも多い
質疑応答では、「BDマーケットが縮小するなかで、ストリーミングなどの動画配信への移行が現実のものとなっている。DTS:XがBDにおいて本格的に立ち上がる前において、このような市況に危惧は感じているのか」という質問も飛んだ。
これに対しカーシュナー氏は「懸念はありません」と回答。「DTS:Xは非常に優れた次世代オーディオコーディング技術であり、ストリーミングやダウンロードによる動画配信にも使うことができます。現在、ストリーミング、ダウンロードを手がける各サービスからも、DTS:Xに様々なアプローチが寄せられています。DTS:XイコールBD、イコールAVアンプではありません。今後はモバイル、車載の領域でもDTS:Xは採用されていくでしょう」と述べた。
BDマーケットの成長の停滞と、Ultra HD Blu-rayへの期待感について質問を向けられると、「Ultra HD Blu-rayは、BDの販売縮小をゆるやかにすることには寄与するでしょう」と自説を披露。一方で、フィジカルメディアとしてのBDの優位性として「現時点で最高のクオリティを実現できる」「ディスク再生のシンプルさに消費者は満足している」とコメントしていた。
本誌読者が特に気になるのは、BDソフトにおけるDTS:Xの今後の展開ではないだろうか。2015年には北米で4作品のBDが発売されたが、2016年は「昨年よりは確実に多くのタイトルが発売されます」とのことだ。
現時点でのタイトル数が少ないのでは、という懸念について、その声は把握しているとカーシュナー氏。「今後、主要スタジオからのDTS:X収録BDはどんどん増えていくでしょう。ただ、エコシステムを確立するためには、ハードウェアメーカー/コンテンツホルダー共に複数のパートナーが必要になり、時間もかかります。特に初期段階においては遅すぎるのではというレベルで、忍耐が必要です。ただ、この点についてもDVDにおけるDTS、BDにおけるDTS-HDマスターオーディオで経験済みで、あるポイントに到達するとスピードが各段に速くなります。現時点でDTS-HDマスターオーディオがシェアの9割を占めていることが何よりの証左です」と説明していた。
日本でも6月に『クリムゾンピーク』が初のDTS:X収録BDとして予定されているが、以降の展開はどうなのだろうか。黒川氏は「日本においても、昨年の北米以上の本数が、2016年には発売される予定です。詳細はお話できませんが、複数のスタジオからもリリースタイミングについて相談を受けています」と答えた。
ローンチ当初から、20におよぶブランドのAVレシーバーや関連機器からDTS:Xサポートが得られたことも紹介。新技術としてここまでのサポートが得られるのは稀だという。昨年3月にはシネマ向け「DTS:X」を発表。当初はハリウッド映画で1〜2作品が採用されるという見通しだったが、現時点までにアメリカと中国の12作品で採用されたという。「ハリウッドのサポートは予想以上に早かったです」(カーシュナー氏)。
DTS:X対応の映画館も、米・中国・韓・仏などで展開。現在では世界で25館超を数える。今後は日本も含めたアジアへの展開強化を狙っているとのこと。
■DTS:Xはストリーミングでも導入可能。各社からのアプローチも多い
質疑応答では、「BDマーケットが縮小するなかで、ストリーミングなどの動画配信への移行が現実のものとなっている。DTS:XがBDにおいて本格的に立ち上がる前において、このような市況に危惧は感じているのか」という質問も飛んだ。
これに対しカーシュナー氏は「懸念はありません」と回答。「DTS:Xは非常に優れた次世代オーディオコーディング技術であり、ストリーミングやダウンロードによる動画配信にも使うことができます。現在、ストリーミング、ダウンロードを手がける各サービスからも、DTS:Xに様々なアプローチが寄せられています。DTS:XイコールBD、イコールAVアンプではありません。今後はモバイル、車載の領域でもDTS:Xは採用されていくでしょう」と述べた。
BDマーケットの成長の停滞と、Ultra HD Blu-rayへの期待感について質問を向けられると、「Ultra HD Blu-rayは、BDの販売縮小をゆるやかにすることには寄与するでしょう」と自説を披露。一方で、フィジカルメディアとしてのBDの優位性として「現時点で最高のクオリティを実現できる」「ディスク再生のシンプルさに消費者は満足している」とコメントしていた。