【レビュー】早速体験!「もっとTV」 − コンテンツラインナップや価格、使い勝手をチェック
■アクトビラとの比較
比較として、アクトビラとの違いについても触れてみよう。
アクトビラは「もっとTV」よりもPCライクなユーザーインターフェース。使われている画像も少なく、番組のサムネイルも小さい。その点、画像が多い「もっとTV」はパッと「これを見たい」と選べるのがメリット。UIを各局の裁量で作れるので、能動的に「これを見てほしい!見せたい!」という表現ができ、放送局としても意気込みが違うのではないかと推測する。
アクトビラのメリットとしては、コンテンツのラインナップが挙げられる。たとえばもっとTVでは数が少なかったフジテレビのコンテンツだが、アクトビラでは「踊る大捜査線」シリーズ(本編だけでなく予告編もあり)や「のだめカンタービレ」など、多数の人気作を視聴することができる。
■今後の展開の可能性は?
現在「もっとTV」はパナソニックVIERAシリーズ、DIGAシリーズのみの対応となっており、現在のところ他社から参入するというアナウンスはされていない。シャープやソニーの2012年春モデルは「もっとTV」未対応であったし、乗るつもりがあるかどうかは微妙なところだ。ユーザーの反応を見て判断…というのも、対応製品が限られており視聴者数が少ないので、なかなか難しいだろう。
せっかくの新サービス、パナソニック1社だけの製品に搭載されているのではなかなか普及が難しい。今夏にはスマートフォンやタブレット版の「もっとTV」対応アプリがリリース予定とのことだが、今後、テレビやレコーダーなどを含めた対応視聴機器の拡充と、魅力あるコンテンツ増強、さらなる利便性向上などを望みたい。
プロフィール:安蔵 靖志 Yasushi Anzo
AllAbout「パソコン周辺機器」「オーディオプレーヤー」「スピーカー」ガイド
日経BP社の総合情報サイト「日経トレンディネット」や、生活情報総合サイト「AllAbout Japan」などで執筆するIT・家電ジャーナリスト。KBCラジオ(九州朝日放送)を中心に全国5放送局でネットしているラジオ番組『ヨドバシカメラプレゼンツ キャイ〜ンの家電ソムリエ』にも出演中。