Apple WatchはApple Watch
Apple Watch レビュー|腕時計でもウェアラブル端末でもなく
■まとめ 〜腕時計でもなくウェアラブル端末でもなく〜
製品としてのカテゴライズが話題になりがちなApple Watchだが、まる2日利用してひとつの解が見えてきた。このデバイスは、既存のカテゴリで括られるよりも新しいカテゴリ、もしくは「Apple Watch」という固有名詞で語られたほうが適正に評価できる、ということだ。
その理由は、「腕時計」とするにはあまりに多機能で、しかも近い将来に実現可能なレベルで拡張が可能なこと。たとえば、付属の『ワークアウト』はランニング中に心拍数を測定できるが、一定の心拍数レベル(ex.110〜140BPM)を外れたことを知らせる機能がない。しかし、外部開発者の層の厚さを誇るApple製品のこと、センサー制御を可能にするフレームワークを開放すれば、たちどころにその手のアプリが登場することだろう。
実のところ、「腕時計」という名前に囚われているのはAppleかもしれない。もちろん質感は高いほうがいいが、数百万円というプライスタグはやり過ぎの感が否めず、後方互換性やらなにやらで自縄自縛に陥りかねない(さすがに百万超えの製品を1〜2年で陳腐化させることはないと思いたい)。
旧い仕様を遠慮なく切り捨てできることがAppleの強みだが、Apple Watchはそれができるだろうか? 腕時計やウェアラブルといったカテゴライズは気に留めず、我が道を行ってほしいというのがオーナーとしての願いだ。
(海上忍)