<山本敦のAV進化論 第100回>
相性抜群? ポケモンGOをエプソンのARスマートグラス「モベリオ」で遊んでみた
屋外でポケモンGOを楽しむ場合は、ポケストップの周辺で立ち止まって、あるいはベンチなどを見つけたら座ってプレイするように注意を促しておきたい。感動を味わうためには、何よりもまず安全に気を配ることが肝要だ。
秋葉原地区の重要(?)なポケストの一つである「ホットドックカフェ」の前に陣取り、おもむろにモベリオを装着してポケモンGOを起動した。ちょうど誰かがルアーモジュールを使用した後のようで、ポケモンが次々に出現する。モベリオのスクリーン上でマップとポケモンの位置を確認してから、やはりいったんスマホの画面に視線を落としてからポケモンに触れて捕獲シーンに移る。
曇天の夕方頃にプレイしてみたところ、ポケモンの画面は屋外でもちゃんと認識できる。ただ背景がごちゃごちゃしていたり、歩行者が沢山いたりするとモンスターボールの軌道や、ポケモンにクリーンヒットしているかがわかりづらくなってしまう。プレーンな壁や道路に視線を落としながら捕獲できるよう事前に下準備を整えてからポケモンに声を掛ける戦略が重要になってきそうだ。
慣れてくればモベリオの画面だけみながら、スマホの画面操作は“勘”でモンスターボールをコントロールしながら投げられるようになってきた。
でもやはり正直に言うとスマホの画面を見ながら操作した方が精度は高い。もし今後、ポケモンGO公式のARグラスなどが発売されることがあれば、スマホなどコントローラーを手に持って、ボールを投げるジェスチャー操作に連動してモンスターボールが投げられるようになればベストだ。
■ポケモンがスマホ画面を飛び出して迫ってくる臨場感は格別
こちらのポケストはいったん離れ、モベリオのヘッドセットを外して、再びスマホのマップを見ながら歩いて移動する。
ふと気が付くと、ヘッドセットのやり場が見つからない。サングラスのように頭の上にかけてみたが、メガネよりも重さはあるし、何より落としてしまった時のことを考えると怖いので、仕方なく手に持って移動する。エプソンからはリムの端に装着してネックレスのようにかけられるストラップをぜひ発売してほしい。
イヤホンやヘッドホンは、特に屋外で楽しむ時にはなるべくオープン型のものを選ぶのが安全で良いだろう。ゲームの効果音は多少聞こえにくくなるが、映像はリアルの背景とCGがブレンドされているのだから、音声も多少周囲の喧噪の音がミックスされていた方が臨場感が増すというものだ。程よい遮音性と、パワフルな音のバランスを考えるとAKGのセミオープン型の「Y30U」あたりが値段も手頃だし、ポケモンGOを遊ぶのに最適なヘッドホンではないだろうか。
ポケモンGOは恐らく最初からモベリオのようなARスマートグラスと組み合わせて遊ぶことを想定していないゲームなので、今回試してみて操作の面などでズレを感じるところもいくつかあった。だが、ポケモンたちがスマホの画面を飛び出して現実世界の風景に浮かぶ大きなスクリーンの中で迫ってくる臨場感は格別だった。
もし手元に“モベリオ”「BT-200」とミラキャスト対応のスマホが揃っている方はぜひ試してみてほしい。ただし、繰り返し口を酸っぱくして注意を喚起したいのだが、モベリオを身に着けた状態で歩きながらのプレイは禁物だ。ルールを守って楽しめば、ゲームの世界への没入感が一段と高まるはずだ。