ドライバーや構成の違う5モデル
Fenderイヤホン全5機種一斉レビュー!各モデルの音の違いを探る
ダイナミックとBAのネットワークレス・ハイブリッド構成「FXA6」
ラインナップ中で上から2番目のイヤホン「FXA6」は、レアアースを使用した9.25mmダイナミックドライバーと、独自開発の高域用BAドライバーを組み合わせたハイブリッド構成のモデルだ。Aurisonics創始者デール・ロット氏の特許技術に基づき、ネットワーク回路を用いずにBAドライバーとダイナミックドライバーを組み合わせているのが大きな特徴だ。
3DプリンターによるハウジングとGroove-tunedポートを搭載する点はFXA5と同様。再生周波数帯域は6Hz〜21kHzで、MMCXによるリケーブルにも対応する。
さて、試聴は本機で4機種目となるが、このFXA6もここまでのモデルに対してキャラクターを大きく変えてきた。
『The Getaway』を聴くと、ベースの沈み込みや空気を振動させるバスドラムはFXA2に近い印象だ。しかし低域の“質量”はここまでのモデルで最大。低音楽器が揺らす空気が、空間の広がり、音の広がりまで伝えるようだ。同じロックを聴いても、ここまでの3機種をスタジオ録音的とするなら、本機はライブ録音を彷彿とさせると言ったら言い過ぎだろうか。一方で高域の伸びはスムーズだ。
FXA6にとって、ネットワークを用いた帯域分割を行わない中域は、主にボーカルの帯域にあたる。『The Getaway』のボーカルを聴くと、ダイナミック型ドライバー特有の自然な質感と、BAドライバーの伸びやかさを“良い所取り”している印象。FXA5のBAドライバーで獲得した情報量の多いソリッドな中域とは全く毛色が異なり、こちらはより音楽的で自然な調和が重視されている印象だ。
ロック以外のジャンルでは、そのスケール感が際立ってくる。特徴的なのはやはり低音の量的なパワーの確保で、クラブ系ミュージックとは相性良く聞ける。ハイブリッド構成による音の重なる帯域との相性なのだろう、クラシックにはやや不向きと感じた。
FXA6のサウンドは、BAドライバーとダイナミックドライバーそれぞれの特長を引き出しつつ上手くバランスさせている。特に重低音のディープな沈み込みと高域のスムーズな伸びが特徴だけに、ロックはもちろん、打ち込みやダンスミュージック、EDMといったジャンルも聴き込んでもらいたいモデルだ。
ラインナップ中で上から2番目のイヤホン「FXA6」は、レアアースを使用した9.25mmダイナミックドライバーと、独自開発の高域用BAドライバーを組み合わせたハイブリッド構成のモデルだ。Aurisonics創始者デール・ロット氏の特許技術に基づき、ネットワーク回路を用いずにBAドライバーとダイナミックドライバーを組み合わせているのが大きな特徴だ。
3DプリンターによるハウジングとGroove-tunedポートを搭載する点はFXA5と同様。再生周波数帯域は6Hz〜21kHzで、MMCXによるリケーブルにも対応する。
さて、試聴は本機で4機種目となるが、このFXA6もここまでのモデルに対してキャラクターを大きく変えてきた。
『The Getaway』を聴くと、ベースの沈み込みや空気を振動させるバスドラムはFXA2に近い印象だ。しかし低域の“質量”はここまでのモデルで最大。低音楽器が揺らす空気が、空間の広がり、音の広がりまで伝えるようだ。同じロックを聴いても、ここまでの3機種をスタジオ録音的とするなら、本機はライブ録音を彷彿とさせると言ったら言い過ぎだろうか。一方で高域の伸びはスムーズだ。
FXA6にとって、ネットワークを用いた帯域分割を行わない中域は、主にボーカルの帯域にあたる。『The Getaway』のボーカルを聴くと、ダイナミック型ドライバー特有の自然な質感と、BAドライバーの伸びやかさを“良い所取り”している印象。FXA5のBAドライバーで獲得した情報量の多いソリッドな中域とは全く毛色が異なり、こちらはより音楽的で自然な調和が重視されている印象だ。
ロック以外のジャンルでは、そのスケール感が際立ってくる。特徴的なのはやはり低音の量的なパワーの確保で、クラブ系ミュージックとは相性良く聞ける。ハイブリッド構成による音の重なる帯域との相性なのだろう、クラシックにはやや不向きと感じた。
FXA6のサウンドは、BAドライバーとダイナミックドライバーそれぞれの特長を引き出しつつ上手くバランスさせている。特に重低音のディープな沈み込みと高域のスムーズな伸びが特徴だけに、ロックはもちろん、打ち込みやダンスミュージック、EDMといったジャンルも聴き込んでもらいたいモデルだ。
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