[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第124回】超複雑な最近のヘッドホン&イヤホン端子をわかりやすくまとめてみた
▼4.4mm
これは僕も実物は見たこともなく、現時点では「ソニーが海外でポータブルオーディオ用バランス駆動端子の業界標準として推しているらしい」というような話を伝え聞いているだけだ。推測できることとしては、
・2.5mmでは接触の確実性と耐久性が不安
・3.5mmでは通常駆動端子との挿し間違えが厄介
・6.35mmではポータブルには大きすぎる
→4.4mmくらいが落としどころじゃね?
…みたいなことではないかと思う。まあ3.5mmよりでかいことは確かだろうが、バランス駆動を形ばかりではなく搭載して実力を伴うような製品となればハイエンド機であり、多少のサイズ増加は許されるだろう。何にせよこちらも現時点では実物がないので、「その動向は注視に値する」くらいしか言いようがないが。
▼6.35mm
数字として切りがよくない感じがするかもしれないが、これは元々は1/4インチとして決められているものをメートル法に換算しているからだ。小数点以下を大胆に切り捨てて「6.3mm」と表記される場合もある。コンシューマーオーディオの場合、3極でのステレオヘッドホン端子として有名というか、他の利用例はあまりない。
しかしプロオーディオのスタジオ機器等、そしてエレクトリック楽器においては、モノラル、ステレオ、バランス伝送(ヘッドホンのバランス駆動とは意味合いが異なることに注意)の標準的な端子として幅広く用いられている。例えばエレクトリックギターやエフェクター、ギターアンプの端子も6.35mm 2極だ。
プロオーディオ、さらには手荒に扱われがちなエレクトリックギターの世界で問題なく利用されていることからわかるように、その頑強さは強く信頼できる。
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