ドライバーや構成の違う5モデル
Fenderイヤホン全5機種一斉レビュー!各モデルの音の違いを探る
あのFenderのイヤホンを全機種詳細レビュー!
バンドや楽器演奏の世界に足を踏み入れた事がある方ならその名を知らない人がいないであろう名門楽器メーカー「Fender(フェンダー)」が、今年1月にAurisonics社を買収し、このたびイヤホンに参入したことは、音楽好きにとってビッグニュースだった。
Fenderブランドのイヤホンが目指すのは、「ミュージシャンがベストなパフォーマンスを発揮する手助けをする製品」だという。「Aurisonics」は、日本ではコンシューマー向けの製品を展開するブランドという印象が強いかもしれないが、米国ではミュージシャン向けのIEMも手がけていた。Fenderの技術や思想をベースにAurisonicsのノウハウを投入して登場した第1弾ラインナップに注目している音楽ファンも多いことだろう。
今回登場したのは、エントリーから順に「DXA1」「FXA2」「FXA5」「FXA6」「FXA7」の全5モデルだ。
各機種とも異なるユニット構成を採用。ハウジングは3Dプリンターで作られており、ドライバーの配置にあわせて内部形状をカスタマイズしている。そしてすべての機種に最適にカスタマイズした「ポート(空気孔)」を搭載したことが、音質チューニング上のキーポイントとなっている(デール・ロット氏のインタビューはこちら)。
さて、今回はこれらFenderブランドのイヤホン5モデル全ての実機を用意できたので、エントリー機から順にレビューしていこう。
ダイナミックドライバー1基の入門機「DXA1」
エントリーモデルとなる「DXA1」は、ダイナミック型ドライバー1基だけのシンプルな構成。ドライバーはカスタムメイドの8.5mmチタン製マイクロドライバーだ。実売12,000円前後と、入門にも手頃な価格設定となっている。
内部のドライバー構成がうかがえるスケルトンボディは、心をくすぐられるデザインだ。ちなみに今回のラインナップのなかで「DXA1」のみ、3Dプリンターによる筐体を採用していないが、実際に身に着けてみると耳全体へのフィット感が非常に高い。再生周波数帯域は14kHz〜22kHz。ケーブルは約1.3mで、MMCXコネクターによりリケーブルにも対応する。
今回、イヤホンの試聴では、Red Hot Chili Peppersの新アルバム『The Getaway』のハイレゾ音源など主にロック系をリファレンスの中心としつつ、クラシックやジャズなど多ジャンルを交えつつじっくり聴きこんだ。
DXA1で聴いた『The Getaway』は、パンチを効かせた低音から中低域のサウンドを特にしっかりと聴かせてくれる。ギターのリフはパスッと乾いたように弾ける立体的な感触が鋭く、エネルギーに満ちたバスドラムと合わせてロックサウンドの歯切れ良さを支える。
ギターなど中音域は密度を持たせつつ、各音の描き分けも巧みだ。ロックの聴きどころはベースだという方には若干腰高に感じるところもあるだろうが、音数は多くメロディアスなギターの旋律は際立つ。
クラシックは良くも悪くも骨太なサウンドで、線が太く全帯域でパワフルさが前面に押し出される。一方でジャズは得意分野と言え、ダイナミックなリズム表現や各楽器の距離感の再現、そしてパンチ力に加えて粘りもあるベースがが心地いい。1万円強の価格帯でロックやポップスをメインに聴くためのイヤホンを探しているなら、DXA1は強くお薦めできる。
バンドや楽器演奏の世界に足を踏み入れた事がある方ならその名を知らない人がいないであろう名門楽器メーカー「Fender(フェンダー)」が、今年1月にAurisonics社を買収し、このたびイヤホンに参入したことは、音楽好きにとってビッグニュースだった。
Fenderブランドのイヤホンが目指すのは、「ミュージシャンがベストなパフォーマンスを発揮する手助けをする製品」だという。「Aurisonics」は、日本ではコンシューマー向けの製品を展開するブランドという印象が強いかもしれないが、米国ではミュージシャン向けのIEMも手がけていた。Fenderの技術や思想をベースにAurisonicsのノウハウを投入して登場した第1弾ラインナップに注目している音楽ファンも多いことだろう。
今回登場したのは、エントリーから順に「DXA1」「FXA2」「FXA5」「FXA6」「FXA7」の全5モデルだ。
各機種とも異なるユニット構成を採用。ハウジングは3Dプリンターで作られており、ドライバーの配置にあわせて内部形状をカスタマイズしている。そしてすべての機種に最適にカスタマイズした「ポート(空気孔)」を搭載したことが、音質チューニング上のキーポイントとなっている(デール・ロット氏のインタビューはこちら)。
さて、今回はこれらFenderブランドのイヤホン5モデル全ての実機を用意できたので、エントリー機から順にレビューしていこう。
ダイナミックドライバー1基の入門機「DXA1」
エントリーモデルとなる「DXA1」は、ダイナミック型ドライバー1基だけのシンプルな構成。ドライバーはカスタムメイドの8.5mmチタン製マイクロドライバーだ。実売12,000円前後と、入門にも手頃な価格設定となっている。
内部のドライバー構成がうかがえるスケルトンボディは、心をくすぐられるデザインだ。ちなみに今回のラインナップのなかで「DXA1」のみ、3Dプリンターによる筐体を採用していないが、実際に身に着けてみると耳全体へのフィット感が非常に高い。再生周波数帯域は14kHz〜22kHz。ケーブルは約1.3mで、MMCXコネクターによりリケーブルにも対応する。
今回、イヤホンの試聴では、Red Hot Chili Peppersの新アルバム『The Getaway』のハイレゾ音源など主にロック系をリファレンスの中心としつつ、クラシックやジャズなど多ジャンルを交えつつじっくり聴きこんだ。
DXA1で聴いた『The Getaway』は、パンチを効かせた低音から中低域のサウンドを特にしっかりと聴かせてくれる。ギターのリフはパスッと乾いたように弾ける立体的な感触が鋭く、エネルギーに満ちたバスドラムと合わせてロックサウンドの歯切れ良さを支える。
ギターなど中音域は密度を持たせつつ、各音の描き分けも巧みだ。ロックの聴きどころはベースだという方には若干腰高に感じるところもあるだろうが、音数は多くメロディアスなギターの旋律は際立つ。
クラシックは良くも悪くも骨太なサウンドで、線が太く全帯域でパワフルさが前面に押し出される。一方でジャズは得意分野と言え、ダイナミックなリズム表現や各楽器の距離感の再現、そしてパンチ力に加えて粘りもあるベースがが心地いい。1万円強の価格帯でロックやポップスをメインに聴くためのイヤホンを探しているなら、DXA1は強くお薦めできる。