[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第141回】高橋敦が選ぶ「ポタフェス2015」“超”個人的ベスト5!
【第4位】X7が漂わす「合体」特有の期待と不安
FiiOの新たなフラグシッププレーヤーとなる「X7」の最大の特徴は筐体の下側が脱着可能な「モジュール」となっていることだ。標準では「インイヤーモニター用スタンダードモジュール」、イヤホン一般に最適化したと思われるモジュールが装着されて出荷される。
アンプモジュール強制分離!自爆させて敵の目を引き付けます!いや強制分離や自爆の機能を搭載したモジュールはたぶん発売されないだろう
これは期待せずにはいられないシステムだ。今後すでに、
●Medium-class module|より上位のアンプを搭載
●High-Power module|よりパワフルなアンプを搭載
●Balanced Module|IRISと2.5mm/4極の量端子でのバランス駆動
が予定されているという。
しかしモジュールの合体交換によって機能を拡張するというコンセプトで思い出される過去の製品といえば、Apple「PowerBook Duo」でありRICOH「GXR」だ。…どっちもさくっと終わってる!
いや後者は僕の中では終わってない(このグリップ感や操作性を代替できるデジカメをこの数年で見つけられていないので使い続けている)のだが世間的には数世代前に途絶えて久しいモデルだ。
慎重派の方にはこういった合体システムには飛びつかず、
・「初期の段階で一通りのモジュールが出揃うか」
・「好評を受けて第二世代モジュールまで展開されるか」
など中長期的に判断することをおすすめしたい。
しかし「いいんだよ!俺は夢を買うんだよ!」という生き方もまた潔い。また「スタンダード状態で満足だからモジュール機能はおまけ感覚」という割り切り方もあるだろう。いずれにせよ期待はせざるを得ないプレーヤーであり、システムだ。