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iFI-Audio「Pro iCAN」が登場

<ヘッドホン祭>トップウイング、KingSoundやSoundMAGICなど新ブランドを多数披露

公開日 2015/10/24 22:01 編集部:小澤貴信
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本日24日より開幕した「秋のヘッドホン祭 2015」にて、TOP WINGのブースではiFi-AudioやLotooなどの各モデルに加えて、KingSoundやSOUNDMAGICなど新規取り扱いブランドの新製品も多数披露された。本日開催された発表会、および事前内覧会で得られた情報を合わせて、各ブランドの出展内容を紹介していく。

KingSound - ポータブルにも対応するコンデンサー型ヘッドホン

イベントに先立って11月上旬からの取り扱い開始がアナウンスされていたKingSoundは、コンデンサー型(エレクトロスタティック型)ヘッドホン3機種、そして世界初というコンデンサー型ヘッドホン対応のポータブルヘッドホンアンプを出展した。

「KS-H3」と「M-03」

最上位となるのがリケーブル対応のコンデンサー型ヘッドホン「KS-H4」。パンチングメタルのハウジングはデザインの美しさと共に、開放型ヘッドホンにおける背圧の適正な逃し方を追求した結果の形状だという。着脱式のケーブルは、1m/2.5mの2種類を用意している。11月上旬発売を予定。

「KS-H4」

各ブランドの製品説明を行ったENZO j-Fi LLC.の嶋田亮氏

「KS-H3」は、やはりパンチングメタルのハウジングを採用しているが、KS-H4のハウジングが楕円形なのに対して、こちらは正円形となっている。「KS-H2」はハウジングの中央部のみパンチングメタルを採用する。KS-H2とKS-H2は共にリケーブルには非対応だ。

「KS-H3」

「KS-H2」

コンデンサー型ヘッドホン対応のポータブルヘッドホンアンプ「M-03」を用いれば、同社のコンデンサー型ヘッドホンをモバイルで使用することが可能となる。入力はアナログのみでステレオミニ端子を搭載。出力はコンデンサー型ヘッドホン用のESL端子と、3.5mmステレオミニ端子をそれぞれ備えている。

「M-03」

同じくKingSoundによる据え置きタイプのコンデンサー型ヘッドホン出力対応ヘッドホンアンプも2機種が登場予定。「M-10」は縦置き型、「M-20」は真空管によるヘッドホンアンプとなる。

「M-20」

「M-10」

発表会ではKingSoundの創立者の一人であるサム・ライ氏が登場。同社がそもそもはアルミ加工を専門とする会社であること、その一方で静電型スピーカーを開発して海外のオーディオショウで評価されたことなどを紹介。KingSoundがポータブル環境でコンデンサー型ヘッドホンを楽しめる製品を、世界で初めて実現させたことをアピールしていた。

KingSoundの創立者の一人であるサム・ライ氏


iFI-Audio - ヘッドホンアンプ「Pro iCAN」を発表

iFI-Audioは、開発が予告されていた「Pro iCAN」の発表会を開催(開発陣が登場した発表会の模様は追ってお伝えする)。ブースにもPro iCANが出展され、その音を確認することができた。本機はディスクリート回路を採用したA級設計のヘッドホンアンプ。真空管とソリッドステートの2系統の増幅段をスイッチで切り替えられることができることも特徴だ。真空管による増幅段には「GE 5670」を2本、ソリッドステートによる増幅段には4基の超低ノイズJ-Fetを用いている。

「Pro iCAN」

「Pro iCAN」と主任エンジニアのトルステン博士

入力はアナログのみを備え、XLR/RCAを各1系統備える。ヘッドホン出力は多彩で、特にバランス出力については「3pin XLR×2」「4pin XLR」「6.3mmフォーン×2」(変換プラグを用いれば3.5mm×2にも対応)など現行のほぼ全ての端子に対応している。シングルエンド出力についても6.3mmステレオ標準を2系統、3.5mmステレオミニを1系統備えている。プリアンプ機能も搭載している。

「Retro System」

nano/microシリーズの各モデルも展示

そのほか、micro/nano各シリーズのラインナップや真空管オーディオシステム「Retro System」など、iFI-Audioの製品が一斉展示されていた。

AROMA - ±15V駆動のポータブルヘッドホンアンプが登場

AROMAは香港のポータブルオーディオブランドで、音楽好きの若いメンバーによって創立されたという。10月27日より発売される「A10」(関連ニュース)はその初号モデルで、±15Vという据え置きモデル並の高電圧駆動を実現したヘッドホンアンプだ。2基のオペアンプを搭載しており、両方とも交換して音質の変化を楽しめることも特徴となる。

「A10」(上)と強化電源(下)

背面端子部

会場には今後登場予定という外部電源「POWER STATION 10」も出展された。ポータブルではなくAC電源としており、本機からAROMAへ給電を行うことで±18Vでの電源供給が可能となる。

AROMAの開発チームメンバーが製品を説明

強化電源の内部


Lars & Ivan - リーズナブルな真空管ポータブルアンプなどが登場

Lars & Ivanも香港から登場したポータブルオーディオブランドで、リーズナブルかつ高性能な製品が評価されているとのこと。製品開発は香港で行うが、デザインはデンマーク人デザイナーが手がけているという。既報の通り、ポータブル真空管ヘッドホンアンプ「THA-8X」と、モバイルバッテリー機能を備えたヘッドホンアンプ「HA-3K」が10月23日より発売された(関連ニュース)。

「THA-8X」

「HA-3K」

会場には両モデルに加えて、電源を別筐体とした据え置き型A級ヘッドホンアンプも参考出展された。本機はアナログ出力も備えており、プリアンプとして使用することも可能だという。

参考出展された据え置き型A級ヘッドホンアンプ


SoundMAGIC - 欧州で評価を得たハイC/Pイヤホンが日本導入

本日取り扱いが正式決定したとして参考出展されたのが、イヤホン&ヘッドホンブランドであるSoundMAGIC。日本への導入は今回が初めてとなるが、欧州を中心に北米やアジア各国では実績と評価のあるブランドとのこと。なお、オーディオラックを手がけるSOUNDMAGICとは無関係だ。価格帯的にはラインナップ各モデルが1万円以下になるという。参考出展されたのは「E80」「E50」「E10」の3モデルで、それぞれ末尾にSが付くスマートフォン対応リモコン付きモデルも用意されている。豊富な付属品も特徴で、イヤーピースは2タイプ・3サイズのシリコン製に加えて、ダブルフランジ、コンプライも付属する。

「E80」

「E80」のパッケージ


SoundMAGICのイヤホン

発表会に登場したSoundMAGIC社主であるトニー・スー氏は「日本の皆さんにはまだ聴き馴染みのない名前かもしれませんが、欧州やアジアで相当数の出荷実績を誇っています。欧州では特に人気で音質も評価されており、What's Hi-Fi誌において4年連続で賞をとっています」とブランド背景を紹介。また自身が2年間かけて設計したという最新のヘッドホンも紹介していた。

SoundMAGIC社主であるトニー・スー氏

SoundMAGICのヘッドホン


M2TECH - 先進的A/Dコンバーターなどが参考出展

イタリアの先進オーディオメーカーであるM2TECHからは、多彩なA/D変換機能を持つ384kHz/32bit対応のA/Dコンバーター「Joplin-MK2」を披露。EVOシリーズからはD/Dコンバーター「HIFACE EVO TWO」、クロックジェネレーター「EVO CLOCK TWO」、パワーサプライ「EVO SUPPLY TWO」のデモも行われた。いずれも参考出展だったが、近日中の日本導入が予定されているという。

M2TECHの製品群。上から2段目が「Joplin-MK2」

EVOシリーズ


Lotoo - PAWGold & PAW5000をデモ

ハイレゾ対応ポータブルオーディオプレーヤーを手がけるLotooからは、トップエンドとなる「PAWGold」、普及版モデルとなる「PAW5000」を出展。様々なヘッドホンやイヤホンと組み合わせて試聴することができた。

「PAWGold」(右)と「PAW5000」(左)

JR SOUND - プロ用音響機器メーカーによる民生向けヘッドホンアンプ

トップウイングブースには、プロ向けの音響製品を中心に手がけるJR SOUNDのヘッドホンアンプも出展。民生用モデルとして「HPA-203」「HPA-101」、フルバランスタイプ「HPA-206」が展示されていた。

JR SOUNDのヘッドホンアンプ


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