HOME > レビュー > 【レビュー】デノン「DNP-2500NE」と専用アプリで実現する“快適ネットワーク再生”

専用アプリの使い勝手から音質までを検証

【レビュー】デノン「DNP-2500NE」と専用アプリで実現する“快適ネットワーク再生”

公開日 2016/06/23 10:54 土方久明
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
デノンが20万円クラスに初めて投入したネットワークプレーヤー「DNP-2500NE」は、フルデジタル・ヘッドホンアンプをはじめとする多彩な機能性はもちろん、ネットワークプレーヤーとしての完成度の高さによってその評価を確固としたものにした。今回は土方久明氏が、ネットワークプレーヤーの要である「操作アプリ」の使い勝手を軸に、このデノン新世代を代表するモデルをレビューしていく。

「DNP-2500NE」¥200,000(税抜)

充実した機能性と高い完成度を誇るネットワークプレーヤー

デノン「2500シリーズ」は、20年にわたって同社の中核を構成してきた「2000/1650シリーズ」の後継として登場した渾身の製品群と言える。USB-DACを備えたプリメインアンプ「PMA-2500NE」、ディスク再生に特化したSACDプレーヤー「DCD-2500NE」と共に2500シリーズに登場したのが、今回取り上げるネットワークプレーヤー「DNP-2500NE」である。

いずれのモデルもその仕様から“かなり攻めてきた”印象を持ったのだが、デノンのこの価格帯にネットワークプレーヤーが初めて加わったことはやはり大きなインパクトだった。「ついにこの時代が来たのか」と感慨深かった。

土方氏の自宅環境に設置した「DNP-2500NE」

同社がDNP-2500NEに費やした情熱は筆者の想像を超えており、結果、全方位的に完成度の高いネットワークプレーヤーに仕上がっている。まず最初に、今回レビューを行ってみて感じたDNP-2500NEの長所として、以下の5つを挙げておきたい。

 1.物量が投入されたハードウェア
 2.ハイエンドゾーンに入っている優れた音質
 3.多彩な再生方式に対応
 4.DDFAを採用した強力なヘッドホンアンプ
 5.ネットワークプレーヤーとしての完成度の高さ


ネットワーク再生は5.6MHz DSD、192kHz/24bit PCMに対応。USB-DAC部は11.2MHz DSD、384kHz/32bit PCMの再生も可能だ。また、Appleの無線伝送規格であるAirPlayやインターネットラジオ、USBメモリーからの再生など、多彩な再生方式に対応していることも見逃せない。さらに、クアルコム社のデジタルアンプ「DDFA」を用いたフルデジタル・プロセッシング・ヘッドホンアンプを搭載したことも大きな特徴だ。

専用操作アプリ「Hi-Fi Remote」と組み合わせた使い勝手をレビュー

今回、自宅環境にDNP-2500NEを持ち込んで試聴を行ったのだが、結論から言うと、音質はビックリするくらい良い。再生できるソース音源も多く、コストパフォーマンスも抜群である。そして予想以上だったのが、本機の操作アプリ「DENON Hi-Fi Remote」の仕上がりの良さだ。

今回はDNP-2500NEの音質をレビューしながら、操作アプリにもスポットを当てて話を進めてみたい。

専用アプリ「Denon Hi-Fi Remote」

そもそもネットワークプレーヤー導入のメリットは何か? と言えば、ハイレゾ音源を含む多種のデジタルソースを、リスニングポイントから一歩も動かないで自由自在に聴けるということだろう。iPhoneやAndroidなどの操作端末を駆使すれば、今までにない極上のリスニング環境が手に入る。

しかし、1つ注意点がある。実は世の中に出ているネットワークプレーヤーの全てが優れた操作性を持っているというわけではないのだ。これはかなり重要で、快適な環境を手に入れるためには“使いやすい”操作アプリを備えたネットワークプレーヤーの導入が条件である。

それでは、“使いやすい”操作アプリとはどのようなものを指すのであろうか? 当たり前だと思うかもしれないが、簡単にポイントをまとめると「画面が見やすい」「操作が直感的」「レスポンスが良い」「実際に使うユーザーに沿ったインターフェイスを備えている」ことが重要と言える。これらを具体的な機能として挙げると、以下のとおりとなる。

 1.NASから曲を選択して再生までがスムーズに行える
 2.操作アプリが「音源の選択画面」「プレイリスト画面」「ステータス表示画面」をそれぞれ備えていて、かつ切り替えしやすい
 3.「プレイリスト画面」では曲の入れ替えや消去がスムーズに行える
 4.「ステータス表示画面」では再生中の楽曲情報が詳細かつ、分かりやすく表示される
 5.管理メニューが1ヶ所に分かりやすくまとめられている
 6.操作アプリを画面上から閉じても再生の終了しない
 7.1〜5の操作を行うときにアプリのレスポンスが良いこと


もちろんこの要素だけではないと思うが、特に1と2はネットワークプレーヤー操作の根幹を占める大切な部分だ。また、3〜7までを備えているアプリは使いやすい傾向にある。

それでは、デノン純正の操作アプリ「DENON Hi-Fi Remote」が前記した要素をどこまで満たしているのかを確認してみよう。

次ページDENON Hi-Fi Remoteの使い勝手を検証

1 2 3 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック: