ユニバーサルイヤホンを越えるフィット感と音質
カスタムIEM製作体験レポート − 注目ブランド1964EARSの「1964-Q」を作る!
■インプレッション(耳型)を採取しに行く
カスタムIEMの制作にはいくつかの工程があるので、簡単にご説明しよう。
まずはカスタムIEMの最重要項目となるインプレッション(耳型)の採取だ。現在、日本でインプレッションが採取できるのは特定の専門家のみで、事前に予約をとって耳型採取に臨むこととなる。今回は東京・外苑前にある「東京ヒアリングケアセンター」で行った。ちなみに今回の場合、この耳型の採取には本体価格とは別に¥6,000が必要となった。
耳型の採取手順は非常にシンプル。最初に耳の状態を確認。この段階で耳垢が溜まっていたりすると、採取できない場合もあるようだ。事前に耳鼻科などへ行き、しっかりと耳掃除をしていくことをお薦めしたい。
いよいよインプレッションの採取開始だ。まず、耳の中に鼓膜へシリコンが触れるのを予防するための耳栓となる綿を挿入。続いて前歯で1cm位のもの(今回は割り箸を使用)を挟みこむ。これは耳の穴は口の動きと連動して変化するためで、ピッタリに作りすぎて口も開けられない、という状態を予防するためとのこと。
準備ができたら専用の器具でシリコンを慎重に流しこみ、5分程度そのままで待つ。シリコンが固まったら、専門家の手によってゆっくりと慎重に取り出される。これをもう片方の耳も行えばインプレッションの採取は完了。耳の状態のチェックから大体1時間程度の工程となる。その型を現地へ発送してもらえば、おおむね1カ月ほどでカスタムIEMが完成してくるのだ。
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