Ming-Chi Kuo氏がTwitterにて述べる
新型MacBook Air、M1のまま?次期iPhone用A16(仮)もA15と性能差は少ないとの予測【Gadget Gate】
今年秋の「iPhone 14(仮)」の一部に搭載される「A16 Bionic」や、次期MacBook Airに採用されると噂の「M2」チップにつき、前世代から進歩が少ない可能性があるとのアナリスト予測が報じられている。
これは、アップルの未発表製品に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏が、Twitterで述べていることだ。先週末、有名リーカー(注目の未発表製品にまつわる有力情報を発信する人)がA16の製造プロセスは前A15と同じく5nmであり、さしたる性能向上は望めないと予想したことに、ほぼ同意した格好である。
ちなみに、半導体における「製造プロセス」とは、回路線幅のことだ。7nmや5nmとなどと表され、一般的には数字が小さいほど集積度が高まり、結果的に処理速度や省電力性能が良くなる傾向にある。
Kuo氏は、TSMCの公式ロードマップを引用し、著しく改善されたN3(3nm技術)およびN4P(4nm技術)製造プロセスが2023年まで量産に使えないため、今年後半のAppleシリコンに投入できる最新技術はN5PとN4だと述べている。
さらにKuo氏によれば、N4はA15チップ(iPhone 13や第6世代iPad miniに搭載)製造に使われるN5Pと比べて有意な利点はなく、A16チップには引き続きN5Pが使われる予定とのことだ。そのため、A16チップの性能や省電力の向上は「限定的」であり、それでも「A16」と名付けるのは「マーケティング目的」(イメージが良く販売しやすい)と主張している。
またKuo氏は、噂のデザイン刷新版MacBook Airのプロセッサーも、「A16と同じ技術的な限界」に直面していると指摘している。しかし、完全な再設計こそが「すでに大きなセールスポイント」であるとも述べており、大した性能向上はなくても問題ないと示唆しているようだ。
その代わり、次期14インチ/16インチMacBook Proで「M2」チップをデビューさせる方が、アップルにとって意義が大きいかもしれないとも述べている。さほど進歩がない新型MacBook Air用チップに「M2」と名付けることも悪くないが、Appleシリコンのブランドイメージをさらに高めたいなら、「M2」の名前は、N3やN4P製造技術が使える頃まで温存しておいた方が適切というわけだ。
数ヶ月前、Kuo氏は次期MacBook Airがデザイン刷新されながらも、引き続きM1チップ(ないしは改良版)を搭載すると予想していたことがある。つまり、「M2」チップが載るとの大方の予想が繰り返し否定されたわけである。
米Bloombergは、iPhone 14シリーズでは高価なProモデルのみがA16を搭載し、通常価格モデルはA15が続投するとの予想を報じていた。それが本当だとしても、価格の差ほど性能差はないのかもしれない。
Source:Ming-Chi Kuo(Twitter)
via:acRumors
※テック/ガジェット系メディア「Gadget Gate」を近日中にローンチ予定です。本稿は、そのプレバージョンの記事として掲載しています。
これは、アップルの未発表製品に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏が、Twitterで述べていることだ。先週末、有名リーカー(注目の未発表製品にまつわる有力情報を発信する人)がA16の製造プロセスは前A15と同じく5nmであり、さしたる性能向上は望めないと予想したことに、ほぼ同意した格好である。
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— 郭明錤 (Ming-Chi Kuo) (@mingchikuo) May 29, 2022
According to TSMC's public announcements & the roadmap (source: https://t.co/EgzC8D1Wys):
1. Significantly better N3 & N4P won't start mass production until 2023.
2. N5P & N4 are the latest technologies Apple can use for 2H22 products.
3. N4 has no advantages vs. N5P. https://t.co/k3OCX5EqjJ pic.twitter.com/kmzQEyxRkN
ちなみに、半導体における「製造プロセス」とは、回路線幅のことだ。7nmや5nmとなどと表され、一般的には数字が小さいほど集積度が高まり、結果的に処理速度や省電力性能が良くなる傾向にある。
Kuo氏は、TSMCの公式ロードマップを引用し、著しく改善されたN3(3nm技術)およびN4P(4nm技術)製造プロセスが2023年まで量産に使えないため、今年後半のAppleシリコンに投入できる最新技術はN5PとN4だと述べている。
さらにKuo氏によれば、N4はA15チップ(iPhone 13や第6世代iPad miniに搭載)製造に使われるN5Pと比べて有意な利点はなく、A16チップには引き続きN5Pが使われる予定とのことだ。そのため、A16チップの性能や省電力の向上は「限定的」であり、それでも「A16」と名付けるのは「マーケティング目的」(イメージが良く販売しやすい)と主張している。
またKuo氏は、噂のデザイン刷新版MacBook Airのプロセッサーも、「A16と同じ技術的な限界」に直面していると指摘している。しかし、完全な再設計こそが「すでに大きなセールスポイント」であるとも述べており、大した性能向上はなくても問題ないと示唆しているようだ。
その代わり、次期14インチ/16インチMacBook Proで「M2」チップをデビューさせる方が、アップルにとって意義が大きいかもしれないとも述べている。さほど進歩がない新型MacBook Air用チップに「M2」と名付けることも悪くないが、Appleシリコンのブランドイメージをさらに高めたいなら、「M2」の名前は、N3やN4P製造技術が使える頃まで温存しておいた方が適切というわけだ。
数ヶ月前、Kuo氏は次期MacBook Airがデザイン刷新されながらも、引き続きM1チップ(ないしは改良版)を搭載すると予想していたことがある。つまり、「M2」チップが載るとの大方の予想が繰り返し否定されたわけである。
米Bloombergは、iPhone 14シリーズでは高価なProモデルのみがA16を搭載し、通常価格モデルはA15が続投するとの予想を報じていた。それが本当だとしても、価格の差ほど性能差はないのかもしれない。
Source:Ming-Chi Kuo(Twitter)
via:acRumors
※テック/ガジェット系メディア「Gadget Gate」を近日中にローンチ予定です。本稿は、そのプレバージョンの記事として掲載しています。