世界最小ネイティブ4K D-ILAと新開発のレーザー光源技術搭載
JVC初のネイティブ4K D-ILAプロジェクター「DLA-Z1」、350万円で12月上旬発売
■プロジェクターとしては業界最高レベルの広色域
レーザー光源と新シネマフィルターを採用した光学エンジンの組み合わせによりDCI P3のカバー率100%、 BT.2020のカバー率80%以上の広色域を実現。「プロジェクターとしては業界最高レベルの広色域を実現した」(那須氏)という。
THX認証では、これまでよりもグレードの高い「THX 4K DISPLAY」規格の認証を取得申請中。プロジェクターとしては世界初の認証になる予定だという。同規格は2Kのみならず4K再生時においても、“映画監督の意図する映像を過程で忠実に再現する”ことを目的に制定されており、正確な色再現性、視野角やビデオ処理など400以上の画質テストをクリアしないと取得できない。
独自の映像技術「Multi Pixel Control」も進化。4Kデバイスに最適化した新解析アルゴリズムの採用により、4Kの広帯域に充填を置いて画像検出を行うことで、高解像感とボケ感を両立し、4Kならではのリアリティを表現するとしている。また同時技術ではフルHD映像も4Kアップコンバートする。
4K60P (4:4:4)信号にも対応した高精度動画補間技術「Clear Motion Drive」と、映像の動きに応じて「D-ILA」デバイスの駆動を最適化する「Motion Enhance」を搭載。2つの独自残像低減技術により、素早い動きのある映像を視聴する際に起こりがちな残像感を低減し、動画映像を滑らかに再現できるよう図っている。
スクリーン特性によって生じる色のアンバランスを補正する「スクリーン補正モード」を搭載。約130のスクリーンに対応する予定だという。また、ゲーム等での4K/HDRも増えていることを考慮し、低遅延モードも備えている。遅延性能については「現在まだ確定していないが2フレームを目標にしている」(那須氏)とのことだった。
後面吸気・前面排気を採用。吸気口には業務用にも対応する高機能フィルターを搭載している。さらに、前述の高剛性シャーシによって、内蔵ファンの振動を低減させている。
オートキャリブレーション機能も搭載。キャリブレーションソフトとして従来のSpyder5に加え、i1Display Proにも対応した。そのほか、レンズメモリーや画素調整、画面マスク等の調整内容を一括して最大10種類保存し、簡単に呼び出すことができる「設置設定」機能を搭載している。
外形寸法は500W×235H×720Dmmで、質量が37.5kg。従来のDLA-X750用の天吊り金具で天吊も行える。また、底面には脚部用の穴を余分に用意。ユーザーの設置場所に応じて脚部を付け替えて間隔を調整することができる。