ジャズ喫茶でクリニックin「キャンディ」(続編)
あのジャズ喫茶がルームチューニング材「アンク」を採用 − 導入過程と効果を徹底レポート!
アンク導入までのストーリーはシルヴァン設置時から始まっていた |
今回の日東紡音響エンジニアリングの「アンク」導入記は、以前に「シルヴァン」レポートでお邪魔した(関連記事)千葉県稲毛市にあるジャズ喫茶「キャンディ」に再び登場願う事にした。
なぜなら、その「シルヴァン・レポート」の最後にオーナーの林さんが「スピーカーとスピーカーの間にアンクを置いてみたい。絶対に効果抜群だと思う」と一言。僕はこの瞬間「これはアンク導入も時間の問題だな……」と思った。
それから程なくして日東紡音響の山下さんから「キャンディでアンクを試したら林さんにすっかり気に入って頂いて、即導入が決まりました。それにコーナー・アンクまで導入される事になりました」との連絡があった。
「やっぱりな〜」僕は我が意を得たりとばかりに、すぐに追加取材をお願いして今回の「アンク」、「コーナー・アンク」導入記となった。基本的に前回の続編だと思って頂いて結構だ。
それにしても今回久々にキャンディにお邪魔したが店内に入った瞬間、前回と違う音の気配に直ぐに気が付いた。おまけに僕の本職であるカメラマンの立場から言っても真っ黒なFMアコースティックのパワーアンプの後ろに「アンク」があるだけで店内が明るく写るため、撮影が大変楽である。
アンク導入で音楽の力、素晴らしさを感じられる空間に |
また、部屋の角に「コーナー・アンク」が設置されたので、相乗効果で一段と明るい店に写る。そう言えば2002年の開店直後から何度も遊びに来ているが、その頃から林さんは巨大な吸音ボードを特注し設置するも、その響きにはいまひとつ満足していないようだった。
それが昨年「シルヴァン」を導入した途端に「細かい事を気にせず音楽に集中できるようになった。左右に置いたシルヴァンでこんなに効果があるなら音の集まるスピーカーとスピーカーの間や部屋のコーナーにアンクを置いたらどれだけ効果的か期待するのは当然でしょう」と林さん。
なるほど、“次の音のイメージ”が既に出来ていたので「アンク」や「コーナー・アンク」の導入もアッという間だった訳だ。
「導入したことで、空間の音の拡がりや奥行き感が増し、バランスも整い、オーディオ的に単に音が良くなったということを超越して、演奏者の表現の奥深さ、演奏に込めて伝えたかった想い、やさしさなどが自然に伝わってくるようになって、音楽の力、素晴らしさをより一層身近に感じられるような空間になった」と林さんは言う。
「こんなにリアルに聴こえるとは」 − ミュージシャンからも絶賛の嵐 |
そろそろ林さんと僕の昔からのテーマ・ミュージシャン(?)であるキース・ジャレットとジョン・コルトレーンを聴かせてもらおう。
まずはキースのピアノトリオから……いや参ったな〜もしかしたらこれを「音の3D」と言うのであろうか。三位一体となったピアノトリオの絡み合う様が「立体音像」の如く眼前に展開した。
次にコルトレーンである。「コルトレーンが蘇りそこに舞い降りてきてテナーを吹いているみたいでしょう。スタジオのざわつきまで分かってしまう」と林さんは言う。キースとコルトレーンと言う全く相反する二人の神がかり的魅力を見事に描き分けた。
それからキャンディでは毎週の様にライブが行われているが、この「アンク」と「コーナー・アンク」を設置してから、出演ミュージシャンから絶賛の嵐だそうだ。
「自分の演奏がこんなにリアルに聴こえたのは初めて」とテナー奏者が言うと、「弦やボディの鳴りっぷりが良く、響きに深みがある。大音量のドラムに音が潰されなくなった」とベース奏者が応じる。
あまりにゴキゲンな演奏に観客から思わず「ステキ〜!」と声が飛ぶと「いや〜このアンクのお陰ですよ」と嘘みたいな話を真顔で言ったミュージシャンがいたそうだ。
最後に林さんは「シルヴァンやアンク、コーナー・アンクをセットしてから、本当にライブとオーディオ再生との差が無くなり、音楽に集中できるようになりました。もう当たり前すぎてコレ無しのキャンディは考えられない」と結んだ。
確かに今日は開店以来最高の音だった。
【jazz spot CANDY】 |
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