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2,400円で音質を高めたハイコスパ機

“低価格なのに高音質”なイヤホン、ソフトバンクセレクション「SE-1000」レビュー

公開日 2015/12/11 11:09 山本 敦
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アルミニウムハウジングへの着色については、同社の開発担当者が幾度となく製造工場に足を運び、アルマイト加工の調色をチェックしながら完成させたという全7色を揃える。レッドやブルー、ピンクなど鮮やかな色のハウジングも光沢感を落ち着けながら、大人も着こなせるようなスタイリッシュで深みのあるカラーバランスに整えている。ハウジングの色はツートンカラーのフラットケーブルの色にもシンクロさせて、一体感のあるデザインに仕上げた。

アルミニウムハウジングへの着色にもこだわった

約1.2mのケーブルは平型のフラットケーブルとして、バッグの中から取り出す時にも絡みにくく、音楽リスニング中もタッチノイズが低く抑えられる。右側のケーブルにはインラインにマイク付きのシングルボタンリモコンを搭載。身に着けると、顎のすぐ下にマイクの位置がくるので通話がスムーズにできる。

リモコンマイク部

ボタン操作のクリック感も小気味良い。リモコンの動作については数多くのスマートフォン、タブレットとの組み合わせ検証が行われており、チェックリストはオンラインに公開されている。古くからiPhoneを取り扱うソフトバンクらしく、iOSデバイスとの検証も万全だ。

もちろん本機はオーディオ用のイヤホンなので、リモコンの動作検証を除けばドコモやauの端末、あるいはiPodやウォークマンなどポータブルオーディオプレーヤーに接続して“いい音”が楽しめる。

イヤーピースは一般的なイヤホンに付属するS/M/Lの3サイズに加えて、極小なXSサイズもパッケージに同梱されている。本体の質量も約15gと非常に軽いので、女性のユーザーにも使いやすいと思う。

■メリハリの効いたエネルギッシュなサウンド

今回は「SE-1000」の実機を借りて、iPhoneと組み合わせてAWAの配信コンテンツからいくつかの音源で実力をチェックした。音質はWi-Fiにつないで320kbpsに設定している。

アル・ジャロウのベストアルバムから『Moonlighting』では、ボーカルがセンターにくっきりと浮かび上がり、シンセサイザーのグラマラスな和音が広がる。エレキギターのカッティング、ドラムスが切れ味の良い軽快なリズムを刻む。低域の量感は控えめだが、音の立ち上がりが素速く、こもりのない引き締まった音像だ。ボーカルやメロディラインのインプレッションが強く前に出る傾向。アウトドアでの音楽リスニングを気持ち良く楽しめた。

アル・ジャロウ『Best of』

パット・メセニー・グループの代表曲「Last Train Home」では、エレクトリック・シタールの甘い主旋律や、リバーブの効いたエレクトリック・ピアノの和音がこってりと色濃く蘇る。ドラムスのリズムは粒が揃い、エレクトリク・ピアノのシャープな低音とともに音楽の輪郭をキリッと引き締める。メリハリの効いた、明るくエネルギッシュなサウンド。色んなジャンルの音楽が楽しく聴けるイヤホンだ。



音の傾向やハンドリングの軽快さともに、スマートフォンとの組み合わせに最適化された良質なエントリークラスのイヤホンだ。音楽以外にもゲームや動画鑑賞にも最高のパフォーマンスを発揮してくれるのではないだろうか。

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