【レビュー】早速体験!「もっとTV」 − コンテンツラインナップや価格、使い勝手をチェック
■各局のポータル画面の使い勝手は?コンテンツのラインナップは?
次に、各局のポータル画面をみていこう。音元出版のテスト環境では、「もっとTV」ポータル画面から各局ポータルへの遷移時間は平均4〜5秒程度だった。なお推奨回線速度は実効速度10Mbpsとされている。
日本テレビ
・用意されているジャンル:
ドラマ、アニメ、バラエティ・スポーツ、映画
日本テレビのポータル画面は、ますページ上部に注目作品のバナーをタイル状に配置。並び順に特に規則性はないようで、アニメ、ドラマ、バラエティなどが混在している。
下にスクロールしていくと、ドラマなど各ジャンルのコンテンツ紹介に移る。こちらでは、注目作のバナーが大きく表示されるなど重み付けがされており、その周りに各話詳細へ飛べるリンクが配置されている。ちょうど新聞の見出しと記事の関係のような感じだ。ただし各番組の区切りが分かりづらく、目的のコンテンツを探すのはなかなか大変。番組ごとに一覧になっている方が使いやすいと感じた。
日本テレビの特徴は、「家政婦のミタ」「ホタルノヒカリ」「女王の教室」などのドラマ、「ちはやふる」などアニメ、「アイドルの穴」「電波少年」などバラエティ、「東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン」など映画まで、様々なジャンルで人気作をバランスよく取り揃えている点。第1話無料視聴なども用意されているのも嬉しいところ。今後、ジブリアニメなどもぜひ登場してほしい。
テレビ朝日
・用意されているジャンル:
ドラマ、おすすめ番組、戦隊・ヒーロー、バラエティ、プロレス
まずおすすめコンテンツが表示されるのは他局と同様。異なるのは、上にスクロールするとドラマ、下にスクロールすると戦隊もの、というように、上下方向の導線を想定している点だ。
ジャンルもそれぞれカッチリと分けられているし、左側に番組のバナーを置き、その隣に用意されたコンテンツが並べられているので、目的の番組を選びやすいつくりだと感じた。
テレビ朝日では戦隊・ヒーローものの充実が目立った。「轟轟戦隊ボウケンジャー」など最近の作品から「宇宙刑事ギャバン」など懐かしの作品まで幅広く全話揃っている。また、プロレス番組も、「藤波辰巳・アントニオ猪木vsマサ斉藤・ベイダー」(1988年)など伝説の名試合を含め多数を揃えている。
ドラマでは「聖なる怪物たち」といった直近のドラマから、「特命係長 只野仁」シリーズなどが取り揃えられている。しかし同局の人気ドラマである「相棒」シリーズが入っていないのは惜しい。最新のSeason 10が終わったばかりなので過去シーズンが気になっている視聴者は多いはず。見逃し需要はもちろん、人気作の過去シリーズをまとめて見られるのも大きな魅力となり得るので、今後に期待だ。
TBS
・用意されているジャンル:
見逃し・イチオシ、ドラマ、映画、アニメ、韓流・アジア、音楽、スポーツ、バラエティ、ドキュメンタリー
TBSも、ポータル画面に入るとまず注目作品のバナーをタイル状に配置。4月から新シリーズが始まる「ハンチョウ」などがプッシュされている。
下にスクロールしていくとドラマなど各ジャンルのコンテンツ紹介が掲載されているが、ジャンルごとに特に区切りがないうえ、複数ジャンルが入り組んでいるところもあるため、一覧表示ではなかなか目当てのコンテンツを探しづらそうだ。TBSは現状最も多いコンテンツを揃えているため、見やすいレイアウトは必須。今後の改善が望まれる。
コンテンツの特徴としては、韓流ドラマ/バラエティが充実している点が挙げられる。イ・ビョンホン主演の「IRIS - アイリス」のノーカット完全版や、「メリは外泊中」「チャン・グンソク ハワイの休日」など多数が用意されていた。
また、「けいおん!」や映画「おくりびと」「チーム・バチスタの栄光」、ドラマ「JIN − 仁 − 」「運命の人」など、人気コンテンツが多数揃っている。
テレビ東京
・用意されているジャンル:
おすすめコーナー、ドラマコーナー、ゴルフコーナー、あにてれしあたー
テレビ東京のポータル画面は、左側に番組のバナーを置き、その隣に用意されたコンテンツが並べられているので目的の番組を選びやすい。
用意されているコンテンツは「モテキ」「鈴木先生」「孤独のグルメ」などのドラマ、「ダンボール戦機」「イナズマイレブンGO」「侵略!イカ娘」などのアニメ、そして内藤雄士のゴルフレッスンなどだ。
ジャンル毎の区切りは、「おすすめコーナー」「ドラマコーナー」「ゴルフコーナー」はひとつづきになっているが、「あにてれしあたー」だけは明確に区切りを設けているのがテレ東らしいところだろうか。しかし、タイトル数はまだまだ少ないと感じる。地域によってはテレビ東京系列の番組が見られないところもあるが、そういった番組を「もっとTV」経由で見られたら、ファンにとって非常に魅力となるはずだ。
フジテレビ
・用意されているジャンル:
2012年1-3月期・放送、2011年10-12月期・放送、2011年7-9月期・放送
フジテレビのポータル画面は最も簡素。しかもコンテンツも時系列で分けるという独自路線を採っている。
用意されているのも、「ラッキーセブン」「ストロベリーナイト」「ハングリー!」などごく最近のドラマとバラエティのみ。「●曜日●時放送」という文言が添えられ、各番組のバナーを選択すると各話詳細が表示された画面に遷移する。「放送番組との連動」という意味では、これもひとつの方法だろうか。しかし、映画制作が強いフジテレビなのに「踊る大捜査線」など、映画コンテンツがひとつも見られないのは、すこし寂しい。今後のコンテンツ充実が望まれる。