HIFIMANやヤマハも次世代製品を参考展示
<ポタフェス>ShanlingのmicroSDカード再生&リモート操作対応ポタアン/ANIMA新完全ワイヤレス「ANW02」など体験可能
e☆イヤホンが主催する、ポータブルオーディオの一大イベント「ポタフェス2023夏 秋葉原」が、本日7月8日(土)、あす7月9日(日)の2日間にわたり開催されている。本稿では、Shanling/HIFIMAN/ANIMA/MADOOブランドの新製品、参考出展製品を中心にレポートする。
MUSINブースの目玉のひとつは、Shanlingブランドから参考出展されたポータブルアンプ/DACの「H5」。今年1月に発売した「H7」を小さくしたような形状で、プレーヤーとはBluetooth/USB/デジタル接続でつなぐことができる。
microSDカードスロットも備えており、単体で音楽を再生できることも特徴。本体には小さなディスプレイしか搭載していないのだが、スマートフォンアプリ「Eddict Player」と連携すれば、Bluetooth経由でリモート操作できる。スマートフォンの大きなディスプレイで選曲が可能だ。
また同じくShanlingからの参考出展として、ハイブリッド型イヤホン「SONO」が公開。およそ1万円前後が見込まれるモデルで、低域用9.2mmダイナミック/中域用6.8mmダイナミック/高域用BAの3ドライバー構成を採用している。
光沢あるハウジングは亜鉛合金製で、ノズル交換によるサウンド調整にも対応。チューニングについては、今年6月に発売した8ドライバーイヤホン「ME900」から新しく採用したサウンドよりも、それ以前のモデルに近いウォームな傾向になるそうだ。
ハンガリーのイヤーピースブランドMandarinEsからは、昨日発表の新製品「New Symbio W」(3ペア6個入り/税込3000円前後)を出展。前モデルにあたる「Symbio W」から引き続き、シリコン素材とウレタン素材を組み合わせたハイブリッド構造を採用。耐久性や遮音性、音の減衰の少なさといった、各素材の長所をかけあわせたイヤーピースとなる。
本モデルでは新しく、伸縮性と柔軟性がより高いメディカルグレードのシリコン素材を採用し、フィット感を向上させている。これに加えて、サイズ展開もS/M/Lの3種類から、XS/S/M/L/XLの5種類に拡大。同じサイズの3ペアセットだけでなく、“XS/S/M”のように連続する3サイズセットもラインナップするので、耳に合う大きさを探しやすくなっているのも特徴だ。
HIFIMANブースでは、平面駆動ヘッドホン「Arya」の後継モデル「Arya Organic」、および「ANANDA」の後継モデル「ANANDA NANO」が参考出展された。メーカー本国から届いたばかりとのことで詳しいスペックはまだ語られなかったが、どちらも上位モデルのノウハウを取り入れてブラッシュアップが図られているそうだ。国内発売は今年秋頃の予定。
価格については、基本的に従来モデルと同程度を見込んでいるものの、為替の影響から値上がりする可能性があるとのこと。また、Arya Organicについては、当面Aryaとの併売も予定しているという。
ほか、6月に発売された完全ワイヤレスイヤホンのフラグシップ「Svanar Wireless」や、5月に発売された密閉型平面駆動ヘッドホン「Audivina」(税込約29万円)およびヘッドホンアンプ「EF600」(税込約12万円)の組み合わせなども試聴可能。
Svanar Wirelessは、ブランド独自のR2R DACモジュール「ヒマラヤDAC」や独立したアンプモジュール、特殊メッキを施した振動板「トポロジーダイヤフラム」、ノイズキャンセリング機能など、さまざまな要素を小さな筐体の中に詰め込んだ音質追求型の完全ワイヤレスイヤホン。
Audivinaはブランド独自の技術に加えて「レゾナンス・チャンバー」を搭載し、密閉型ながら広い空間表現を実現したというヘッドホン。またEF600は、独自開発DACの最新モデル「ヒマラヤPro DAC」の搭載や、ヘッドホンスタンドとしても使えるデザインが特徴のヘッドホンアンプとなっている。
ピクセルのブースでは、同社が取り扱うANIMAブランドから7月7日に発表されたばかりの新製品、「ANW02」に大きな注目が集まった。ANIMAはAcoustuneのサブブランドとして、第1弾製品となる完全ワイヤレスイヤホン「ANW01」を2021年に発売しているが、その後継機種として機能・音質強化が図られている。
サウンドは前モデル同様にTAKU INOUE氏が監修。チューニングパターンはANW01では「MIDNIGHT」「NIGHT」「DAY」の3種類だったが、本作では「LATE NIGHT」「TWILIGHT」「DAWN」の3種類になっており、それぞれに傾向の異なる再現性を楽しむことができる。
一方MADOOはといえば、有線イヤホン「Typ821」の“量産版”が聴けるようになっていた。前々からイベントに展示され、徐々に完成に近づいていたモデルだが、いよいよ仕上がったということで、8月上旬に発売を控える。
プッシュプル方式のシングルプラナー平面駆動ドライバーを搭載しており、筐体はチタン削り出し。デザインについては、「Typ512」「Typ711」といった従来モデルではフェイスプレートが四角形だったのに対し、八角形を採用する。「耳に入る部分は過去モデルを踏襲しながらブラッシュアップしている」とのことで、デザインとあわせてフィット感も追求している。価格は税込22万円前後。
同社では今年からartioブランドの取り扱いも開始しているが、独自技術により “ヘッドホンのような音場感” を実現するイヤホン「CU2」の展示とあわせて、近日発売予定という4.4mmプラグのリケーブルとの組み合わせ試聴が行えるようになっていた。価格は1万4000円 - 1万5000円程度を見込んでおり、その発売とあわせて、イヤーピースなどのartioブランドのアクセサリーをリリースしたいとの展望が語られた。
ラディウスのブースでは、完全ワイヤレスイヤホンの新モデル「HP-T250BT」「HP-T70BT」や、バイノーラル録音が可能なイヤホン型マイク 「RM-ATZ19」を展示。特徴的なのはRM-ATZ19で、高額なダミーヘッドマイクを用意せずとも、イヤホンのように耳に装着することでバイノーラル録音をすることができるものとなる。同社では「ATZ-19」という集音器をラインナップしており、そのノウハウを投入して開発したとのことで、イヤホンとしてメインに使う用途は想定していないが、ノイズが少ない再生によりモニターしやすいとアピールする。
また、同社が展開するドルビーアトモス対応アプリ「NeSTREAM LIVE」による視聴コーナーも用意。会場ではNUMBER GIRLなどの音源でサラウンド再生が体験できるようになっていた。
ヤマハは、ヘッドホンアンプ「HA-L7A」を2台並べてブースを展開。HA-L7Aは4月の「ヘッドフォン祭」で初展示されたモデルだが、その際には1台のみ用意していたところ視聴整理券が速攻でなくなり、来場者からの「聴きたかったのに」という声があったという。これを受けて、あえて完全ワイヤレスイヤホン製品などを展示せずに、HA-L7Aに特化したブースにしたとのことだ。
特徴として、同社が手掛けるオーディオアンプ/AVアンプのノウハウを受け継ぎ、音場創生技術「シネマDSP」による3次元音場が再生可能。フラグシップヘッドホン「YH-5000SE」を鳴らし切るアンプを、アンプの高い開発力を持つ自社で用意することを目指して開発が進められたという。現時点ではまだ、発売時期や価格などは未定とのことだった。
■MUSIN(Shanling/iBasso/MandarinEs/WiiM)
MUSINブースの目玉のひとつは、Shanlingブランドから参考出展されたポータブルアンプ/DACの「H5」。今年1月に発売した「H7」を小さくしたような形状で、プレーヤーとはBluetooth/USB/デジタル接続でつなぐことができる。
microSDカードスロットも備えており、単体で音楽を再生できることも特徴。本体には小さなディスプレイしか搭載していないのだが、スマートフォンアプリ「Eddict Player」と連携すれば、Bluetooth経由でリモート操作できる。スマートフォンの大きなディスプレイで選曲が可能だ。
また同じくShanlingからの参考出展として、ハイブリッド型イヤホン「SONO」が公開。およそ1万円前後が見込まれるモデルで、低域用9.2mmダイナミック/中域用6.8mmダイナミック/高域用BAの3ドライバー構成を採用している。
光沢あるハウジングは亜鉛合金製で、ノズル交換によるサウンド調整にも対応。チューニングについては、今年6月に発売した8ドライバーイヤホン「ME900」から新しく採用したサウンドよりも、それ以前のモデルに近いウォームな傾向になるそうだ。
ハンガリーのイヤーピースブランドMandarinEsからは、昨日発表の新製品「New Symbio W」(3ペア6個入り/税込3000円前後)を出展。前モデルにあたる「Symbio W」から引き続き、シリコン素材とウレタン素材を組み合わせたハイブリッド構造を採用。耐久性や遮音性、音の減衰の少なさといった、各素材の長所をかけあわせたイヤーピースとなる。
本モデルでは新しく、伸縮性と柔軟性がより高いメディカルグレードのシリコン素材を採用し、フィット感を向上させている。これに加えて、サイズ展開もS/M/Lの3種類から、XS/S/M/L/XLの5種類に拡大。同じサイズの3ペアセットだけでなく、“XS/S/M”のように連続する3サイズセットもラインナップするので、耳に合う大きさを探しやすくなっているのも特徴だ。
■HIFIMAN
HIFIMANブースでは、平面駆動ヘッドホン「Arya」の後継モデル「Arya Organic」、および「ANANDA」の後継モデル「ANANDA NANO」が参考出展された。メーカー本国から届いたばかりとのことで詳しいスペックはまだ語られなかったが、どちらも上位モデルのノウハウを取り入れてブラッシュアップが図られているそうだ。国内発売は今年秋頃の予定。
価格については、基本的に従来モデルと同程度を見込んでいるものの、為替の影響から値上がりする可能性があるとのこと。また、Arya Organicについては、当面Aryaとの併売も予定しているという。
ほか、6月に発売された完全ワイヤレスイヤホンのフラグシップ「Svanar Wireless」や、5月に発売された密閉型平面駆動ヘッドホン「Audivina」(税込約29万円)およびヘッドホンアンプ「EF600」(税込約12万円)の組み合わせなども試聴可能。
Svanar Wirelessは、ブランド独自のR2R DACモジュール「ヒマラヤDAC」や独立したアンプモジュール、特殊メッキを施した振動板「トポロジーダイヤフラム」、ノイズキャンセリング機能など、さまざまな要素を小さな筐体の中に詰め込んだ音質追求型の完全ワイヤレスイヤホン。
Audivinaはブランド独自の技術に加えて「レゾナンス・チャンバー」を搭載し、密閉型ながら広い空間表現を実現したというヘッドホン。またEF600は、独自開発DACの最新モデル「ヒマラヤPro DAC」の搭載や、ヘッドホンスタンドとしても使えるデザインが特徴のヘッドホンアンプとなっている。
■ピクセル(ANIMA/Acoustune/MADOO/artio)
ピクセルのブースでは、同社が取り扱うANIMAブランドから7月7日に発表されたばかりの新製品、「ANW02」に大きな注目が集まった。ANIMAはAcoustuneのサブブランドとして、第1弾製品となる完全ワイヤレスイヤホン「ANW01」を2021年に発売しているが、その後継機種として機能・音質強化が図られている。
サウンドは前モデル同様にTAKU INOUE氏が監修。チューニングパターンはANW01では「MIDNIGHT」「NIGHT」「DAY」の3種類だったが、本作では「LATE NIGHT」「TWILIGHT」「DAWN」の3種類になっており、それぞれに傾向の異なる再現性を楽しむことができる。
一方MADOOはといえば、有線イヤホン「Typ821」の“量産版”が聴けるようになっていた。前々からイベントに展示され、徐々に完成に近づいていたモデルだが、いよいよ仕上がったということで、8月上旬に発売を控える。
プッシュプル方式のシングルプラナー平面駆動ドライバーを搭載しており、筐体はチタン削り出し。デザインについては、「Typ512」「Typ711」といった従来モデルではフェイスプレートが四角形だったのに対し、八角形を採用する。「耳に入る部分は過去モデルを踏襲しながらブラッシュアップしている」とのことで、デザインとあわせてフィット感も追求している。価格は税込22万円前後。
同社では今年からartioブランドの取り扱いも開始しているが、独自技術により “ヘッドホンのような音場感” を実現するイヤホン「CU2」の展示とあわせて、近日発売予定という4.4mmプラグのリケーブルとの組み合わせ試聴が行えるようになっていた。価格は1万4000円 - 1万5000円程度を見込んでおり、その発売とあわせて、イヤーピースなどのartioブランドのアクセサリーをリリースしたいとの展望が語られた。
■ラディウス
ラディウスのブースでは、完全ワイヤレスイヤホンの新モデル「HP-T250BT」「HP-T70BT」や、バイノーラル録音が可能なイヤホン型マイク 「RM-ATZ19」を展示。特徴的なのはRM-ATZ19で、高額なダミーヘッドマイクを用意せずとも、イヤホンのように耳に装着することでバイノーラル録音をすることができるものとなる。同社では「ATZ-19」という集音器をラインナップしており、そのノウハウを投入して開発したとのことで、イヤホンとしてメインに使う用途は想定していないが、ノイズが少ない再生によりモニターしやすいとアピールする。
また、同社が展開するドルビーアトモス対応アプリ「NeSTREAM LIVE」による視聴コーナーも用意。会場ではNUMBER GIRLなどの音源でサラウンド再生が体験できるようになっていた。
■ヤマハ
ヤマハは、ヘッドホンアンプ「HA-L7A」を2台並べてブースを展開。HA-L7Aは4月の「ヘッドフォン祭」で初展示されたモデルだが、その際には1台のみ用意していたところ視聴整理券が速攻でなくなり、来場者からの「聴きたかったのに」という声があったという。これを受けて、あえて完全ワイヤレスイヤホン製品などを展示せずに、HA-L7Aに特化したブースにしたとのことだ。
特徴として、同社が手掛けるオーディオアンプ/AVアンプのノウハウを受け継ぎ、音場創生技術「シネマDSP」による3次元音場が再生可能。フラグシップヘッドホン「YH-5000SE」を鳴らし切るアンプを、アンプの高い開発力を持つ自社で用意することを目指して開発が進められたという。現時点ではまだ、発売時期や価格などは未定とのことだった。