音質・画質・使い勝手を徹底チェック
【レビュー】全面刷新した第5世代「iPod touch」の実力をチェック
■iPhone 4S/iPhone 5とカメラ性能を比較する
カメラ性能も検証していこう。これまでのiPod touchは裏面照射センサーを装備していたものの、画素数が960×720と非常に少ないため、静止画撮影用のカメラとしては実用に堪えるものではなかったが、今回は500万画素。iPhone 4と同じ画素数へと、大幅にパワーアップした。※初出時、iPhone 4Sの撮像素子の画素数を500万画素と表記していましたが、800万画素の誤りでした。お詫びして訂正致します。
また動画撮影でも、これまでは720pしか対応していなかったが、新iPod touchはフルHD動画の撮影が可能になった。
iPhone 4SとiPhone 5を用意し、iPod touchと静止画撮影機能を比べてみた。
まず屋外で、あえて逆光気味で撮影したビルの写真を見ると、iPod touchの写真だけ、やや青被りしているのが気になる。実際にはiPhone 5や4Sで撮影した画像の方が、肉眼で見た色に近い。
また花を撮影すると、iPod touchで撮影した写真の色乗りが浅いことに気づく。色乗りはiPhone 5が圧倒的によく、次いで4S、iPod touchという順番になる。
iPhone 4SとiPod touchの実際の写真を拡大すると、画素数やレンズ性能の差によるものだろうか、細部の描写力は4Sの方が断然良いことが分かる。
暗い室内撮影では、明るい場所以上に、描写力に大きな差が出た。iPhone 4Sではノイズが乗りながらも、なんとか描けていたディテールが、iPod touchでは潰れてしまっている。それにしても驚異的なのは、iPhone 5の暗所撮影能力の高さ。iPhone 4SやiPod touchで撮った画像程度の明るさしかない環境だったにも関わらず、iPhone 5では肉眼で見るよりはるかに明るく、鮮明な写真が撮影できた。見た目とあまりに違う画像が撮影できるので、逆に違和感を覚えるほどだ。