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「3Dスイングパノラマ」と「スイングマルチアングル」を試す

3D撮影可能な新“Cyber-shot”の実力は? - ソニー「DSC-TX9」ハンドリングを動画でレポート

公開日 2010/07/20 12:23 ファイル・ウェブ編集部:小野佳希
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■「3Dスイングパノラマ」は予想以上にしっかりとした立体感

続いては「3Dスイングパノラマ」で撮影した画像の再生にトライ。TX9の場合はモニター右側に表示される3Dアイコンをタッチすればよい。3D BRAVIAの場合、カメラ側で3D再生を選べばテレビも連動して自動的に3Dへと変更される点も、細かいがユーザーフレンドリーで好感が持てる。

右側上部の「3D」アイコンをタッチすることで3D再生が可能


3D再生はテレビリモコンでも操作可能

3D再生時のメニュー画面

3Dでの鑑賞は1枚ずつ手動で画像を送っていくか、スライドショーでも表示可能。なお、前述の「スイングマルチアングル」では撮影時にマルチアングル再生用と、こちらの3D表示用の2種類の画像を一度で自動的に生成する。このためスライドショーでは、3Dスイングパノラマで撮影したものとスイングマルチアングルで撮影したもの全てを対象に表示を行う。また、メモリーカード内に2D写真と3D写真のデータが混在している場合でも3Dデータのみを自動的に抽出して再生してくれる。

撮影した画像の一覧画面。3Dのファイルには「3D」のアイコンが表示される

なお、3Dパノラマ写真を視聴する際には、横幅をテレビ画面のサイズに合わせて全体を表示させる方法に加えて、縦幅をテレビ画面に合わせてスクロールさせながらの再生も可能だ。



実際に画像を3Dテレビで見てみると、予想以上にしっかりとした立体感が出ていることに驚いた。スイングマルチアングルでも被写体にしたぬいぐるみの撮影では、長座している足と胴体、そして顔の鼻先と目といったあたりの奥行き感もリアルに感じられる。

草花を撮影した写真も3D感は良好だ。被写体との距離が近すぎたためか、スイングマルチアングルでは画像合成のズレが気になる仕上がりだったのだが、こちらではそうしたこともなく、生い茂る草花に高い奥行き感を味わえた。

また、スイングマルチアングルでは立体感を感じにくいような被写体でも、本機能ではちゃんと3D感を演出できている。3Dスイングパノラマの能力はなかなかに高いと言ってよいと思う。

このような被写体の場合、スイングマルチアングルではそれほど立体感が感じられなかったが3Dスイングパノラマではしっかりと奥行き感が出た

ちなみに、BRAVIAの2D-3Dを使って同じ構図の2D画像を3Dにして確認してみたが、Cyber-shotで撮影した3D画像のほうが立体感を感じられた。これはCyber-shot側でソースをサイドバイサイドにちゃんと変換できているからだろう。

■3Dの楽しさを“手軽に”味わえる点が大きな魅力

今回のテストを通じて一番驚いたのが「素人でもこんなに手軽に3D写真が撮れてしまうのか」という点。なるべくカメラを水平に保つなど、もちろんいくつか注意すべき点はあるが、あまり気にせず適当にシャッターを切ったとしても、3Dスイングパノラマ、スイングマルチアングルともにそれなりに満足できるレベルの3D写真が出来上がるのだ。

スイングさせる都合上、被写体をフレーム内の狙った位置に収めるために少しだけ慣れが必要だったりもするが、「3D対応テレビを持っていなくても3D写真を楽しめる」という手軽さは大きな魅力だ。

また、第2世代の「Exmor R」搭載などで高画質化に配慮した上にフルHD動画撮影にも対応し、さらに一眼カメラなのに3D撮影が可能で疑似3D再生も楽しめる本機。これだけの機能を盛り込んで45,000円前後、同様の機能を持ったWX5では35,000円前後という価格を実現させている点も驚きだ。3D導入に対するユーザーのハードルを一気に下げるモデルだとも言えるだろう。3D普及に対するソニーの本気度の一端を感じたハンドリングテストだった。

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