プロ機のノウハウを多数投入
<ヘッドフォン祭>AKG再始動。完全ワイヤレスイヤホン「N5 HYBRID」/ワイヤレスヘッドホン「N9 HYBRID」を発表
ポータブルオーディオ製品の展示イベント「春のヘッドフォン祭 2024」が、本日4月27日、ステーションコンファレンス東京にて開催。本稿ではイベント内で行われた「 “AKG Rebirth” 2024年AKG新製品発表会」の模様をお届けする。
説明会はAKG製品を取り扱う、ハーマンインターナショナルのブランドアンドコーポレート広報担当の石原嘉範氏による進行で実施。AKGブランドでのフジヤエービック主催イベントへの出展は今回6年ぶりとのことで、新製品の発表を前に一般来場者へ向けてハーマンインターナショナル全体の取り組みや、AKGの成り立ちやブランドフィロソフィーを解説した。
AKGはKの型番から始まるプロフェッショナルラインと、N/Yの型番から始まる同社取扱のコンシューマーラインの2軸でプロダクトを展開する。今回はNシリーズの製品として完全ワイヤレスイヤホン「N5 HYBRID」と、ワイヤレスヘッドホン「N9 HYBRID」の2機種を発表。いずれも5月17日(金)に発売を予定し、公式オンラインサイト販売価格はN5が38,500円、N9が55,000円(ともに税込)。カラーはともにブラックとホワイトの2色を用意する。
Nシリーズのコンセプトとして、プロ機同様のAKGリファレンスサウンドを反映した「高音質・高品質」、所有感を満たす「スタイリッシュデザイン」、仕事やプライベートなどシチュエーションを選ばずに使用できる「機能性」の3要素を標榜。共通するところもありつつ、今回発表の2モデルもこの要素を重点に押し出した製品設計が行われているという。
高音域のディテールと明瞭度の高い解像度の実現を目標に、N5 HYBRIDは10mm径ダイナミックドライバーの振動板にDLC(ダイアモンドライクカーボン)とPEN(ポリエチレンフタレート)の混合素材を使用。「真空マグネトロンスパッタリングプロセス」という成膜方法を用い、PEN素材に高純度グラファイトを吸着させることで、振動板の剛性と反応の両立を達成したという。
さらに、フロントチャンバー内の設計を見直し、特に10kHz以降の周波数応答に工夫を凝らしたとのことで、「ニュートラルでありながらバランスの良い、クリアなサウンド」を提供するとのことだ。
コーデックはLDACをサポートし、日本オーディオ協会の定めるハイレゾワイヤレス認証を取得。さらに、大きな特長として充電ケース内にLC3+コーデックに対応するUSB Type-Cドングルを標準付属する。例えばiPhone 15や、iPadのようなLDACに対応しないiOSデバイスとの接続にドングルを用いることで、ハイレゾクラスでの音楽再生を楽しめるとアピール。PCとの接続用にUSB Type-A変換アダプターも付属品として同梱される。
また、ドングルとBluetoothワイヤレスを同時に使用可能で、別途Bluetooth通信はマルチポイント接続にも対応する。なお製品型番の「HYBRID」は、ドングルとBluetooth通信によるシームレスな使い分けを「ハイブリッドソリューション」と打ち出し、その利便性にちなんだものになっているという。
ノイズキャンセリング機能については、プロ現場で長年培った高性能マイクの実績を用いて、全周波数帯域においてバランスを取りつつ、生活の中心となる雑踏騒音においてより効果を発揮する設計を採用。同社のノイキャンについての考え方はブランドを問わず「効かせれば良いものではない」との考えがあるとのことで、一番不快に感じる部分のみを強めにマスクし、音質に影響が無いように仕上げていると石原氏は語った。
通話用マイクは外側にビームフォーミングマイクを2基、内側にノイズ分離用のマイクを1基、左右あわせて計6基を搭載。ノイキャン機能のほか、外音取り込み機能もサポートする。
マイクについては、プロ機でもマイクロホンが強いブランドということもあり、非常に高品質なものを搭載しているとのことだが、専用アプリ「AKG Headphones App」で細かく調整できるのが大きな特長だと強調。
通話相手の音声やユーザー自身の音声を3段階で調整できる「通話音声イコライザー」や、オンラインミーティングなど、発話者が複数存在するシチュエーションにおいて、それぞれの声量を均一にする「サウンドレベルオプティマイザー」といった機能をアプリとの連携で使用できる。
複数のグループを有するハーマンインターナショナルの強みとして、「リソースを共通化できることは最大限活かす」としており、本機のハウジングデザインはJBLの「TOUR PRO 2」のオーバルシェイプデザインを踏襲。その上でAKGらしい高級感あるディテールや、イヤホンにアルファベット点字でLRを示すデボス加工を行うなど、使い勝手に配慮したプロブランドらしいプロダクトに仕上げたとアピールしている。
ワイヤレスヘッドホンのN9 HYBRIDについても、サウンドテクノロジーならびに機能面は、N5と共通の仕様を取る。ヘッドホンならではのプロダクトデザインで、ブランドの掲げるリファレンスサウンドと利便性を追求した。
ユニットは、PU(ポリウレタン)とLCP(液晶ポリマー)素材を用いた振動板を備えた、40mm径ダイナミックドライバーを搭載。高強度・高硬度のLCPが共振と歪みをおさえることで、深みと迫力ある低音、鮮やかな中音域、詳細で伸びの良い高音を描き出すとしている。
マイクは、通話用ビームフォーミングマイクとフィードフォワードマイク計4基を搭載。N5同様のアプリ連携による通話音声アシスト機能のほか、外音取り込み機能にも対応する。
型番が示すように本モデルも「ハイブリッドソリューション」を打ち出し、LC3+コーデックに対応するドングルを付属。使用しない場合にはハウジング部をスライドさせ、イヤーカップ内に収納できる。電源、再生、停止音量調整などは物理キーで操作。3.5mmジャックを搭載し、付属の3.5mm to 3.5mmオーディオケーブルを用いて有線使用もできる。
イヤーパッドはPUレザー製で、内部スポンジに柔らかいメモリーフォームスポンジを用いることで、装着感とパッシブノイズキャンセリング性能を向上させたとのこと。ヘッドバンド部は13段階の調整が可能で、N5同様にアルファベット点字のLRデボス加工が施される。
ほか付属品として、USB Type-A変換アダプター、フライトアダプター、ハードキャリングケースを同梱する。
■ブランド再始動のAKG、コンシューマー機でも “リファレンスサウンド” を提供
説明会はAKG製品を取り扱う、ハーマンインターナショナルのブランドアンドコーポレート広報担当の石原嘉範氏による進行で実施。AKGブランドでのフジヤエービック主催イベントへの出展は今回6年ぶりとのことで、新製品の発表を前に一般来場者へ向けてハーマンインターナショナル全体の取り組みや、AKGの成り立ちやブランドフィロソフィーを解説した。
AKGはKの型番から始まるプロフェッショナルラインと、N/Yの型番から始まる同社取扱のコンシューマーラインの2軸でプロダクトを展開する。今回はNシリーズの製品として完全ワイヤレスイヤホン「N5 HYBRID」と、ワイヤレスヘッドホン「N9 HYBRID」の2機種を発表。いずれも5月17日(金)に発売を予定し、公式オンラインサイト販売価格はN5が38,500円、N9が55,000円(ともに税込)。カラーはともにブラックとホワイトの2色を用意する。
Nシリーズのコンセプトとして、プロ機同様のAKGリファレンスサウンドを反映した「高音質・高品質」、所有感を満たす「スタイリッシュデザイン」、仕事やプライベートなどシチュエーションを選ばずに使用できる「機能性」の3要素を標榜。共通するところもありつつ、今回発表の2モデルもこの要素を重点に押し出した製品設計が行われているという。
■プロ機由来の技術を多数投入するTWS「N5 HYBRID」
高音域のディテールと明瞭度の高い解像度の実現を目標に、N5 HYBRIDは10mm径ダイナミックドライバーの振動板にDLC(ダイアモンドライクカーボン)とPEN(ポリエチレンフタレート)の混合素材を使用。「真空マグネトロンスパッタリングプロセス」という成膜方法を用い、PEN素材に高純度グラファイトを吸着させることで、振動板の剛性と反応の両立を達成したという。
さらに、フロントチャンバー内の設計を見直し、特に10kHz以降の周波数応答に工夫を凝らしたとのことで、「ニュートラルでありながらバランスの良い、クリアなサウンド」を提供するとのことだ。
コーデックはLDACをサポートし、日本オーディオ協会の定めるハイレゾワイヤレス認証を取得。さらに、大きな特長として充電ケース内にLC3+コーデックに対応するUSB Type-Cドングルを標準付属する。例えばiPhone 15や、iPadのようなLDACに対応しないiOSデバイスとの接続にドングルを用いることで、ハイレゾクラスでの音楽再生を楽しめるとアピール。PCとの接続用にUSB Type-A変換アダプターも付属品として同梱される。
また、ドングルとBluetoothワイヤレスを同時に使用可能で、別途Bluetooth通信はマルチポイント接続にも対応する。なお製品型番の「HYBRID」は、ドングルとBluetooth通信によるシームレスな使い分けを「ハイブリッドソリューション」と打ち出し、その利便性にちなんだものになっているという。
ノイズキャンセリング機能については、プロ現場で長年培った高性能マイクの実績を用いて、全周波数帯域においてバランスを取りつつ、生活の中心となる雑踏騒音においてより効果を発揮する設計を採用。同社のノイキャンについての考え方はブランドを問わず「効かせれば良いものではない」との考えがあるとのことで、一番不快に感じる部分のみを強めにマスクし、音質に影響が無いように仕上げていると石原氏は語った。
通話用マイクは外側にビームフォーミングマイクを2基、内側にノイズ分離用のマイクを1基、左右あわせて計6基を搭載。ノイキャン機能のほか、外音取り込み機能もサポートする。
マイクについては、プロ機でもマイクロホンが強いブランドということもあり、非常に高品質なものを搭載しているとのことだが、専用アプリ「AKG Headphones App」で細かく調整できるのが大きな特長だと強調。
通話相手の音声やユーザー自身の音声を3段階で調整できる「通話音声イコライザー」や、オンラインミーティングなど、発話者が複数存在するシチュエーションにおいて、それぞれの声量を均一にする「サウンドレベルオプティマイザー」といった機能をアプリとの連携で使用できる。
複数のグループを有するハーマンインターナショナルの強みとして、「リソースを共通化できることは最大限活かす」としており、本機のハウジングデザインはJBLの「TOUR PRO 2」のオーバルシェイプデザインを踏襲。その上でAKGらしい高級感あるディテールや、イヤホンにアルファベット点字でLRを示すデボス加工を行うなど、使い勝手に配慮したプロブランドらしいプロダクトに仕上げたとアピールしている。
■Bluetoothとドングルに加え、有線接続もサポートする超ハイブリッドな「N9 HYBRID」
ワイヤレスヘッドホンのN9 HYBRIDについても、サウンドテクノロジーならびに機能面は、N5と共通の仕様を取る。ヘッドホンならではのプロダクトデザインで、ブランドの掲げるリファレンスサウンドと利便性を追求した。
ユニットは、PU(ポリウレタン)とLCP(液晶ポリマー)素材を用いた振動板を備えた、40mm径ダイナミックドライバーを搭載。高強度・高硬度のLCPが共振と歪みをおさえることで、深みと迫力ある低音、鮮やかな中音域、詳細で伸びの良い高音を描き出すとしている。
マイクは、通話用ビームフォーミングマイクとフィードフォワードマイク計4基を搭載。N5同様のアプリ連携による通話音声アシスト機能のほか、外音取り込み機能にも対応する。
型番が示すように本モデルも「ハイブリッドソリューション」を打ち出し、LC3+コーデックに対応するドングルを付属。使用しない場合にはハウジング部をスライドさせ、イヤーカップ内に収納できる。電源、再生、停止音量調整などは物理キーで操作。3.5mmジャックを搭載し、付属の3.5mm to 3.5mmオーディオケーブルを用いて有線使用もできる。
イヤーパッドはPUレザー製で、内部スポンジに柔らかいメモリーフォームスポンジを用いることで、装着感とパッシブノイズキャンセリング性能を向上させたとのこと。ヘッドバンド部は13段階の調整が可能で、N5同様にアルファベット点字のLRデボス加工が施される。
ほか付属品として、USB Type-A変換アダプター、フライトアダプター、ハードキャリングケースを同梱する。