CES 2018のプレスカンファレンスをレポート
<CES>LG、独自AI「ThinQ」を全カテゴリーの製品に展開。白物家電からロボットまで連携
■独自AI技術「LG ThinQ AI」を全てのカテゴリーで展開
LG Electronicsが、CES 2018のプレスカンファレンスでメインとして語ったのが、独自のAI技術「LG ThinQ」の同社製品への全面的な展開だ。LGは今後、自社のあらゆる製品に対してThinQを搭載して、インテリジェンスな機能を提供していくという。
例えばThinQ搭載エアコン「スマートエアーコンディショナー」では、人のいる場所を検知し温度を最適化。ThinQ搭載ロボット掃除機「ロボットバキュームクリーナー」では、家具・人・犬などを認識して障害物を回避する。車内システムへの応用も考えられており、ドライバーの状態やジェスチャーを認識して運転の安全性を高めたり、搭乗者の位置を認識して音楽や温度も快適にコントロールする。
LGの発売する白物家電製品は、「100% Wi-Fi ENABLED」とすることでホームネットワークとの接続性も確保。ThinQをLGの全てのカテゴリーに組み込んでカスタマーの経験を学んでいく「AI IN EVERYDAY PRODUCTS」を推し進めていく。
■家庭内の機器に留まらない多岐にわたる連携
ThinQのポイントとなるのは、当初からLGの持つ様々な機器やソリューションとの連携を想定していること。例えば家庭内では、洗濯機と乾燥機、そしてクリーニング機「LG Styler」などを「CLOTHING CARE SOLUTION」として相互に接続する。
接続は家の内外にも広がる。自宅と自動車の連携では、冷蔵庫の中身の在庫情報が自動車のディスプレイで確認でき、買い物をしやすくする。そして車が自宅に到着するとシャッターのドアが開く、といった連携を実現する。ホテルや空港にも、LGの提供するAIロボット群などThinQを用いたソリューションが提供されていく。
そして、LGが自社の提供するソリューションのテーマとしているのが「OPENNESS」だ。現代社会では全ての製品、また機器連携を一社で担うのは難しいという考え方のもと、オーププラットフォーム、オープンパートナーシップ、オープンコネクティビティを掲げる。
プレスカンファレンスには、ゲストとして米グーグルのVice President of EngineeringであるScott Huffman氏が登壇。マシンラーニングや自然言語処理により家電を通して会話をする機会が与えられるなか、LGとはスマートフォンから始まったコラボレーションが様々な形で広がっている事を歓迎した。
そして2018年モデルとして発表された「LG AI OLED TV ThinQ」(関連ニュース)、スマートウォッチ、Google Assistantが組み込まれているスマートスピーカー「LG ThinQ」、ワイヤレスヘッドホンへのGoogleAssistantボタンの搭載と、LG製品とGoogle Assistantの多岐に渡る接続性を確保しており、今後も拡大していくことを改めて語った。
■ロボット「LG CLOi」は新たに業務用3バリエーションが登場
LGのプレスカンファレンスで存在感を発揮していたのが、ロボット「LG CLOi」だ。ボイスアシスタント機能を搭載しており、LGの提供する機器連携の入り口として上述の「CLOTHING CARE SOLUTION」やタッチパネル対応の冷蔵庫と連携するデモンストレーションを披露していた。
LG CLOiのバリエーションとして、業務用となる「SERVING ROBOT」「PORTER ROBOT」「SHOPPING CART ROBOT」も初披露。すでに韓国のイチョン空港でテストサービスがスタートしているガイドロボットに続く業務用ロボットで、SERVING ROBOTはロボットの腹部にあたる位置に物を収納でき、部屋に届けるような機能を搭載。PORTER ROBOTは荷物運びをするロボットで、SHOPPING CART ROBOTはバーコードリーダーを備えており、商品をスキャンして価格を確認したり買い物リストを表示させることができる。
LGの展開している製品とソリューションがAI技術「LG ThinQ」を軸につながっていく、そんな未来像を強く感じさせるプレスカンファレンスとなった。
(折原一也)
LG Electronicsが、CES 2018のプレスカンファレンスでメインとして語ったのが、独自のAI技術「LG ThinQ」の同社製品への全面的な展開だ。LGは今後、自社のあらゆる製品に対してThinQを搭載して、インテリジェンスな機能を提供していくという。
例えばThinQ搭載エアコン「スマートエアーコンディショナー」では、人のいる場所を検知し温度を最適化。ThinQ搭載ロボット掃除機「ロボットバキュームクリーナー」では、家具・人・犬などを認識して障害物を回避する。車内システムへの応用も考えられており、ドライバーの状態やジェスチャーを認識して運転の安全性を高めたり、搭乗者の位置を認識して音楽や温度も快適にコントロールする。
LGの発売する白物家電製品は、「100% Wi-Fi ENABLED」とすることでホームネットワークとの接続性も確保。ThinQをLGの全てのカテゴリーに組み込んでカスタマーの経験を学んでいく「AI IN EVERYDAY PRODUCTS」を推し進めていく。
■家庭内の機器に留まらない多岐にわたる連携
ThinQのポイントとなるのは、当初からLGの持つ様々な機器やソリューションとの連携を想定していること。例えば家庭内では、洗濯機と乾燥機、そしてクリーニング機「LG Styler」などを「CLOTHING CARE SOLUTION」として相互に接続する。
接続は家の内外にも広がる。自宅と自動車の連携では、冷蔵庫の中身の在庫情報が自動車のディスプレイで確認でき、買い物をしやすくする。そして車が自宅に到着するとシャッターのドアが開く、といった連携を実現する。ホテルや空港にも、LGの提供するAIロボット群などThinQを用いたソリューションが提供されていく。
そして、LGが自社の提供するソリューションのテーマとしているのが「OPENNESS」だ。現代社会では全ての製品、また機器連携を一社で担うのは難しいという考え方のもと、オーププラットフォーム、オープンパートナーシップ、オープンコネクティビティを掲げる。
プレスカンファレンスには、ゲストとして米グーグルのVice President of EngineeringであるScott Huffman氏が登壇。マシンラーニングや自然言語処理により家電を通して会話をする機会が与えられるなか、LGとはスマートフォンから始まったコラボレーションが様々な形で広がっている事を歓迎した。
そして2018年モデルとして発表された「LG AI OLED TV ThinQ」(関連ニュース)、スマートウォッチ、Google Assistantが組み込まれているスマートスピーカー「LG ThinQ」、ワイヤレスヘッドホンへのGoogleAssistantボタンの搭載と、LG製品とGoogle Assistantの多岐に渡る接続性を確保しており、今後も拡大していくことを改めて語った。
■ロボット「LG CLOi」は新たに業務用3バリエーションが登場
LGのプレスカンファレンスで存在感を発揮していたのが、ロボット「LG CLOi」だ。ボイスアシスタント機能を搭載しており、LGの提供する機器連携の入り口として上述の「CLOTHING CARE SOLUTION」やタッチパネル対応の冷蔵庫と連携するデモンストレーションを披露していた。
LG CLOiのバリエーションとして、業務用となる「SERVING ROBOT」「PORTER ROBOT」「SHOPPING CART ROBOT」も初披露。すでに韓国のイチョン空港でテストサービスがスタートしているガイドロボットに続く業務用ロボットで、SERVING ROBOTはロボットの腹部にあたる位置に物を収納でき、部屋に届けるような機能を搭載。PORTER ROBOTは荷物運びをするロボットで、SHOPPING CART ROBOTはバーコードリーダーを備えており、商品をスキャンして価格を確認したり買い物リストを表示させることができる。
LGの展開している製品とソリューションがAI技術「LG ThinQ」を軸につながっていく、そんな未来像を強く感じさせるプレスカンファレンスとなった。
(折原一也)