TIDAL連携からクラシックでの検索活用まで
ネットオーディオの革命? 総合音楽鑑賞ソフト「Roon」“実践”レビュー
Roonの検索能力をクラシック再生に活かす
Roonの検索機能と付加される音楽データは、クラシックの楽曲を扱う上で活用することができる。この点についてもぜひ紹介しておきたい。
例えば「Eric Clapton」で検索をする。今までも気の利いたソフトであれば、アーティストのEric Claptonだけでなく、ライブラリ内の彼によるアルバムや曲を一覧で表示してくれた。
しかし、Roonは次元が違う。ローカルの音源にとどまらず、TIDALにも検索をかけ、文字通り“Eric Claptonのすべて”を洗いざらい提示してくれる。Eric Claptonが「Top Result」として提示されて全てのアルバムが表示されるだけでなく、他の名義の作品、すべてのアルバム、関連ジャンル、曲、さらには他のアーティストによるカバーまでが1つの画面に現れる。
なお、Roonにおける検索は、アーティストやアルバムを個別に検索するという発想ではなく、打ち込まれた単語が音楽情報のあらゆる文脈と照合され、最大の検索結果が得られる。例えば「time to say goodbye」と検索すれば検索結果はこうなる。
では、これがクラシックだとどうだろうか。ストラヴィンスキーの『火の鳥』を検索しようと思ってthe firebi…と打っていくと、「探してるのはコレでしょ?」と言わんばかりに候補が随時表示される。そして膨大な『火の鳥』に辿り着く。
それでは、Roonによってクラシック音源がどのように活用できるのか、そのほんの一端をお見せしたい。
一例としてカラヤン(Karajan)を検索し、そこを基点とする。検索バーに「Karajan」と入力すると、ご丁寧なことにフルネームが候補として表示される。こちらを選択すると、カラヤンのアーティスト画面、彼のバイオグラフィが表示される。そこには彼に関わる膨大な情報が網羅されている。
とりあえず、カラヤンのアルバムの中から「Karajan Master Recordings」を選択する。そのDisc 1の一曲目、「Performed by Berliner Philharmoniker & Herbert von Karajan」の表記を見て、「そういえば、カラヤンのベルリンフィルの指揮には何があったかな」と思う。そう思った次の瞬間には飛べる。
あらゆる情報は互いに繋がり、飛べる。曲を基点にすれば、数多の演奏を一挙に表示することもできる。
音楽の海だけでなく、このように優れた検索性や抜群のアクセス性もRoonの大きな美点と言える。クラシックを楽しむうえでも、Roonのもたらす恩恵は計り知れない。
クラウドの音源をも取り込む強力無比なライブラリ機能。
あらゆる情報が有機的に結び付くことによって生まれる音楽の海。
音楽の海を自由自在に泳ぎ回れる高度な検索性とアクセス性。
使用する再生機器によらず統合された音楽再生のユーザビリティ。
システム構築の柔軟性とネットワークオーディオへの発展性。
ユーザーひとりひとりがネットオーディオに「あったらいいな」と願っていた機能は、もしかしたらRoonが叶えてくれるかもしれない。
(逆木 一)
Roonの検索機能と付加される音楽データは、クラシックの楽曲を扱う上で活用することができる。この点についてもぜひ紹介しておきたい。
例えば「Eric Clapton」で検索をする。今までも気の利いたソフトであれば、アーティストのEric Claptonだけでなく、ライブラリ内の彼によるアルバムや曲を一覧で表示してくれた。
しかし、Roonは次元が違う。ローカルの音源にとどまらず、TIDALにも検索をかけ、文字通り“Eric Claptonのすべて”を洗いざらい提示してくれる。Eric Claptonが「Top Result」として提示されて全てのアルバムが表示されるだけでなく、他の名義の作品、すべてのアルバム、関連ジャンル、曲、さらには他のアーティストによるカバーまでが1つの画面に現れる。
なお、Roonにおける検索は、アーティストやアルバムを個別に検索するという発想ではなく、打ち込まれた単語が音楽情報のあらゆる文脈と照合され、最大の検索結果が得られる。例えば「time to say goodbye」と検索すれば検索結果はこうなる。
では、これがクラシックだとどうだろうか。ストラヴィンスキーの『火の鳥』を検索しようと思ってthe firebi…と打っていくと、「探してるのはコレでしょ?」と言わんばかりに候補が随時表示される。そして膨大な『火の鳥』に辿り着く。
それでは、Roonによってクラシック音源がどのように活用できるのか、そのほんの一端をお見せしたい。
一例としてカラヤン(Karajan)を検索し、そこを基点とする。検索バーに「Karajan」と入力すると、ご丁寧なことにフルネームが候補として表示される。こちらを選択すると、カラヤンのアーティスト画面、彼のバイオグラフィが表示される。そこには彼に関わる膨大な情報が網羅されている。
とりあえず、カラヤンのアルバムの中から「Karajan Master Recordings」を選択する。そのDisc 1の一曲目、「Performed by Berliner Philharmoniker & Herbert von Karajan」の表記を見て、「そういえば、カラヤンのベルリンフィルの指揮には何があったかな」と思う。そう思った次の瞬間には飛べる。
あらゆる情報は互いに繋がり、飛べる。曲を基点にすれば、数多の演奏を一挙に表示することもできる。
音楽の海だけでなく、このように優れた検索性や抜群のアクセス性もRoonの大きな美点と言える。クラシックを楽しむうえでも、Roonのもたらす恩恵は計り知れない。
クラウドの音源をも取り込む強力無比なライブラリ機能。
あらゆる情報が有機的に結び付くことによって生まれる音楽の海。
音楽の海を自由自在に泳ぎ回れる高度な検索性とアクセス性。
使用する再生機器によらず統合された音楽再生のユーザビリティ。
システム構築の柔軟性とネットワークオーディオへの発展性。
ユーザーひとりひとりがネットオーディオに「あったらいいな」と願っていた機能は、もしかしたらRoonが叶えてくれるかもしれない。
(逆木 一)