安価なオペアンプ交換対応モデル
ASUSのUSB-DAC新モデル「Xonar Essence STU」を聴く
【コラム・オペアンプ交換の効果を野村ケンジがチェック!】
今回はI/V変換のオペアンプに的を絞っていろいろ試してみた。すると、思った以上に「Xonar Essence STU」の音色傾向が変化することが分かった。
まずはTI製「OPA2604」に変えてみる。標準のLME49720に比べて、ずいぶんしっとりとした深みのあるサウンドだ。S/N感がいまひとつだったので、今度は同じTIでもハイスペックなOPA627(1回路オペアンプの両面実装)も試してみた。それが大成功。しっとりした落ち先のあるサウンドのまま、クオリティが格段に向上してくれた。ここまで来ると、もう別物の製品と思えるくらいだ。
続いて純正と同じLME系の高精度モデル、LME49990(こちらも1回路オペアンプを基板に両面実装したもの)を試してみた。こちらはもう、超絶といいたくなるくらい素晴らしいS/N感によって、とてつもなくピュアな、それでいてキレの良いサウンドを聴かせてくれた。ハードロックなどの中心に聴く人は、こちらのチョイスも良さそうだ。
最後に、JRC製のMUSES01も試してみた。こちらはLME49990ほどのS/N感はないが、そのぶん情緒的で、深みのある音楽表現をしてくれる。しかし、相性が良かったのはおなじMUSESでも02のほうだった。こちらは多少S/Nは減退するものの、よりアナログライクな、人間味のある演奏を楽しませてくれた。(野村ケンジ)