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3Dサウンドを実現するイマーシブオーディオ規格

デノン、Auro-3Dに国内初対応の一体型AVアンプ「AVR-X6400H」 ー 11chアンプ搭載の準旗艦機

公開日 2017/08/24 17:00 編集部:小澤貴信
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5chのスピーカーをそれぞれバイアンプ駆動させることが可能

柔軟なアンプアサインをさらに進化させ、新たに「5ch Full Bi-Amp」機能を追加。フロントL/Rのスピーカーの駆動に4ch分のアンプを使う「バイアンプ機能」に加えて、センター/サラウンドも含む5chのスピーカーを合計10ch分のアンプを使いそれぞれバイアンプ駆動することが可能となった。

新たに「5ch Full Bi-Amp」機能を追加した

また、2系統のフロントスピーカーを切り替えて使用できる「A+B」などシステム構成に応じた柔軟なアンプアサインが可能。また、ゾーン2、ゾーン3のスピーカーに割り当てることでもできる。

新たにマルチch対応のAL 32 Processingを実現

DACについては、AVR-X6300Hと同様に、旭化成エレクトロニクス(AKM)の32bit/8ch DAC「AK4458VN」を2基搭載。映像回路やネットワーク回路から独立したDAC専用基板をX6300Hから継承するが、こちらもさらなる音質向上を目指して電源や回路経路などの見直しを図って再設計。デジタル回路などからのノイズの影響をさらに低減している。

DACは「AK4458VN」を2基搭載。写真はDAC専用基板

また、D/Aコンバーターのポストフィルターには、チップ内部の構成やワイヤリングのリファインに加え、高品質なシリコンウェファーの採用によって音質対策が図られた高音質オペアンプを採用。信号ラインと電源ラインを最適化している。

DSPについては、アナログデバイセズ製の32bitフローティングポイントDSP「SHARCプロセッサー」を4基搭載。11.2ch分のデコ ードやアップミックス、AL 32 Processing Multi Channel、音場補正などの高負荷な処理も余裕で行えるという。また、11.2chプリアウトも装備していて、パワーアンプ追加によるグレードアップも行える。

DSPなどを載せたデジタル基板

デノンのアナログ波形再現技術“プロセッシング”は、新たに「AL 32 Processing MULTI CHANNEL」を採用(従来はAL 24 Processing Plusを搭載)。ピュアオーディオで培われたAL 32 Processingを全てのチャンネルに搭載することで、全てのマルチch信号において全chを32bitにアップコンバートして、アナログに近い波形再現を行える。

AL32 Processing MULTI CHANNELに新たに対応。全チャンネルを32bit処理して理想的な波形再現を行う

ノイズ対策の徹底も、近年のデノンのAVアンプが力を入れているところ。デジタル電源については、スイッチング周波数を従来の約3倍とすることでスイッチングノイズを可聴帯域外へシフトさせ再生音への影響を排除。さらに電源回路全体をシールドプレートで覆うことにより、周辺回路への干渉を抑えてる。

また、本機からの変更点としては、デジタル入力部への信号ラインを担うFFC(フラットケーブル)に対しても新たなシールドを施している。

写真奧のフラットケーブルが、新たにシールド処理が加えられた

デジタルオーディオ回路用の電源には、ESRの低いELNA製の誘電導高分子コンデンサーを使用。電源から発生するノイズを除去している。

32bit対応のD.D.S.C.を初搭載。シャーシの剛性も高めた

デノンはAVアンプの設計思想としてD.D.S.C.(Dynamic Discrete Surround Circuit)を掲げるが、AVR-X6400Hにおいては、32bitプロセッシングを行うD.D.S.C.最上位バージョンをこのクラスで初めて搭載。信号処理回路を各ブロックに独立させ、32bitフローティングポイントDSPなど高性能な専用デバイスを用いてディスクリート化を行っている。また全チャンネル同一レスポンス、同一クオリティを念頭に各回路を構成。ピュアオーディオで培ったノウハウを元に、オーディオ回路をはじめとする各回路に厳密なチューニングを施している。

ダイレクト・メカニカル・グランド思想に基づいた筐体の振動対策も万全。1.2mm厚のボトムシャーシを用い、トランス部には1.2mm厚のトランスプレートを加えて剛性をアップさせている。

高密度なABS素材を使用したリブ付きフットを採用

スピーカーターミナルもさらに高品位なものに交換された

フットには高密度なABS素材を使用することで安定度を向上。また、リブを楕円形とすることで、余計な共振を抑えている。

スピーカー端子もAVR-X6300Hから変更。いずれもクリア端子なので見分けにくいが、旗艦モデル AVR-X7200Hにも採用されたより安定度の高い高品位スピーカー端子に変更されている。

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製品スペックやデータを見る
  • ジャンルAVアンプ
  • ブランドDENON
  • 型番AVR-X6400H
  • 発売日2017年9月中旬
  • 価格¥300,000
【SPEC】●搭載パワーアンプ数:11ch ●定格出力:140W+140W ●実用最大出力:250W ●適合インピーダンス:4〜16Ω ●周波数特性:10Hz〜100kHz (+1,-3dB、ダイレクトモード時) ●入力端子:HDMI×8、コンポジット×5(フロント×1)、コンポーネント×2、アナログ音声×8(フロント × 1、PHONO × 1)、光デジタル×2、同軸デジタル×2 ●出力端子:HDMI×3(モニター × 2、ゾーン2 × 1)、コンポジット×2(モニター×1、ゾーン2× 1)、コンポーネント×1、11.2chプリアウト×1、ゾーンプリアウト×2、ヘッドホン×1 ●その他の入出力端子:Denon Link HD × 1、Network × 1、USB端子 × 1(フロント)、FMアンテナ端子 × 1、AMアンテナ端子 × 1、セットアップマイク入力 × 1、RS-232C × 1、DCトリガー出力 × 2、リモートコントロール(IR)入出力 × 各1 ●消費電力:750W(待機電力 通常スタンバイ 0.1W 、CEC スタンバイ0.5W) ●外形寸法:434W×235H×393Dmm (アンテナを立てた場合) ●質量:14.5kg
  • ジャンルAVアンプ
  • ブランドDENON
  • 型番AVR-X6400H
  • 発売日2017年9月中旬
  • 価格¥300,000