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カメラ機能・音質などをテスト

【レビュー】「iPhone 6s」のAV機能をチェック。買い替える価値はあるか?

公開日 2015/09/25 19:29 編集部:風間雄介
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iPhone 6/6sの音質に違いはあるのか?

最後に、iPhone 6/6sの内蔵イヤホンジャックから直接出力した音質に違いがあるかも聴き比べてみた。

ヘッドホンジャックから出力した音質の違いも比べてみた。若干だがiPhone 6sの方が良い印象だ

まずパッと聴きでは、それほど大きな違いは感じない。だが注意深く聴き込むと、6sが着実な進化を遂げていることがわかった。コアラモード「七色シンフォニー」でボーカルやピアノの音を聴くと、6sの方が落ち着きがあり、ノイズっぽさを上手に抑えていることに気づく。6で飽和しがちなピーキーな音も飽和せずに描き出す。

カーペンターズのカレンの歌声も、6sでは細かなニュアンスまで洩らさず表現しており、唇がこすれあう擦過音までリアルに描出する。

ボズ・スキャッグスのボーカルを聴いても、喉奥から声を絞り出すような独特の発声法が、6sの方がよりリアルだ。6では若干声が軽めに表現される。

FUN.の「We Are Young」では、冒頭のバスドラムの音に注目した。6に比べると、6sのバスドラムの音の方が太く、力強く、音色に実体感がある。スネアの一音一音の粒立ちも細かく、解像度の高さも感じられる。サビのボーカルも6sの方がより伸びやかで、楽曲のスケールが若干大きくなったように感じられる。

全体的にはわずかな差ではあるが、iPhone直挿しで音楽を聴くことが多い人には嬉しい改善ポイントだ。



駆け足だが、iPhone 6sのAV機能を中心に、その実力をチェックしてきた。

タイトルに「買い替える価値はあるか?」という若干煽り気味の問いを立てたので、それに対する筆者なりの見解をかんたんに書いてみたい。

まずiPhone 5sや5、あるいは4sなどのユーザーが買い替えを検討しているとしたら、画面サイズの拡大に加え、処理速度の向上、進化したカメラ機能、3D Touchなど、大きな変化を感じることができるだろうから、オススメしたい。

一方でiPhone 6ユーザーの場合は、少し事情が異なる。いくらアップルが「唯一変わったのは、そのすべて」などと喧伝しても、実際には外観がほとんど変わっておらず、ディスプレイサイズも解像度も同じで、新味に乏しいのは事実だ。

処理速度が高まり、3D Touchが新搭載され、カメラ機能が着実な進化を遂げているなど、パワーアップの恩恵を感じる場面は多いが、そのために10万円程度の対価を支払うことに意味があるか、実機をじっくり触ってから検討しても損はないだろう。

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