持続的な利益成長へさらなる前進図る
パナソニック、20年3Qは増益で年間見通しも上方修正。コロナによる社会変化を捉えた増販と経営体質強化で
パナソニックは2020年度第3四半期の決算説明会をオンラインにて開催、同社取締役 常務執行役員 CFOの梅田博和氏が説明を行った。
3Qの売上高は1兆8,141億円、実質ベースで増収となった。さらに調整後営業利益、営業利益、純利益は、経営体質強化と増販益で大きく増益となっている。前年度から売上高は全体で971億円(5%)減収となった。車載機器、ホームアプライアンスなどの増収が、コロナ影響による減収をカバーした。
全社では、コロナ影響により1Qがボトムとなったが、その後回復傾向が続いて3Qでは前年を上回った。なおコロナによる減収影響は、1Qの3,500億円から3Qに500億円となり、マイナス影響が回復した結果となった。セグメント別の推移では、オートモーティブ、インダストリアルソリューションズ、アプライアンスは、3Qに前年を上回る水準に回復した。
全体での営業利益増減要因を見ると、中期戦略による経営体質強化で、固定費削減や構造的赤字事業への対策による増益効果があった。さらに、事業の増販益が増益に寄与した。
事業別での営業利益増減要因を見ると、空調空質、車載電池、情報通信インフラ向けといった中長期的社会インフラを捉えた事業が増益を牽引。具体的には、空調空質、公衆衛生関連の需要が拡大し、ナノイーX搭載商品を拡大した空調・冷熱ソリューションズとホームアプライアンス、空間除菌脱臭機ジアイーノを増産するパナソニックエコシステムズが増益となった。EV需要の拡大を受けた円筒形車載電池は大幅な増益。情報通信事業関連の投資拡大を捉えて、インダストリアルソリューションズのシステムとデバイス、プロセスオートメーションが増益となった。
3Qのセグメント別実績では、全セグメントで調整後営業利益が黒字に。アプライアンスは洗濯機や冷蔵庫などの販売が好調、コストコントロールも奏功し増収増益となった。ライフソリューションズは、空質関連事業や海外の配線器具が堅調に推移して国内市況の悪化をカバーして前年並を確保。利益は、空質関連などの増販益、固定費削減により増益となった。
コネクテッドソリューションズは、アビオニクスなどの落ち込みで減収減益となったが黒字転換を果たした。オートモーティブは、円筒形車載電池で販売減少したが、車載機器では1Qの自動車減産の反動からの需要増で全体に増収。車載機器で増販益や固定費削減したものの充電器関連の一時費用計上により減益に。円筒形車載電池では合理化などにより増益となった。インダストリアルソリューションズは、情報通信インフラ向けの需要が継続、半導体の構造改革効果もあり増収増益となった。
年間の業績見通しについては、2020年7月時点から修正。売上高が1,000億円の上方修正、調整後営業利益と営業利益は各800億円、純利益は500億円それぞれ上方修正した。前年実績からは、調整後営業利益は133億円増益となる見込み。
セグメント別の業績見通しも修正した。アプライアンスは、堅調な販売とコストコントロールを織り込んで売上高、利益とも上方修正。ライフソリューションズは、コロナ影響の縮小と空質関連事業での増販、固定費削減などにより売上高、利益とも上方修正。コネクティッドソリューションズは、コロナの長期化により売上高、利益とも下方修正した。オートモーティブは、自動車市場が想定より早期に回復して上方修正。円筒形車載電池でも上方修正した。インダストリアルソリューションズは、車載向けの市況が改善するなどで上方修正した。
また重点取り組みの進捗については、中期戦略での経営体質強化の目標1,000億円を2年間で前倒し達成する見通し。今後も継続して推進する。車載事業の収益改善では、固定費削減や生産性向上で進捗。利益率5%達成へ引き続き取り組む。事業ポートフォリオ改革では、太陽電池の生産撤退を発表しているが、今後はホームエネルギーマネジメントシステム、パワーコンディショナー、蓄電池などを組み合わせたエネルギーソリューションの事業を強化するとした。
コロナ禍をきっかけとした社会変化に対しては、中長期的な視点で事業を通じた社会課題解決に取り組んでいく。空調空質ではナノイーX搭載商品を拡充し、空間除菌脱臭機ジアイーノも増産対応を進めている。EV需要の拡大を受けての円筒形車載電池事業では、北米工場の増産対応や電池技術開発など対応を強化している。
梅田氏は「これらの事業は足元ですでに増益を牽引しているが、ひきつづき取り組みを強化して持続的な利益成長につなげる」と成長拡大に向けた強い意気込みで締めくくった。
3Qの売上高は1兆8,141億円、実質ベースで増収となった。さらに調整後営業利益、営業利益、純利益は、経営体質強化と増販益で大きく増益となっている。前年度から売上高は全体で971億円(5%)減収となった。車載機器、ホームアプライアンスなどの増収が、コロナ影響による減収をカバーした。
全社では、コロナ影響により1Qがボトムとなったが、その後回復傾向が続いて3Qでは前年を上回った。なおコロナによる減収影響は、1Qの3,500億円から3Qに500億円となり、マイナス影響が回復した結果となった。セグメント別の推移では、オートモーティブ、インダストリアルソリューションズ、アプライアンスは、3Qに前年を上回る水準に回復した。
全体での営業利益増減要因を見ると、中期戦略による経営体質強化で、固定費削減や構造的赤字事業への対策による増益効果があった。さらに、事業の増販益が増益に寄与した。
事業別での営業利益増減要因を見ると、空調空質、車載電池、情報通信インフラ向けといった中長期的社会インフラを捉えた事業が増益を牽引。具体的には、空調空質、公衆衛生関連の需要が拡大し、ナノイーX搭載商品を拡大した空調・冷熱ソリューションズとホームアプライアンス、空間除菌脱臭機ジアイーノを増産するパナソニックエコシステムズが増益となった。EV需要の拡大を受けた円筒形車載電池は大幅な増益。情報通信事業関連の投資拡大を捉えて、インダストリアルソリューションズのシステムとデバイス、プロセスオートメーションが増益となった。
3Qのセグメント別実績では、全セグメントで調整後営業利益が黒字に。アプライアンスは洗濯機や冷蔵庫などの販売が好調、コストコントロールも奏功し増収増益となった。ライフソリューションズは、空質関連事業や海外の配線器具が堅調に推移して国内市況の悪化をカバーして前年並を確保。利益は、空質関連などの増販益、固定費削減により増益となった。
コネクテッドソリューションズは、アビオニクスなどの落ち込みで減収減益となったが黒字転換を果たした。オートモーティブは、円筒形車載電池で販売減少したが、車載機器では1Qの自動車減産の反動からの需要増で全体に増収。車載機器で増販益や固定費削減したものの充電器関連の一時費用計上により減益に。円筒形車載電池では合理化などにより増益となった。インダストリアルソリューションズは、情報通信インフラ向けの需要が継続、半導体の構造改革効果もあり増収増益となった。
年間の業績見通しについては、2020年7月時点から修正。売上高が1,000億円の上方修正、調整後営業利益と営業利益は各800億円、純利益は500億円それぞれ上方修正した。前年実績からは、調整後営業利益は133億円増益となる見込み。
セグメント別の業績見通しも修正した。アプライアンスは、堅調な販売とコストコントロールを織り込んで売上高、利益とも上方修正。ライフソリューションズは、コロナ影響の縮小と空質関連事業での増販、固定費削減などにより売上高、利益とも上方修正。コネクティッドソリューションズは、コロナの長期化により売上高、利益とも下方修正した。オートモーティブは、自動車市場が想定より早期に回復して上方修正。円筒形車載電池でも上方修正した。インダストリアルソリューションズは、車載向けの市況が改善するなどで上方修正した。
また重点取り組みの進捗については、中期戦略での経営体質強化の目標1,000億円を2年間で前倒し達成する見通し。今後も継続して推進する。車載事業の収益改善では、固定費削減や生産性向上で進捗。利益率5%達成へ引き続き取り組む。事業ポートフォリオ改革では、太陽電池の生産撤退を発表しているが、今後はホームエネルギーマネジメントシステム、パワーコンディショナー、蓄電池などを組み合わせたエネルギーソリューションの事業を強化するとした。
コロナ禍をきっかけとした社会変化に対しては、中長期的な視点で事業を通じた社会課題解決に取り組んでいく。空調空質ではナノイーX搭載商品を拡充し、空間除菌脱臭機ジアイーノも増産対応を進めている。EV需要の拡大を受けての円筒形車載電池事業では、北米工場の増産対応や電池技術開発など対応を強化している。
梅田氏は「これらの事業は足元ですでに増益を牽引しているが、ひきつづき取り組みを強化して持続的な利益成長につなげる」と成長拡大に向けた強い意気込みで締めくくった。