世界最小ネイティブ4K D-ILAと新開発のレーザー光源技術搭載
JVC初のネイティブ4K D-ILAプロジェクター「DLA-Z1」、350万円で12月上旬発売
明るさのアップによって、200インチを超える大型スクリーンに対応するとともに、HDR投射時のピーク輝度を大幅に高め、レンジ感の広い映像が楽しめるように配慮した。
従来、一般的なレーザーフォスファーでは、青色のレーザーから白色光を作るために、回転する黄色の有機蛍光体に光を当てている。しかし、この方式ではホイールに寄る騒音と有機蛍光体の経年変化が課題だった。
そこで今回のBLU-Escentでは、固定式の無機蛍光体を採用。これにより騒音の低減と信頼性確保を図っている。
レーザー光源では光出力の制御が瞬時に行えるレーザーダイオードを採用しているため、従来の機械式絞りに比べ、遅延のないダイナミックな明るさ調整が可能。また、シーンごとに独自の映像解析技術を使ってオリジナルコンテンツのHDR感を演出できるよう、レーザーの出力をフレーム単位で制御し、より人間の知覚に近い映像再現を狙っている。また、シーンの切替時や信号判別時など、レーザーの出力を自在にコントロールすることで∞対1のコントラスを実現した。
■レンズも新設計。光学エンジンも一新
レンズも新開発で、新設計の16群18枚オールガラス・オールアルミ鏡筒レンズを採用。上下100%、左右43%という広いシフト範囲を確保しながら画面の隅々まで4K解像度を映しきるため、レンズの直径を「DLA-X750R」の65mmから100mmへ大口径化した。
さらに、R/G/Bの屈折率の違いを加味した5枚のEDレンズを採用。これによってシフト時の色収差・にじみなどを抑え、4K解像度を忠実に再現することが可能だという。
加えて、光学エンジンも一新。F値を従来の3.2から2.6に変更するとともに、光の利用効率を高めるレイアウト構造によって、3,000ルーメンの高輝度を実現した。
また、光漏れを抑えてコントラスト高めるためのワイヤーグリッドは従来比2倍以上の精度にアップ。さらに筐体には各種ファンの振動を抑える高剛性シャーシを採用することで、安定した4Kの高画質映像を楽しめるように図った。