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出願された特許から明らかに

iPhoneのMagSafe規格、いずれデータのやり取りも可能に?完全ポートレス化への布石か【Gadget Gate】

公開日 2022/04/19 15:03 Kiyoshi Tane
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今年の次期フラグシップiPhone 14(仮)シリーズでは、(採用から10年が経過した)Lightningコネクターが続投する一方で、ゆくゆくはiPhoneの外部の開口部をなくして完全ポートレスに移行すると予想されている。

そうしたなか、アップルが独自規格のワイヤレス充電方式MagSafeを経由してデータを転送できる技術を検討している可能性が明らかとなった。

Image: Apple

アップルが出願した「電子機器と通信するアクセサリ機器」なる特許(14日に米特許商標庁〔USPTO〕が公開)は、手短にいうとMagSafeの仕組みを改善するアプローチがまとめられたものだ。

第1の問題は、熱を発生させる「ヒート・トラップ」を不用意に作ってしまうこと。アップルは温度が上がるとプロセッサが「スロットルダウン」(破損を防ぐため、意図的に動作スピードを下げる)するよう設計されていると指摘しているが、これはアップル製品に限らず、Windows PCなど他社製品にも一般的に採用されている安全装置だ。

そのために提示されているのが、iPhoneが(磁気により)MagSafe周辺機器が装着されているかどうかを認識できる技術だ。さらにいえばMagSafeでも充電器か、iPhoneケースかを区別し、それに応じて異なる温度で充電を止められる(過熱を防ぐ)というわけだ。

もう1つが、MagSafeではデータ転送ができないということだ。「無線通信回路は、磁場ベクトルに基づく認証に続いて、携帯電子機器に情報を送信するように構成されてもよい」と述べられている。

すなわちMagSafe周辺機器が近くにあると認識した上で、認証できればデータのやり取りを始める。つまり、この仕組みを使えば、MagSafeをYubiKeyのような物理セキュリティー鍵として使えるかもしれないということだ。

もしもMagSafeを通じた、iPhoneやMac/Windows PCとのデータのやり取りが可能となれば、有線ケーブルは不要となり、iPhoneの完全ポートレス化に近づくはずだ。しかしサードパーティ企業にとっては、「Lightningに代わってMagSafeのライセンス料をアップルに支払い続ける」ことになるのかもしれない。

Source: USPTO
via: AppleInsider


※テック/ガジェット系メディア「Gadget Gate」を近日中にローンチ予定です。本稿は、そのプレバージョンの記事として掲載しています。

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