<山本敦のAV進化論>第3回
iPhoneでテレビを見る3つの方法、それぞれのメリット/デメリット
一方でフルセグの電波を安定して受信するための技術向上も必要だ。周辺に遮蔽物が少ない屋外環境などであれば比較的安定してフルセグ視聴ができるものの、ビルが密集する地域や、一般の家屋でも窓際から離れて少し奥まった室内に移動するとフルセグの受信感度が下がってテレビが見られなくなる。ピクセラやソフトバンクBBの新製品では対策として外部アンテナ入力を設けて、アンテナ線をつなぐこともできるが、スマートフォンやタブレットを持ち歩きながらテレビがみられる行動範囲は狭くなる。
それならライブ番組の視聴だけでなく、録画したフルセグ番組をiPhone/iPadで楽しめたらいいじゃないかということで、続いてBDレコーダーを活用したテレビの視聴方法を考えてみよう。
■自宅で受信/録画した番組を外出先からiPhone/iPadで観る方法
筆者の場合、自宅で使っているソニーのBDレコーダー「BDZ-ET1100」と、iPhone 5sにインストールした「Twonky Beam」を組み合わせて、レコーダーに録画したテレビ番組をiPhoneに転送して外出先で視聴している。持ち出す際には録画番組を毎回iPhoneに転送する手間がかかるものの、外出先で電波状態を気にすることなく高精細な映像が楽しめる点では重宝している。
さらにソニーのBDレコーダー13年秋冬モデルでは、「TV SideView」アプリのアップデートによって、レコーダーのチューナーで受信した番組や録画番組を、インターネット経由でiPhone/iPadへライブストリーミングできる「外からどこでも視聴」の機能に4月下旬から対応する予定だ。こちらは既にAndroidでは先行して利用できる機能で、詳しい内容は先述したように以前のレポート(関連ニュース)を参考にして欲しいが、これがiOSでも利用可能になる形だ。
ライブ番組や録画番組をインターネット経由で受信して見られる製品が、ソフトバンクBBの「SoftBank SELECTION」から発売されているiPhone/iPad向けデジタルテレビチューナーボックス「エリアフリー 録画対応デジタルTVチューナー」(関連ニュース)だ。
外出先でiPhone/iPadをWi-Fiにつなぐことができれば、エリアフリーのチューナーで受信したコンテンツをインターネット経由でリアルタイムに転送しながら、iPhone/iPadでライブ視聴ができる。チューナーユニットに外付USB-HDDを付け足せばテレビ番組の録画もできて、外出先から録画番組の再生・予約が行える。
録画が「高画質」と「標準」の2種類の画質で録れたりと、機能としてはかなり充実しているのだが、本機でネックとなる部分は、やはりWi-Fiでしか使えないということ。