[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第162回】「ポタ研2016夏」で高橋敦が気になったものベスト5を大発表!
【第2位】WestoneからBluetoothリケーブル登場!
質実剛健、音にも派手さは出さず、ガチ系イヤモニメーカーの代表格である老舗、Westone。
なのだが実はこのところは様々な試みを行っていて、例えば外音を積極的に取り入れる「アンビエント」イヤモニ「AM PRO」シリーズなども展開。そして今回登場したのがMMCXイヤモニをBluetooth対応に生まれ変わらせるこちら、その名も「Westone Bluetoothケーブル」だ。
この写真と「Westone Bluetoothケーブル」という名前が機能の全てを表していると思うので基本的な説明は必要ないだろう。
で基本は跳ばして、同社イヤモニのシェルはMMCX周りがタイトに作られている場合が多い。シェルでプラグを支え囲み保護することでプラグやジャックへの負荷を低減しているものと推察する。
…のだがその代わりサードパーティのリケーブル製品との互換性には難がある。同社のようにコンパクトなプラグを採用しているケーブルでないと、MMCX対応ではあってもシェルと干渉して装着できない場合も少なくないのだ。
しかし逆に言えば、Westoneに対応するリケーブルならWestoneではない他の大多数のイヤモニのプラグ周りとも干渉しない。つまりこのワイヤレスリケーブルも他大多数のMMCX対応イヤモニに流用できる可能性が高いと期待できる。実際、試聴はShure「SE535」で行ってみたが何の問題もなかった。
ケーブルの耳周りには形状固定ワイヤーを入れておらず、そのしなやかなケーブルが左右ユニットの適度な重みで耳に沿ってくれて、装着の安定感も問題なさそうだった。
当然ながら遅延があるのでモニター用途に使うものではなく、完全にリスニング向けのアイテムであり、リスニングユーザーに向けても積極的な近年のWestoneを象徴する一品とも思える。また次期iPhoneについての例の噂もあるので、その意味からも注目しておきたい。