持株会社制への移行に際して
パナソニック新CEOが方針発表「社会や環境課題に向き合い、お客様に選ばれるため一人ひとりが挑戦する」
パナソニックは今年4月、2022年4月での持ち株会社制への移行を発表し、楠見雄規氏がグループCEOに就任した。そして本日10月1日において組織の新体制がスタート、楠見氏が今後目指す方向性などについて説明を行なった。
「パナソニックはものづくりや技術、商品、サービスなどあらゆる領域に大きなポテンシャルをもち、すばらしい人材に恵まれている」と実感しつつ、「どの事業にもまだまだ改善の余地がある」とし、創業者松下幸之助氏時代の経営基本方針「綱領・信条・七精神」に立ち返り、これを現代に則して改訂、新たな経営基本方針とした。
「物と心が共に豊かな理想の社会の実現を目指し、誰にも負けない立派な仕事をし、お客様に商品やサービスを選んでもらうことを目指す。そのため一人ひとりが一商人としてお客様第一の心構えを実践、信頼を得る。利益は結果として獲得するもの、社会と従業員に還元し、事業ごとに向き合う社会や環境課題の解決に投資する」。
「できなければ直ちに改革。よりよい手段を生み出し果敢に挑戦し、自主責任経営・社員稼業を徹底する。さらに、言うべきことが言える風土を醸成し、衆知を集めた全員経営を推進。人を活かす経営を推進する」と説明。これらを社外にも共有し、コミットするという。
事業会社制で目指すことは、事業会社・事業部ごとに向き合う環境課題の領域を明確にし、10年先に実現する姿を起点として経営すること。「数値中心にならずにゴールの姿を明確にする具体策を議論、間違いは迅速にあらためるサイクルに」とした。来年度に掲げる中長期戦略から始めるという。
もうひとつは、競争力の強化。事業ごとに指標を明確化し、数値でなく指標をモニタリングしながら経営課題に対応。現場に近いところでスピードと意思決定の質を上げ、即座にあらためるという。
各事業会社は2年間競争力強化に集中する。「事業会社がなすべきは10年先を見据え、領域を定め、競争力を強化すること。社会へのお役立ちと環境貢献を果たすためのものであって、2年間で一時的に利益を上げるための競争力強化ではない」。
「競争力とは、お客様にお選びいただく力。それを磨いてお役立ちを続けるのが事業の価値で、事業の成長につながること」という。「その力がある限り、事業規模によらずパナソニックらしい事業。パナソニックホールディングスとして今後、重点事業、コア事業、再調整事業といった区分する呼び方はしない。事業によって投資規模は違うが、それと事業の持つ本質価値とは別」。
「ただし、業界の縮小、競合に対する弱みの克服困難とか、お役立ちに対する競争力で打ち勝てないならば迅速に手を打つ。経済合理性での判断でなく、お客様へのご迷惑や従業員が不幸にならないかを判断材料にする」と説明した。
ホールディング会社であるパナソニックホールディングスのグループ発展に対する役割については、「事業会社は10年先を見据えての挑戦、ホールディングスはさらにその先を見据えた全体の経営基盤の強化を行う」と5つの項目を掲げる。
GX(Green Transformation)の取り組みでは、2030年までに全事業会社CO2排出実質ゼロにする。「ここまでにすべての事業会社で具体的なロードマップを策定した。前倒しで計画している事業もある」と進捗を説明。「この領域は事業の継続を社会から認めてもらう最低限の条件。自社のCO2だけでなく、お客様や社会のCO2を減らす取り組みも加速させる」とし、ものづくりでCO2排出を減らすソリューションを他の製造業の顧客にも展開するといった考えも語った。
DXの推進については、各事業のDX支援とグループ全体のIT経営の底上げをする。「残念ながらITが経営のスピードアップに貢献できていない現状がある。ビジネスのやりかた、社員の働きにITを活用し、経営スピードを高める」として、活動プロジェクトを「PX(パナソニックトランスフォーメーション)」と定めて推進する。
仕事のプロセスを規定するのではなく、社会や事業環境変化にあわせて仕事プロセスは進化させていくという考え方。システムはクラウドベース、データと向き合い活用するためのデータドリブン基盤の構築を進める。「ITにおいてホールディングスでは事業会社をサポート。ガバナンスをきかせてグリップする。事業会社と一体で競争力強化し、グループで共通テーマももって両輪で進める」。
人を活かす経営として、グローバル24万人の社員ひとりひとりの挑戦を支援、事業横断の人材交流を積極的に行う。不安や悩みなどハードルをとりのぞき、パナソニックで働くよろこびやほこりを感じられるよう、多様性を生かす取り組みを行う。DEI(Diversity, Equity & Inclusion)への取り組みも積極的に行うとした。
「パナソニックはものづくりや技術、商品、サービスなどあらゆる領域に大きなポテンシャルをもち、すばらしい人材に恵まれている」と実感しつつ、「どの事業にもまだまだ改善の余地がある」とし、創業者松下幸之助氏時代の経営基本方針「綱領・信条・七精神」に立ち返り、これを現代に則して改訂、新たな経営基本方針とした。
「物と心が共に豊かな理想の社会の実現を目指し、誰にも負けない立派な仕事をし、お客様に商品やサービスを選んでもらうことを目指す。そのため一人ひとりが一商人としてお客様第一の心構えを実践、信頼を得る。利益は結果として獲得するもの、社会と従業員に還元し、事業ごとに向き合う社会や環境課題の解決に投資する」。
「できなければ直ちに改革。よりよい手段を生み出し果敢に挑戦し、自主責任経営・社員稼業を徹底する。さらに、言うべきことが言える風土を醸成し、衆知を集めた全員経営を推進。人を活かす経営を推進する」と説明。これらを社外にも共有し、コミットするという。
事業会社制で目指すことは、事業会社・事業部ごとに向き合う環境課題の領域を明確にし、10年先に実現する姿を起点として経営すること。「数値中心にならずにゴールの姿を明確にする具体策を議論、間違いは迅速にあらためるサイクルに」とした。来年度に掲げる中長期戦略から始めるという。
もうひとつは、競争力の強化。事業ごとに指標を明確化し、数値でなく指標をモニタリングしながら経営課題に対応。現場に近いところでスピードと意思決定の質を上げ、即座にあらためるという。
各事業会社は2年間競争力強化に集中する。「事業会社がなすべきは10年先を見据え、領域を定め、競争力を強化すること。社会へのお役立ちと環境貢献を果たすためのものであって、2年間で一時的に利益を上げるための競争力強化ではない」。
「競争力とは、お客様にお選びいただく力。それを磨いてお役立ちを続けるのが事業の価値で、事業の成長につながること」という。「その力がある限り、事業規模によらずパナソニックらしい事業。パナソニックホールディングスとして今後、重点事業、コア事業、再調整事業といった区分する呼び方はしない。事業によって投資規模は違うが、それと事業の持つ本質価値とは別」。
「ただし、業界の縮小、競合に対する弱みの克服困難とか、お役立ちに対する競争力で打ち勝てないならば迅速に手を打つ。経済合理性での判断でなく、お客様へのご迷惑や従業員が不幸にならないかを判断材料にする」と説明した。
ホールディング会社であるパナソニックホールディングスのグループ発展に対する役割については、「事業会社は10年先を見据えての挑戦、ホールディングスはさらにその先を見据えた全体の経営基盤の強化を行う」と5つの項目を掲げる。
GX(Green Transformation)の取り組みでは、2030年までに全事業会社CO2排出実質ゼロにする。「ここまでにすべての事業会社で具体的なロードマップを策定した。前倒しで計画している事業もある」と進捗を説明。「この領域は事業の継続を社会から認めてもらう最低限の条件。自社のCO2だけでなく、お客様や社会のCO2を減らす取り組みも加速させる」とし、ものづくりでCO2排出を減らすソリューションを他の製造業の顧客にも展開するといった考えも語った。
DXの推進については、各事業のDX支援とグループ全体のIT経営の底上げをする。「残念ながらITが経営のスピードアップに貢献できていない現状がある。ビジネスのやりかた、社員の働きにITを活用し、経営スピードを高める」として、活動プロジェクトを「PX(パナソニックトランスフォーメーション)」と定めて推進する。
仕事のプロセスを規定するのではなく、社会や事業環境変化にあわせて仕事プロセスは進化させていくという考え方。システムはクラウドベース、データと向き合い活用するためのデータドリブン基盤の構築を進める。「ITにおいてホールディングスでは事業会社をサポート。ガバナンスをきかせてグリップする。事業会社と一体で競争力強化し、グループで共通テーマももって両輪で進める」。
人を活かす経営として、グローバル24万人の社員ひとりひとりの挑戦を支援、事業横断の人材交流を積極的に行う。不安や悩みなどハードルをとりのぞき、パナソニックで働くよろこびやほこりを感じられるよう、多様性を生かす取り組みを行う。DEI(Diversity, Equity & Inclusion)への取り組みも積極的に行うとした。