レーザー走査顕微鏡“LaSCOPE”も発表
“スーパープレミアム8K”やAI活用アプコンなど多彩な展示。アストロデザインがプライベートショー
樹脂素材や材料研究開発分野、バイオ細胞分野に向け年数十台の販売を目指し、7月から受注を開始。価格は2,000万円からを予定しているという。
従来の顕微鏡は結像光学系で観察しているためレンズによる制約があったとのこと。それに対し本装置は走査照明系と非結像検出光学系によりサンプル構造を電気信号に変換し、独自のデジタル信号処理により様々な機能を実現。従来の顕微鏡では見えなかった微細な構造を無染色で観察できるのだという。
また、顕微鏡には水浸レンズや油浸レンズを使ったものが多いが、本装置ではドライ対物レンズを採用。非結像検出光学系により、微細な構造により発生する高次回折光を用いてNA1.2程度の水浸対物レンズと等価な解像度をNA0.95のドライ対物レンズで実現している。これらによって無染色で対象物を観察することができるため、iPS細胞の研究などバイオ細胞分野などに非常に適しているのだという。
発表会であいさつに立った同社の鈴木茂昭社長は「アストロデザインは映像機器、特に最近は8Kの会社だと思われてるがそうではない」とコメント。エレクトロニクスの研究者として顕微鏡分野にも以前から興味を持っていたとのことで、レーザー顕微鏡の設計者として実績のある武居利治氏や武田重人氏をスタッフとして迎えて今回の製品開発にあたったのだと説明。「我々は他社がやっていない、今まで誰も気づかなかったことをやっている。その最初の成果が今回の製品だ」とアピールした。
同社プライベートショーは業界関係者向けに明後日6月15日まで東京の同社社屋で開催。その後7月12日・13日には大阪でも開催される。詳細は公式サイトで確認できる。