PCオーディオを“PCと向き合わずに”操作する方法とは?
音楽ファンのための “ネットオーディオ” 完全ガイド【第10回】PCオーディオで楽しむ(4)オーディオルームとPCの親和性
■問題を生むのも、解決の糸口となるのも
“コントロール”である
この辺りで基本に立ち返りましょう。そもそも、なぜPCが音楽の再生機器として使われるのでしょうか。端的に言ってしまえば、「便利だから」です。最近では「ハイレゾ音源を聴きたいから」「高音質が欲しいから」という答えもあるでしょう。いやはや時代は変わりました。
利便性にせよ、高音質の可能性にせよ、PCオーディオでそれらを実現するためにはPCならではの機能性が必要です。すなわち、音楽再生のためにユーザーが本来必要とするのは、あくまで再生ソフトをはじめとするPCの機能であって、操作のためのディスプレイやマウスを含むPCという機材そのものではありません。
機能さえ活用できればいいのであり、機材としてのPCが意識される必要はありません。さらにはっきり言ってしまえば、デスクトップのシステムならばまだしも、オーディオルームにおいて音楽を聴く際にPCの存在をいちいち意識したくありません。目の前にディスプレイを据え置いて、操作のたびにマウスを動かしたくもありません。
また、先に一通り試したように、PCに紐づけされたディスプレイとマウスの存在は「PCの置き場所」、さらに「オーディオルームとPCの親和性」という問題に直結します。
問題の本質が見えてきました。オーディオルームとPCの親和性という問題を生み、またそれを解決する糸口となるのも、まさに「コントロール」であると筆者は考えます。
音楽再生のコントロールを機材 ーー 再生機器としてのPCからディスプレイも含めて独立させることができればいいのです。その恩恵はPCそれ自体の設置場所の自由度が著しく高まるだけではありません。PCの機能がもたらす利便性と高音質の可能性を享受しながら、もはや音楽を再生する際にPCの存在を意識する必要もなくなります。
そして、この時初めてPCはオーディオシステムの中に、音楽を再生する空間に溶け込み、真に「プレーヤー」となるのではないでしょうか。PCのファンが轟音を出してやかましいとか、ノイズ対策もなしにPCを繋げばシステム全体に悪影響を与えるとか、そういった機材としての側面はその後で気にすればいいのです。いっそのこと、音源の管理編集を行うPCと純粋に音楽再生を行うPCを分けてしまえばどうでしょうか。要は適材適所です。
■ネットワークと、スマホ・タブレットの組み合わせで実現できること
さて、「音楽再生のコントロールをPCから独立させる」と書きましたが、これはスマートホンかタブレットがあれば、ネットワークを用いることで簡単に実現できます。何しろスマホもタブレットも置き場所に制限されませんし、ディスプレイや操作性といった性能面も十分です。PCから独立させた音楽再生のコントロールを担う端末として、現状でこれほど適したものは他にないでしょう。
PCの画面をそのままミラーリングするアプリを使うというのもありですが、用途は音楽再生だけでいいので、もっと効果的な方法を使いましょう。「ネットワーク」と聞くと構えてしまうかもしれませんが、PCオーディオのシステムをきちんと構築できるなら、導入も設定も決して難しくありません。
“コントロール”である
この辺りで基本に立ち返りましょう。そもそも、なぜPCが音楽の再生機器として使われるのでしょうか。端的に言ってしまえば、「便利だから」です。最近では「ハイレゾ音源を聴きたいから」「高音質が欲しいから」という答えもあるでしょう。いやはや時代は変わりました。
利便性にせよ、高音質の可能性にせよ、PCオーディオでそれらを実現するためにはPCならではの機能性が必要です。すなわち、音楽再生のためにユーザーが本来必要とするのは、あくまで再生ソフトをはじめとするPCの機能であって、操作のためのディスプレイやマウスを含むPCという機材そのものではありません。
機能さえ活用できればいいのであり、機材としてのPCが意識される必要はありません。さらにはっきり言ってしまえば、デスクトップのシステムならばまだしも、オーディオルームにおいて音楽を聴く際にPCの存在をいちいち意識したくありません。目の前にディスプレイを据え置いて、操作のたびにマウスを動かしたくもありません。
また、先に一通り試したように、PCに紐づけされたディスプレイとマウスの存在は「PCの置き場所」、さらに「オーディオルームとPCの親和性」という問題に直結します。
問題の本質が見えてきました。オーディオルームとPCの親和性という問題を生み、またそれを解決する糸口となるのも、まさに「コントロール」であると筆者は考えます。
音楽再生のコントロールを機材 ーー 再生機器としてのPCからディスプレイも含めて独立させることができればいいのです。その恩恵はPCそれ自体の設置場所の自由度が著しく高まるだけではありません。PCの機能がもたらす利便性と高音質の可能性を享受しながら、もはや音楽を再生する際にPCの存在を意識する必要もなくなります。
そして、この時初めてPCはオーディオシステムの中に、音楽を再生する空間に溶け込み、真に「プレーヤー」となるのではないでしょうか。PCのファンが轟音を出してやかましいとか、ノイズ対策もなしにPCを繋げばシステム全体に悪影響を与えるとか、そういった機材としての側面はその後で気にすればいいのです。いっそのこと、音源の管理編集を行うPCと純粋に音楽再生を行うPCを分けてしまえばどうでしょうか。要は適材適所です。
■ネットワークと、スマホ・タブレットの組み合わせで実現できること
さて、「音楽再生のコントロールをPCから独立させる」と書きましたが、これはスマートホンかタブレットがあれば、ネットワークを用いることで簡単に実現できます。何しろスマホもタブレットも置き場所に制限されませんし、ディスプレイや操作性といった性能面も十分です。PCから独立させた音楽再生のコントロールを担う端末として、現状でこれほど適したものは他にないでしょう。
PCの画面をそのままミラーリングするアプリを使うというのもありですが、用途は音楽再生だけでいいので、もっと効果的な方法を使いましょう。「ネットワーク」と聞くと構えてしまうかもしれませんが、PCオーディオのシステムをきちんと構築できるなら、導入も設定も決して難しくありません。