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<山本敦のAV進化論 第88回>

“高音質”新放送サービス「i-dio」プレ開始から1ヶ月 - その使い心地ってどうなの?

公開日 2016/03/31 16:21 山本 敦
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本機は非売品だが、モニターに応募して当選すれば無償で入手できる。サービスイン以後、あわせて10万台が無償配布される計画が発表されており、現在「第2期」として東京・大阪・福岡を中心に3万名のモニターを2016年4月末まで追加募集している。放送を受信できるエリアはi-dioのホームページに公開されているので、お住まいの地域がその範囲に入っているか確認してから応募しよう。

チューナー側面には外部アンテナを接続するためのプラグを搭載

Wi-Fiチューナーは日本アンテナ製。11b/g規格対応のスマホ・タブレットにWi-Fi接続して、本機で受信したi-dioの放送データをスマホアプリ「i-dio」から視聴する。チューナー本体にはフル充電から約6時間動作するバッテリーが内蔵されている。

反対側の側面にはmicroUSB端子を搭載している

受信感度を高めるためにロッドアンテナが搭載されたほか、側面には外部アンテナを接続するための3.5mmジャックも設けた。そのほかには電源ボタンとLEDランプだけが乗っている非常にシンプルな製品だ。チューナーの側に電波強度を示すランプなどのインジケーターがないのが若干不便だ。手のひらに収まるぐらいのサイズ感で、重さは約70g。スマホと一緒にバッグに入れて持ち歩くのにもそれほど苦にはならないだろう。

伸縮式のロッドアンテナを搭載

i-dioアプリはi-dioのスタート当初はAndroidから対応が始まって、その後すぐにiOS版がキャッチアップした。現在は両方のアプリがそれぞれ無償提供されている。筆者は両方のOSともに試してみたが、手元ではややiOS版との組み合わせの方が安定したので、今回はこちらの環境で使用報告をまとめたいと思う。

なお、AndroidとiOS、それぞれの端末でWi-Fiチューナーにつなぐ最初の所作が若干違う。異なっている箇所は電源ボタンを押す長さで、短く3秒未満押しこむと「Android接続モード」に、3秒以上押すとiOS機器で使うための「APモード」で起動する。起動後はLEDランプが前者は緑色の点灯、後者は緑色の点滅になるので見分けがつく。

スマホのWi-Fiを起動。i-dioのチューナーをアクセスポイントとして接続する

チューナーを起動して、スマホのWi-Fi設定からアクセスポイント一覧に並ぶ「V-Low+シリアル番号」を選択すると、スマホがWi-Fiチューナーにダイレクトで接続される。続いてi-dioアプリを起動すると、最初に「初期設定」として、ユーザーの性別や年齢、受信地域の入力、および視聴ログの送信許可、プライバシーポリシーを確認する画面に移る。それぞれの情報を入力した後に、放送が視聴できるようになる。1台のWi-Fiチューナーに同時接続できる端末は1台までなので、1台のチューナーを家族でシェアして使うことはできない。

初期設定で入力したプロフィールは、将来的に予定しているユーザーの居住地域や性別などに最適化したセグメント単位のサービスにも役立てられる予定だ

と、ここまでの簡単な操作でi-dioが楽しめるようになるはずなのだが、筆者の手元ではスマホとWi-Fiチューナー間がなかなかつながらなかったり、アプリが起動してもサーチ状態が続いて放送の音声が聞こえないということも時々起き、その場合は端末やアプリを何度か再起動しなければならなかった。いったん安定して聴こえるようになったあとで、10分ぐらい経つとアプリが自然に終了してしまうこともあった。

ロッドアンテナの感度はそれほど高くないので、チューナーは常に窓の近くに置かないと電波の受信状態が安定しなかった。外部アンテナはパッケージには同梱されていないので、必要に応じて自分で揃えなければならない。電車に乗って移動しながら試してみた時にも音声が途切れることが多かった。正直、受信の安定感はいまひとつだが、とはいえまだプレ放送期間だ。放送開始から1ヶ月間でだいぶ安定してきたことも確かなので、今後ますます改善されていくに違いない。

外出先でも視聴。カフェで楽しむ際には窓際の座席を取らないと、部屋の奥の方では電波が届かなかった

■“高音質放送”を実際に聴いてみる

i-dioアプリのインターフェースは、それぞれの機能がとてもシンプルなレイアウトにまとめられている。トップにはチャンネルセレクターが配置され、左右にフリックして選局する。

次ページ課題もあるが音質の良さを体験するとぜひ応援したくなる

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