独自の最先端技術を満載
新生Technicsのサウンドを手頃な価格で − “プレミアムシステム”「C700シリーズ」を聴く
■ネットワークオーディオプレーヤー「ST-C700」にも独自技術が満載
ネットワークオーディオプレーヤーの「ST-C700」は、有線LAN端子を備えDLNAに準拠したネットワーク再生と、USB-AおよびUSB-B端子を備え、USB-DACおよびUSBメディアプレーヤーとして働く。ネットワーク再生は、192kH/24bitまでのFLAC/WAV/AIFFと96kHz/24bitまでのALACファイル、最大5.6MHzまでのDSDに対応。USB-B端子経由では、最大192kHz/32bitまでのPCMと最大5.6MHzまでのDSD再生が可能で、アシンクロナス伝送にも対応する。
特筆すべきは、各インターフェイスのジッター対策やノイズ遮断が徹底されている点。元来PC用途として開発されたインターフェイスをオーディオ用途として用いるには、こうした対策は心強い。電源ノイズの混入を低減する「バーチャル バッテリー オペレーション」や、オリジナルアルゴリズムを用いた高精度なオーバーサンプリング「ウルトラ ローディストーション オーバーサンプリング デジタルフィルター」による歪み成分の徹底排除など、ハイレゾファイル再生時代にふさわしい取り組みが満載だ。
使い勝手の面では、オリジナルのネットワーク再生用アプリを用意するほか、aptXやAACコーデックもサポートするBluetooth接続機能を搭載するなど、最新の機能を網羅している。
CDプレーヤーの「SL-C700」は、CDの音声を176.4kHz/32bitのハイレゾクオリティーにアップサンプリングする「High Res Re-master」機能を搭載。高精度水晶でマスタークロックを生成し、内蔵する各回路に供給することで、プレーヤーとして高精度な動作と音声出力を得る構成となっている。そのほか、Burr-Brown製DAC「PCM1795」をLとRで独立して使用することによるセパレーションの向上や、シンメトリーの回路構成など、高品位な作り込みが魅力である。
スピーカーシステムの「SB-C700」は、1986年に発売されたSB-RX50を想起させる、同軸平板ドライバーユニットを採用したブックシェルフ型スピーカーである。点音源とリニアフェーズを両立した、定位に有利な方式である。トゥイーターは軽量アルミ製のドーム型で、100kHzの超高域再生に対応する。
エンクロージャーはアーチ形状が目を引くが、最厚部で40mmと剛性アップにも寄与。ピアノフィニッシュの艶やかで美しい外観は、平面ドライバーとあいまって、フラットで洗練された個性を主張する。