音質・画質・使い勝手を徹底チェック
【レビュー】全面刷新した第5世代「iPod touch」の実力をチェック
■iPhone 5とディスプレイ性能を比較する
さて、ディスプレイは先に紹介したとおり、4インチで1,136×640ドットのIPS液晶と、スペック面はiPhone 5と変わらない。それでは同じパネルが使われているのだろうか。くわしく検証してみた。
まず視野角だが、これはiPhone 5と肉眼では見分けがつかないレベルにおさまっている。上下左右とも視野角は非常に広く、色が反転するなどといったことは皆無だ。
色合いについて確認してみると、筆者所有のiPhone 5とは色温度が少し異なり、また彩度も筆者所有のiPhone 5の方が高く感じる。ただしこれは、比較用に用意したもう1台のiPhone 5と筆者のiPhone 5とを比べても同程度の違いが見られたため、個体差の範疇と言えるだろう。
解像感を確認してみる。画面サイズと画素数が同じなので、パッと見では筆者所有のiPhone 5と変わらない。仔細に眺めると、iPod touchは横方向の画素ピッチが広いのか、縦方向に線が見えるのだが、これについても、比較用に用意した別のiPhone 5で同じ現象が確認できた。
以上のことから、パネルの供給メーカーが異なるだけと判断するのが妥当と考え、画素をマイクロスコープで撮影してみた。するとやはり、筆者のiPhone 5、比較用のiPhone 5、新iPod touchはいずれもパネル構造が異なっているようだ。今回の検証では、iPhone 5同士でも画質が異なり、iPod touchとの違いもその範囲に収まっていることから、基本的に同一のパネルが使われていると結論づけて良さそうだ。
前世代のiPod touchは、解像度こそiPhoneと同じだったが、視野角が狭いことなどが指摘されていた。今回のiPod touchはiPhone 5と同レベルの画質となるため、ビューワーとしての性能が大きく高まったことになる。
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