[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第109回】そろそろ買い時 “Bluetoothスピーカー”はココで選ぶ! 購入ポイント徹底解説
▼モバイルバッテリー機能
ポータブルスピーカーには自身を駆動させるためのバッテリーが搭載されている。それを利用してスマートフォン等を充電できる給電端子を搭載、スピーカーをモバイルバッテリーとしても利用できるという製品が増えつつある。スピーカーを持ち歩くことでの荷物の増加を、モバイルバッテリーを不要にできることで補えるわけだ。音楽という趣味とスマホの電源確保という実用性を兼ね備えるのはスマートと言える。
もちろんスマホに充電すれば、スピーカーの方はバッテリー切れが近付く。しかしそもそもスマホのバッテリーが切れたらスピーカーに音楽を送り出すプレーヤー役がいなくなるわけで、スピーカー側にだけバッテリーが残っていても意味がない。なのでそこは悩まず充電だ。このモバイルバッテリー機能はポータブルプレーヤーやポータブルヘッドホンアンプでも搭載例が出てきており、普及を期待したい。
▼NFC
接触寸前の超近距離での無線通信規格。これとBluetoothを組み合わせることで、手入力での設定なし、スマートフォンをスピーカーに近付けることで両者をペアリング(接続設定)して音を出し始めることができる。それを実現するためにはスマートフォン等とスピーカーの両方がこれに対応していることが必要だ。とは言っても最近の製品だとどちらでも普通に対応している製品が多いので、特にそこを確認する必要はあまりない…
と言いたいのだが残念なことに、iPhoneシリーズはNFCに対応していない。特にiPhone 6/6 Plusは、NFC機能は搭載しているがNFC機能を解禁していないという謎仕様。6/6 PlusのNFCは同社のApple Payシステムにのみ利用可能なのだ。なので「iPhone 6はNFC搭載だからこのスピーカーとNFCでペアリングできるはずなんだけどな…」といくら試しても現時点では無駄。普通に手作業で設定しなくてはならない。さほどの手間ではないが。
▼時計
例えば寝室で使う場合には、時計やアラームの機能を備えたスピーカーは便利かもしれない。これもう時計の方が主役だろ!みたいなデザインの製品もあるくらいだから、そういったニーズはやはりあるのだろう。時計が要らなくなる分で部屋の空きスペースを稼げるし。
▼USB
スピーカー自身の充電用端子としてはUSBのMicroB端子を採用している製品が多い。多くのスマートフォンの充電用端子と共通なので、それと同じようにパソコンから充電したり、スマホの充電アダプタで行える場合も多い。前述のモバイルバッテリー機能を搭載する製品だとそちらはUSBのA端子だ。こちらはパソコンやUSB充電アダプタに搭載されている端子と同じ。
USB端子の種類については現在のところおおよそ共通化がなされており、特に注目の必要はないかと思う。しかし来年以降はUSBの新端子、Type-Cが登場する。従来の端子より小さく丈夫で上下の区別なくリバーシブルで挿せるType-C端子は今後の主流になるはず。いや、なってほしい。ポータブルオーディオにおいても要注目だ。
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