ノイキャン機能の効果も検証
【レビュー】Fidelioシリーズに待望のNCヘッドホンが登場。フィリップス「NC1」を試聴する
■Fidelioシリーズ待望のNCヘッドホンが登場
フィリップスのハイエンドシリーズ「Fidelio」に、これまで欠けていたワンピースである“初めてのアクティブ・ノイズキャンセリングヘッドホン”が誕生した。
ハウジング外側の雑音はフィードフォワードマイクで、イヤーパッドからハウジングの中に入り込んでくる雑音はフィードバックマイクでそれぞれ拾いながら、アナログ方式のノイズキャンセリング回路で各帯域のノイズを効果的に打ち消す「ハイブリッドANCテクノロジー」を採用。本体には全部で4つのマイクを搭載している。メモリーフォーム素材のイヤーパッドが高域を中心としたノイズの混入も防ぐ。
ノイズキャンセリング(NC)機能の効果は穏やかでナチュラルと表現するのがふさわしいと思う。強すぎることはなく、反対に弱いわけでもない。スイッチをオンにした途端に、ぎゅっと急峻に消音効果がかかるヘッドホンもあるが、本機の場合はふわっと柔らかくノイズが消されるような感触だ。音楽再生中はノイズがしっかりとマスクされてリスニングに集中できる。
左イヤーカップの下側にNC機能のオン・オフを切り替えるスイッチを配置。ボタンは大きめで、装着したままでも切替え操作がスムーズにできる。オンにすると白色のLEDが点灯。バッテリー残量が減ってくるとLEDが白色に点滅するアラート機能も便利だ。バッテリーの持続性能はNC機能をオンにしても連続30時間のスタミナ設計。本体を買うと充電機器としてmicroUSBケーブルが付いてくる。
本体は191gと非常に軽量。イヤーカップもコンパクトにつくられている。本体を装着してみると、イヤーパッドのクッションが厚手につくられていて肌に触れる感覚が心地良い。
Mシリーズはイヤーパッドの内側がメッシュ状になっているが、NC1は大小の丸い穴がいくつか開けられている。Mシリーズに比べれば密着感は高いが、パッドの生地がサラサラとしているので、暑い日に装着しても蒸れは最小限に抑えられる。ヒンジが柔軟に駆動して側圧を逃がしてくれるので、長時間身に着けていてもプレッシャーはほとんど感じなかった。
側圧はとてもソフトだが、当然ながら音漏れは無いし、中低域のパワーも漏れることなくダイレクトに伝わってくる。本体の軽さもさることながら、ヒンジの部分から折り畳める設計になっているので、付属のハードケースに収納してコンパクトに持ち運べる。ポータビリティがとにかく高いので、旅先に携行したくなる。新型の航空機は機内エンターテインメントのイヤホンジャックがシングルの場合も増えているが、NC1のパッケージにはダブルプラグへの変換アダプターも付属してくる。
ケーブルは着脱式で、本体側の端子は3.5mmのステレオミニ。ケーブルは1.2mと取り回しやすい長さだ。被覆は布製だが、ヘッドホンなのでシビアにタッチノイズが気になることはなかった。インラインにはマイク付コントローラーが乗っている。
ノイズキャンセリングヘッドホンなので、通常のヘッドホンよりも確かに通話の声が聴き取りやすい。ヘッドホンでハンズフリー通話を多用する方にとっても本機を選ぶ価値は大いにあると思う。
アコースティック性能は「Mシリーズ」をベースにしている。音の中核になるのは、本機のために最適化されたネオジウムマグネット採用の40mmドライバー。ハウジングは密閉型で、ドライバーの背面には強固なダブルレイヤー・イヤーシェルを配置。イヤーパッド側にもアコースティック・シールを配置してドライバー駆動の安定動作を支えている。
エンクロージャーにはアルミニウムを採用。表側は細かな網目状のパターンがデザインされており、曲線の柔らかいフォルムが独特の高級感を与えている。ハウジングの平坦部分をよく観察してみると小さなスリットと穴がついているが、これはノイズキャンセリングマイクのために設けられたものだ。
さらにハウジングの上部に目をやると、ドライバーの背圧を逃がすポートも設けられている。この穴のおかげで密閉型ヘッドホンらしからぬ、抜けの良い中高域と切れ味鋭く躍動感あふれる低域が再現される。再生周波数帯域は7Hz〜25kHzと、「Fidelio M2BT(関連ニュース)」とほぼ同じ範囲をカバーする。インピーダンスは16Ω、感度は107dB。
フィリップスのハイエンドシリーズ「Fidelio」に、これまで欠けていたワンピースである“初めてのアクティブ・ノイズキャンセリングヘッドホン”が誕生した。
ハウジング外側の雑音はフィードフォワードマイクで、イヤーパッドからハウジングの中に入り込んでくる雑音はフィードバックマイクでそれぞれ拾いながら、アナログ方式のノイズキャンセリング回路で各帯域のノイズを効果的に打ち消す「ハイブリッドANCテクノロジー」を採用。本体には全部で4つのマイクを搭載している。メモリーフォーム素材のイヤーパッドが高域を中心としたノイズの混入も防ぐ。
ノイズキャンセリング(NC)機能の効果は穏やかでナチュラルと表現するのがふさわしいと思う。強すぎることはなく、反対に弱いわけでもない。スイッチをオンにした途端に、ぎゅっと急峻に消音効果がかかるヘッドホンもあるが、本機の場合はふわっと柔らかくノイズが消されるような感触だ。音楽再生中はノイズがしっかりとマスクされてリスニングに集中できる。
左イヤーカップの下側にNC機能のオン・オフを切り替えるスイッチを配置。ボタンは大きめで、装着したままでも切替え操作がスムーズにできる。オンにすると白色のLEDが点灯。バッテリー残量が減ってくるとLEDが白色に点滅するアラート機能も便利だ。バッテリーの持続性能はNC機能をオンにしても連続30時間のスタミナ設計。本体を買うと充電機器としてmicroUSBケーブルが付いてくる。
本体は191gと非常に軽量。イヤーカップもコンパクトにつくられている。本体を装着してみると、イヤーパッドのクッションが厚手につくられていて肌に触れる感覚が心地良い。
Mシリーズはイヤーパッドの内側がメッシュ状になっているが、NC1は大小の丸い穴がいくつか開けられている。Mシリーズに比べれば密着感は高いが、パッドの生地がサラサラとしているので、暑い日に装着しても蒸れは最小限に抑えられる。ヒンジが柔軟に駆動して側圧を逃がしてくれるので、長時間身に着けていてもプレッシャーはほとんど感じなかった。
側圧はとてもソフトだが、当然ながら音漏れは無いし、中低域のパワーも漏れることなくダイレクトに伝わってくる。本体の軽さもさることながら、ヒンジの部分から折り畳める設計になっているので、付属のハードケースに収納してコンパクトに持ち運べる。ポータビリティがとにかく高いので、旅先に携行したくなる。新型の航空機は機内エンターテインメントのイヤホンジャックがシングルの場合も増えているが、NC1のパッケージにはダブルプラグへの変換アダプターも付属してくる。
ケーブルは着脱式で、本体側の端子は3.5mmのステレオミニ。ケーブルは1.2mと取り回しやすい長さだ。被覆は布製だが、ヘッドホンなのでシビアにタッチノイズが気になることはなかった。インラインにはマイク付コントローラーが乗っている。
ノイズキャンセリングヘッドホンなので、通常のヘッドホンよりも確かに通話の声が聴き取りやすい。ヘッドホンでハンズフリー通話を多用する方にとっても本機を選ぶ価値は大いにあると思う。
アコースティック性能は「Mシリーズ」をベースにしている。音の中核になるのは、本機のために最適化されたネオジウムマグネット採用の40mmドライバー。ハウジングは密閉型で、ドライバーの背面には強固なダブルレイヤー・イヤーシェルを配置。イヤーパッド側にもアコースティック・シールを配置してドライバー駆動の安定動作を支えている。
エンクロージャーにはアルミニウムを採用。表側は細かな網目状のパターンがデザインされており、曲線の柔らかいフォルムが独特の高級感を与えている。ハウジングの平坦部分をよく観察してみると小さなスリットと穴がついているが、これはノイズキャンセリングマイクのために設けられたものだ。
さらにハウジングの上部に目をやると、ドライバーの背圧を逃がすポートも設けられている。この穴のおかげで密閉型ヘッドホンらしからぬ、抜けの良い中高域と切れ味鋭く躍動感あふれる低域が再現される。再生周波数帯域は7Hz〜25kHzと、「Fidelio M2BT(関連ニュース)」とほぼ同じ範囲をカバーする。インピーダンスは16Ω、感度は107dB。