iFi audioはxDSDの詳細を解説
【ヘッドホン祭】Lotoo「Paw Gold TOUCH」発表会レポ/XI AUDIO、ラダー抵抗型DACを開発中
28日・29日にわたって開催される「春のヘッドホン祭 2018」(フジヤエービック主催)。トップウイングサイバーサウンドグループは、同社が取り扱うiFi audioやLotooなどの新製品の発表会を開催した。
■Lotooは「Paw Gold TOUCH」を発表
Lotooは新フラグシップとなるDAP「PAW Gold TOUCH」の発表会を開催。Lotooブランドを手がけるINFOMEDIA社の代表であるトニー・ワン氏が本機の詳細について説明した。
基本的な仕様についてはすでにこちらの記事でお伝えしたとおり。Lotooとして初めてタッチパネル液晶を搭載。一方で独自OS「Lotoo OS」を搭載しており、音質追求と約2秒の高速起動を両立させたとする。
DSD 22.4MHz/PCM 768ネイティブ再生に対応し、アップサンプリング再生やDSD変換再生機能も搭載する。DACはAKM「AK4497」を、サンプルレート・コンバーターはAKM「AK4137」を採用。またクロックジェネレータIC「AK8142」2基とFPGAを駆使したデュアルクロックシステムも搭載している。デュアルクロックとする理由は、音楽再生用と、アップサンプリングおよびDSD - PCM変換再生用でそれぞれ使い分けているからだとトニー・ワン氏は説明した。
アナログ出力段にはTI社の高品質オペアンプを採用。3.5mmヘッドホン出力と4.4mmヘッドホン/ライン出力を内蔵し、出力は500mW@32Ωとなっている。充電などに用いるUSB端子はUSB Type-Cを採用している。
筐体にはCNC加工を用いた航空機グレードアルミニウム合金を採用。デジタル、ワイヤレス、オーディオの3種類のプロセッサーを搭載し、それぞれ電源を分離することでノイズを徹底的に削減したとしている。外部メディアはUHS-II対応のSDXCカードが使用可能。
ヘッドホン出力は4.4mm5極バランス端子と3.5mmアンバランス端子を搭載。USB-DAC機能も備えている。
トニー・ワン氏はPAW Gold TOUCHにおける音質向上のためのアプローチとして、独自OSによるオーディオ再生への最適化、8層のプリント基板の採用、デジタル処理/オーディオ処理/無線処理などの各チップに個別に電源供給を行うことなどを挙げていた。
なお、発売時期は現時点で未定だが、日本では2018年夏頃を見込んでいるとのこと。価格は従来のPow Goldよりは上になるという。
■iFi audioは「xDSD」の詳細を紹介
iFi audioからは主任エンジニアのトルステン・レッシュ氏らが来日。28日より発売となったDAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプ「xDSD」の詳細を説明した。
本機はUSB-DACとして24.6MHz DSDおよび768KHz&32bit PCMに対応。Bluetoothも内蔵しておりatpXおよびAACコーデックに対応する。MQAレンダラー機能も搭載。従来のiFi audio製品とは趣きの異なるデザインとコンパクトさも特徴だ。本機についても仕様についてはこちらの記事でお伝えしている。
発表会では、本機を手がけた同社デザイナーも登場。男女両方にアピールするプロダクトデザインを目指したこと、少ないボタンでシンプルに各種操作ができるよう設計したことなどが紹介された。
トルステン氏は本機のオーディオ技術について紹介。ボリュームを担うカスタムされた「W990VST」ステップ式アッテネーター、ディスクリート構成に勝るというオペアンプ「OV4627」など、本機のオーディオ技術の優位性について語った。
さらに本機のBluetooth機能にも言及。BluetoothのSoCから生じるジッターを同社のクロック技術によって除去することで、ワイヤレスでも優れた音質を実現できると述べた。
発表会では同社のUSBオーディオアクセサリー「iPurifier」が「3」に、電源アクセサリー「DC iPurifier」が「2」にそれぞれ進化して登場予定であることも明かされた。
発表会には、MQA JAPAN代表の鈴木弘明氏も登場。MQAの原理を改めて説明すると共に、xDSDが対応する「MQAレンダラー機能」について紹介を行った。MQAデコーダーが製品単体でMQAの折り畳まれたデータ全ての展開(デコード)を行うのに対して、MQAレンダラーは対応ソフトが一次展開した「MQA コア」を、2次展開する機能を備えているとのこと。具体的にはAudirvana PlusやTidal(日本未導入)の再生ソフトと組み合わせることで、MQAレンダラーの機能が発揮できる(MQAをフルデコードして再生できる)とのことだ。
■XI audio
Lotooでマーケティングディレクターを務めていたシャオ・チー氏が設立したオーディオブランド XI AUDIOは、第一弾製品のヘッドホンアンプ「Formula S」に続く製品を紹介。すでに本国ではバッテリー駆動ヘッドホンアンプやグレードアップ電源など合計5機種までラインナップを拡大していることをアピールした。
また、同ブランドがディスクリート方式のラダー抵抗型DACを搭載したD/Aコンバーター「R2R DAC」を開発中であることも明かした。同氏は現在では一般的となっているΔΣ型DACに対する、ラダー抵抗型DACの優位性について自身の考えを紹介。また、ラダー抵抗型DACは現在では非常に高価な製品にしか採用されていないが、同ブランドではデンマーク Soekris社(自作用パーツで世界的に定評があるという)に特注したラダー抵抗型DACをさらにカスタマイズすることで、高性能かつこの方式としては圧倒的に価格を抑えたD/Aコンバーターを実現するとした。
会場には試作機も用意されたが、まだ開発途上であり、価格や発売時期なども未定とのことだった。
■AROMAのイヤホン向けに岩井喬氏監修のアコースティックリバイブ製リケーブルが登場予定
AROMAのイヤホン向けのリケーブルを、オーディオ評論家の岩井喬氏の監修の元、アコースティックリバイブが開発することも発表された。
ケーブルは現時点で初期の試作段階とのことだが、PC-Triple Cの単線を使用、ケーブル中には水晶レゾネーターを、プラグにはファインメットビーズを配するなど、音質を徹底追求するものになるという。試作は3.5mm端子および2.5mm4極バランス端子を採用していたが、4.4mmバランス端子も予定にあること。また、アコースティックリバイブで4.4mm5極バランス端子を製造する計画もあるという。
■Lotooは「Paw Gold TOUCH」を発表
Lotooは新フラグシップとなるDAP「PAW Gold TOUCH」の発表会を開催。Lotooブランドを手がけるINFOMEDIA社の代表であるトニー・ワン氏が本機の詳細について説明した。
基本的な仕様についてはすでにこちらの記事でお伝えしたとおり。Lotooとして初めてタッチパネル液晶を搭載。一方で独自OS「Lotoo OS」を搭載しており、音質追求と約2秒の高速起動を両立させたとする。
DSD 22.4MHz/PCM 768ネイティブ再生に対応し、アップサンプリング再生やDSD変換再生機能も搭載する。DACはAKM「AK4497」を、サンプルレート・コンバーターはAKM「AK4137」を採用。またクロックジェネレータIC「AK8142」2基とFPGAを駆使したデュアルクロックシステムも搭載している。デュアルクロックとする理由は、音楽再生用と、アップサンプリングおよびDSD - PCM変換再生用でそれぞれ使い分けているからだとトニー・ワン氏は説明した。
アナログ出力段にはTI社の高品質オペアンプを採用。3.5mmヘッドホン出力と4.4mmヘッドホン/ライン出力を内蔵し、出力は500mW@32Ωとなっている。充電などに用いるUSB端子はUSB Type-Cを採用している。
筐体にはCNC加工を用いた航空機グレードアルミニウム合金を採用。デジタル、ワイヤレス、オーディオの3種類のプロセッサーを搭載し、それぞれ電源を分離することでノイズを徹底的に削減したとしている。外部メディアはUHS-II対応のSDXCカードが使用可能。
ヘッドホン出力は4.4mm5極バランス端子と3.5mmアンバランス端子を搭載。USB-DAC機能も備えている。
トニー・ワン氏はPAW Gold TOUCHにおける音質向上のためのアプローチとして、独自OSによるオーディオ再生への最適化、8層のプリント基板の採用、デジタル処理/オーディオ処理/無線処理などの各チップに個別に電源供給を行うことなどを挙げていた。
なお、発売時期は現時点で未定だが、日本では2018年夏頃を見込んでいるとのこと。価格は従来のPow Goldよりは上になるという。
■iFi audioは「xDSD」の詳細を紹介
iFi audioからは主任エンジニアのトルステン・レッシュ氏らが来日。28日より発売となったDAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプ「xDSD」の詳細を説明した。
本機はUSB-DACとして24.6MHz DSDおよび768KHz&32bit PCMに対応。Bluetoothも内蔵しておりatpXおよびAACコーデックに対応する。MQAレンダラー機能も搭載。従来のiFi audio製品とは趣きの異なるデザインとコンパクトさも特徴だ。本機についても仕様についてはこちらの記事でお伝えしている。
発表会では、本機を手がけた同社デザイナーも登場。男女両方にアピールするプロダクトデザインを目指したこと、少ないボタンでシンプルに各種操作ができるよう設計したことなどが紹介された。
トルステン氏は本機のオーディオ技術について紹介。ボリュームを担うカスタムされた「W990VST」ステップ式アッテネーター、ディスクリート構成に勝るというオペアンプ「OV4627」など、本機のオーディオ技術の優位性について語った。
さらに本機のBluetooth機能にも言及。BluetoothのSoCから生じるジッターを同社のクロック技術によって除去することで、ワイヤレスでも優れた音質を実現できると述べた。
発表会では同社のUSBオーディオアクセサリー「iPurifier」が「3」に、電源アクセサリー「DC iPurifier」が「2」にそれぞれ進化して登場予定であることも明かされた。
発表会には、MQA JAPAN代表の鈴木弘明氏も登場。MQAの原理を改めて説明すると共に、xDSDが対応する「MQAレンダラー機能」について紹介を行った。MQAデコーダーが製品単体でMQAの折り畳まれたデータ全ての展開(デコード)を行うのに対して、MQAレンダラーは対応ソフトが一次展開した「MQA コア」を、2次展開する機能を備えているとのこと。具体的にはAudirvana PlusやTidal(日本未導入)の再生ソフトと組み合わせることで、MQAレンダラーの機能が発揮できる(MQAをフルデコードして再生できる)とのことだ。
■XI audio
Lotooでマーケティングディレクターを務めていたシャオ・チー氏が設立したオーディオブランド XI AUDIOは、第一弾製品のヘッドホンアンプ「Formula S」に続く製品を紹介。すでに本国ではバッテリー駆動ヘッドホンアンプやグレードアップ電源など合計5機種までラインナップを拡大していることをアピールした。
また、同ブランドがディスクリート方式のラダー抵抗型DACを搭載したD/Aコンバーター「R2R DAC」を開発中であることも明かした。同氏は現在では一般的となっているΔΣ型DACに対する、ラダー抵抗型DACの優位性について自身の考えを紹介。また、ラダー抵抗型DACは現在では非常に高価な製品にしか採用されていないが、同ブランドではデンマーク Soekris社(自作用パーツで世界的に定評があるという)に特注したラダー抵抗型DACをさらにカスタマイズすることで、高性能かつこの方式としては圧倒的に価格を抑えたD/Aコンバーターを実現するとした。
会場には試作機も用意されたが、まだ開発途上であり、価格や発売時期なども未定とのことだった。
■AROMAのイヤホン向けに岩井喬氏監修のアコースティックリバイブ製リケーブルが登場予定
AROMAのイヤホン向けのリケーブルを、オーディオ評論家の岩井喬氏の監修の元、アコースティックリバイブが開発することも発表された。
ケーブルは現時点で初期の試作段階とのことだが、PC-Triple Cの単線を使用、ケーブル中には水晶レゾネーターを、プラグにはファインメットビーズを配するなど、音質を徹底追求するものになるという。試作は3.5mm端子および2.5mm4極バランス端子を採用していたが、4.4mmバランス端子も予定にあること。また、アコースティックリバイブで4.4mm5極バランス端子を製造する計画もあるという。