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ハイレゾ対応のハイブリッド型イヤホン

AKG「N40」とリケーブル6機種を組み合わせテスト!フィルター交換による音の変化も検証

公開日 2016/08/31 10:00 野村ケンジ
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MMCX対応のリケーブル6機種と組み合わせて相性をチェック

続いて、リケーブルによるサウンドの変化について検証していこう。こちらはリケーブル初心者にもオススメできる価格帯の製品を中心に、6モデルを選び出して試聴した。

N40における着脱式ケーブルの採用は、基本的にはメンテナンス性の高さを求めた上での採用であろう。しかし結果的には、市販されているリケーブル製品を活用することで、一歩踏み込んで自分好みの音を作り上げることが可能となる。

ということで、6種類のリケーブルに交換することでどういった音の変化が現れるかについて、それぞれ紹介していこう。

ちなみに今回プレーヤーにはAstell&Kern「AK70」とONKYO「DP-X1」を用意したが、いずれも3.5mmステレオミニ端子に加えて、2.5mm4極端子によるバランス駆動に対応している。2.5mm4極端子を採用したリケーブルを使えば、N40をバランス接続で楽しむことも可能になる。この点もリケーブルの目的になるはずだ。

そこで今回の6種類のうち、価格帯が上の2つのリケーブルについては2.5mm4極端子のモデルをチョイスして、バランス駆動でそのサウンドを確認した。


リケーブル<1>
ONSO「iect_01_ub3m」

1.2m/¥OPEN(予想実売価格7,560円前後)

コストパフォーマンスの高い良質なサウンドが好評のONSOブランドのなかでも、スタンダードクラスに位置するモデル。ケーブル素材に「PCUHD(Pure Copper Ultra High Drawability=高純度無酸素銅線)」を採用。オレンジ色のPVC製シースを使用しているのが特徴だ。プレーヤー側プラグは一般的な3.5mmステレオミニ端子のほか、3.5mm4極端子、2.5mm4極端子などもラインナップされている。

ONSO「iect_01_ub3m」


ダイレクト感の高い、抜けの良いサウンド。特にDP-X1では、高域方向によく伸びる開放的なサウンドが楽しめる。一方でAK70では、低域のフォーカス感の高さが顕著に感じられ、ノリの良いリズミカルなサウンドに変化する。ただし、中高域にちょっとしたざらつき感が目立つようになるため、好み次第と行った感じたろう。

参考までに、AK380copperではざらつき感のない、美しい響きの中高域が聴けたので、前記の特徴はあくまで組み合わせの相性だろう。どちらかというとDP-X1との組み合わせのほうが万人向けかもしれない。


リケーブル<2>
OYAIDE「HPC-MXs」

1.2m/¥5,780(税抜)

ケーブル素材に102SSCを使ったオヤイデのオリジナルモデル。先代に当たる製品からの変更点として、寸法を1/100mm単位で徹底的に見直すことで嵌合性・耐久性を高めたオリジナルMMCXプラグを新たに採用した。MMCXのリング部にベリリウム銅を採用し、繰り返しの着脱においても優れた耐久性を確保するなど、様々な改良が行われている。カラーはレッド/ブラック/シルバーの3色が用意されている。

OYAIDE「HPC-MXs」


DP-X1との相性が抜群に良く、自然な音色で抜けの良いサウンドにシフトしてくれる。抑揚にややリミット感があり、楽曲によっては客観的な、距離感のある音場にも感じられるが、そのおかげでいっさい破綻のないウェルバランスなサウンドが楽しめる。また解像度感の向上もしっかり感じられ、なかなか優等性な組み合わせといえる。

一方のAK70は、楽曲によっては中高域に荒さを感じたり、ヴォーカルが少しファニーな調子に聴こえたりする場合も。とはいえ、あくまでも好みの範疇のレベルなので、AK70ユーザーであっても試しに聴いてみることをオススメしたい。

次ページ続いて新ブランド「Re:Cord」やSAECのケーブルをチェック

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